とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第16節 名古屋グランパス対清水エスパルス

 ここ4試合勝ちのないグランパス。しかもそのうち2敗は山雅とベガルタと降格圏争いをするチームに敗れている。このままズルズル行くと、去年の二の舞になりかねない。さすがにそろそろ勝利が欲しい。第16節の相手はホームで15位エスパルスを迎えた。エスパルスは篠田監督が就任して以降、4戦負けなし。グランパスとは逆に2勝2分と好調だ。グランパスは左SHにマテウスが先発した以外はいつものメンバー。長谷川がジョーと2トップを組み、右SHにはシャビエルが入る。一方、エスパルスの布陣は4-2-3-1。ドウグラスをワントップに北川がトップ下に入り、右SH金子。左SHには前節初ゴールを挙げたルーキー西澤が先発した。ボランチは竹内とヘナト・アウグスト。DFは右から右SBエウシーニョ、CBファンソッコ、CB二見、左SB松原。GKには西部がゴールを守る。

 開始4分、CB中谷のスルーパスにシャビエルが抜け出すが、CB二見が倒して、PA手前でFKのチャンス。だがマテウスのFKは壁に当たる。エスパルスも6分、CH竹内のフィードにCFドウグラスが走り込み、クロスに右SH金子がヘディングシュート。エスパルスは高い位置からプレスをかけて、奪うと縦に速い攻撃。グランパスはなかなか思うように攻撃ができない。

 それでも20分過ぎる頃にはグランパスがパスを回す、いつものサッカー。22分、CB中谷の縦パスにFWジョーが抜け出し、シュートを放つが、GK西部がセーブ。23分、FWジョーのスルーパスに左SB吉田が抜け出し、クロスに右SB宮原が走り込むが、わずかに届かない。エスパルスは28分、OH北川がDFと競り合ってボールをキープしてCFドウグラスにパスを送ると、落としをCH竹内がミドルシュート。GKランゲラックがファインセーブで弾き出した。33分にはCH米本の縦パスをFWジョーが反転からシュート。DFにブロックされる。前半はグランパスがパスを回して攻めていくが、エスパルスもしっかり守る。スコアレスで折り返した。

 後半も前半同様、グランパスがパスを回す。3分、FW長谷川のパスをFWジョーがスルーパス。右SHシャビエルが抜け出すが、シュートはバーを越えた。惜しいチャンスを逃すと、逆に5分、左SH西澤のパスからOH北川がスルーパス。左SB松原が抜け出してシュート。だがGKランゲラックがファインセーブで弾き出した。7分、左SHマテウスから右に流して、FWジョーがシュート。左SB松原がブロック。ハンドをアピールするが、主審はPKを取らない。14分にはCN丸山の大きなサイドチェンジから右SB宮原がクロス性のミドルシュート。枠は外した。

 15分、エスパルスは右SH金子を下げて右IH六平を投入。北川を右SHに置いて、布陣も4-1-4-1に変更する。これでドウグラスがサイドに流れることがなくなり、ゴール前に怖さができる。すると16分、左SB西澤が左サイドを抜け出し、クロスに右SH北川がヘディングシュート。これもGKランゲラックがファインセーブする。グランパスも18分、FW長谷川に代えて右SH前田を投入。シャビエルをFWに上げる。すると19分、さっそく右SH前田がカットインからミドルシュートを放つ。

 しかし23分、右サイドで右SBエウシーニョがボールをキープすると、タイミングを見て絶妙のスルーパス。これにCHヘナト・アウグストが抜け出して、クロスにCFドウグラスがシュート。エスパルスが先制点を挙げた。エスパルスは25分には右SBエウシーニョのフィードに左IH竹内が抜け出して、飛び出したGKランゲラックの頭を越えるループシュート。これはわずかにバーを越えたが、グランパスのDFラインが裏を簡単に取られる。

 すると26分、グランパスは左SHマテウスに代えて和泉。前線からの守備を整備する意図か。エスパルスは29分、左IH竹内に代えて河井を投入。追加点を狙う。31分には左SB吉田のパスに走り込んだ左SH和泉のクロスのこぼれをFWシャビエルが落として、右SH前田がミドルシュート。しかし枠を捉えられない。直後、グランパスはFWシャビエルを下げて赤崎を投入する。

 しかしこの時間帯、エスパルスの方に勢いがある。35分、右SH北川のFKは壁に当たったが、続くCKのクリアから左SH西澤がクロス。CHヘナト・アウグストがヘディングシュート。わずかにポスト右。35分、CBファンソッコのフィードをCFドウグラスがヘディングで落とし、DFのクリアを右IH六平がミドルシュート。これもGKランゲラックがファインセーブする。38分にはCFドウグラスがドリブルで運び、引きつけて横パス。右SH北川がボレーシュートを放つが、これは枠の外。

 エスパルスは41分、CFドウグラスを下げて右SH中村慶太。北川をCFに上げる。残り5分、グランパスが必死に反撃。42分、CH米本の縦パスをFWジョーが落とし、FW赤崎がシュート。続く右SH前田のCKにCHシミッチがヘディングシュートするも、枠を捉えられない。45分にはCB丸山のフィードをFWジョーが落とし、左SH和泉が左に流して、左SB吉田がシュート。しかしこれもGK西部がナイスキャッチする。前線のジョーに向けてロングボールを放り込むグランパス。45+1分、CB丸山のフィードにFWジョーとDFが競ると、こぼれ球を拾った右SH前田がカットインからミドルシュート。これがゴールに突き刺さった。グランパスが土壇場で同点に追い付いた。

 ところがゲームはそれで終わらなかった。終了間際の45+5分、右SH中村のスルーパスに右IH河井が抜け出すと、クロスに左SH西澤がシュート。これが決まり、エスパルスが勝ち越した。そしてタイムアップ。2-1。エスパルスが劇的な勝利を挙げた。篠田監督の無敗記録も5に伸ばし、順位も11位まで上げた。

 一方、グランパスは逆に5試合勝利なし。いよいよ昨季の泥沼が垣間見えてきた。順位もじりじりと落として7位。ミッドウィークにはルヴァン杯ベガルタ戦があるが、それどころではない。次節はようやく泥沼を脱した感のあるヴィッセル。そろそろ何とかしないと手遅れになりそうだ。まさかまた他チームから選手を取ってくるのか? サッカーの内容を何とかしてほしい。サッカーって点を取るスポーツだということを誰か風間監督に教えてやってくれ。