とんま天狗は雲の上

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良性発作性頭位めまい症

 先月終わり、夜、妻が入浴後、洗面所から何やら声が聞こえたが、私はTVを観ていたこともあり、放っておいたら、フラフラしたまま妻がベッドに座り込み、「ひどいめまいがした。気持ちが悪い」と訴えた。声を上げた時にすぐに対応しなかったことを詰られたが、その後はめまいも治まり、就寝した。

 翌日は前日の反省も込めて、入浴時に洗面所で待機していたら、浴室から出ると同時にフラフラと洗面所前のイスに座り込み、「気持ち悪い」と訴え、洗面台に向かって嘔吐した。その後、何とかパジャマを着てベッドに辿り着いたものの、依然、吐き気とめまいを訴えている。どうしたらいいかわからず、「救急車を呼ぼうか」と言うものの、妻は首を振る。しかし声を聞いて2階から駆け下りてきた娘が「救急車を呼ぶよ」と即断。電話をしてくれた。娘よ、ありがとう。

 救急車が来るまでの間、洗面台の掃除や室内の整理などをしていたが、ベッドに座ったまま「気持ち悪い」と訴え続ける妻に対してなす術もなかった。しかしそこは救急隊員。3人ほどで布製のイス状のものを使って妻を持ち上げると、軽々と救急車へ運んでいった。娘が救急車に同乗し、私はクルマで後を追う。

 私が到着した時には娘も救急待合で待っていたが、そのうち救急医に呼ばれて、これまでの経緯や病歴などを説明。医師からは「命に影響のある症状ではないので、めまい止めの点滴等の処置を行った後、帰宅してもらう」と告げられた。また、めまいの原因の可能性もいくつか挙げられたが、「専門医ではないため、後日、耳鼻科を受診してほしい」と言われ、その夜は2時間ほどして症状が収まった妻を連れ、自宅に帰った。

 ちなみに帰りに会計窓口で医療費を支払っていたら、事務員が救急対応として、救急車からの連絡事項を救急医に伝えていたが、次に運ばれてくる患者は首吊り自殺をして「意識なし・呼吸あり」と状況を伝えていた。めまい位で救急車など呼んではいけなかったか。

 その病院では、耳鼻科は週2日しか診療をしておらず、翌週の火曜日に受診。2週間分の薬をもらったが、はっきりと病名は告げられることはなかった。「2週間後にまだ悪かったらもう一度来てください」とのこと。低血圧の可能性も言われたため、普段から服用していた血圧降下剤の量を少し減らすこと。また、1週間前に内科で処方された咳止めの薬も、ネットで調べると、めまいの副作用が記載されていたため、止めることにした。

 その後は救急車を呼んだ夜のような嘔吐はないが、入浴後やトイレに行った後など、めまいがして気持ち悪くなることは変わらない。2週間後にもう一度耳鼻科へ行ったが、その時は低血圧の可能性は否定され、なるべく起きて、頭を左右に動かす体操をすることを勧められた。でも相変わらず病名は告げられなかったので、ネットで調べてみた。「良性発作性頭位めまい症」。長い時間、頭を横になって寝ていることも原因。妻の場合、昨年の膝の手術以降、ベッドにいる時間が増えたし、仰向けだと腰が痛くなると言って、横向きに寝ていることが多い。まさにこれじゃないか。

 内耳の垂直方向を感知する器官「卵形嚢」にある耳石が剥がれ、三半規管内に入り込んでしまった結果、三半規管内のリンパ液の流れが誘発され、めまいが起きるというもの。浮遊耳石は自然に吸収されるので、「しばらくすれば治る」とはいうものの、「しばらく」がどの位なのか? 先日、妻が母と電話をしたら、「私の時は1年位続いた」と言われたと嘆いていた。「だから、ベッドで横になってTVを見る生活を改善しなさいよ」と言うのだが、なかなか改まらない。体操(浮遊耳石置換法と言うらしい)もいいが、まずは生活改善が先のような気がする。