前節のガンバ戦、先制点を挙げて久しぶりに勝利かと思ったアディショナルタイム、宇佐美に同点弾を浴びてドローに終わったグランパス。連敗は止めたものの、9試合勝ちなしの状況は続いている。そして今節は10試合前、最後に勝利したレッズが相手。埼玉スタジアムの圧倒的にアウェイな中、ガンバ戦のような気持ちを持ってゲームに入ってくれることを期待した。グランパスは前節CBに入った藤井をベンチに置いて、右CBには宮原。和泉を右WBに置いて、シャドーにシャビエルと前田が並ぶ3-4-3の布陣。対するレッズも3-4-3。興梠をトップに右FW武藤、左FWファブリシオ。右WB橋岡、左WB関根が開き、ボランチは青木と柴戸。CBは右から岩波、鈴木大輔、槙野と並ぶ。GKはいつもの西川がゴールを守る。
開始2分、左CB太田のCKにCFジョーとDFが競って、こぼれ球を右FW前田が回収。前に仕掛けてクロスを送ると、これを右WG和泉が押し込んだ。幸先よくグランパスが先制点を挙げた。4分にもCB中谷がドリブルで運び、右に流すと、右FW前田がミドルシュート。GK西川がナイスセーブで弾いたが、序盤からグランパスが攻め込んでいく。だがレッズも球際激しく守る。家本主審が多少の接触は流す中、お互い激しい攻防が続く。
13分にはグランパスのCKをクリアして左WB関根がドリブルで運ぶと、最後は右FW武藤がミドルシュート。20分には左FWファブリシオのドリブルから左に流して、左WB関根のクロスに右WG橋岡がミドルシュート。サイドネットに外す。そして25分、CFジョーのスルーパスに左FWシャビエルが抜け出すと、十分中を確認してクロスに右FW前田がシュート。グランパスが追加点を挙げた。
その後もグランパスが攻める。34分、左FWシャビエルのスルーパスにCFジョーが抜け出すと、GKと一対一。だがシュートはGK西川の身体に当てる。35分、CFジョーのクロスにCHエドゥアルド・ネットがシュート。これもポスト左に外した。いつものように決定機を決められない。するとレッズも反撃。38分にはCH青木が仕掛けて、クロスにCF興梠がヘディングシュート。ポストの左に外す。グランパスも45＋1分、CHエドゥアルド・ネットの縦パスに右FW前田が抜け出し、シュート。GK西川がナイスセーブ。はね返りをCFジョーがシュートするが、DFがブロックする。追加点が取れないグランパス。
すると45＋2分、攻め込まれた状況から左WB吉田がボールを持つが、そこに左WB関根がプレッシャー。ボールを奪うと、CF興梠が右に流して、右FW武藤がクロス。DFに当たってこぼれたところをもう一度左WB関根が拾い、右に流して、今度は武藤のクロスにCF興梠がヘディングシュート。前半終了間際にレッズが1点を返した。前半は2-1で折り返した。
レッズは後半、前線の並びを変えて、ファブリシオをトップに、興梠が左シャドーに入る。3分、右FW武藤がミドルシュート。7分、右WB橋岡のパスからCH柴戸がミドルシュート。GKランゲラックがナイスセーブ。8分にはCFファブリシオが強烈なミドルシュート。これもGKランゲラックがファインセーブで弾き出す。さらにもう一度、CFファブリシオがミドルシュートを狙うが、これはバーの上。しかしレッズが攻め込んでいく。グランパスはプレスがうまくかからず、はね返してもすぐにレッズに回収されてしまう。
すると12分、グランパスは左WB吉田に代えて相馬を投入。するとその直後には右WB和泉のドリブルからCFジョーがシュート。DFに当たったボールがゴールに向かうが、GK西川がセーブした。攻めるレッズは16分、橋岡に代えて左WB山中を投入。関根を右WBに回す。22分、CHエドゥアルド・ネットの縦パスに走り込んだ左FWシャビエルがクロス。CFジョーのシュートはCH青木がブロック。こぼれ球を左WB相馬がミドルシュートで狙うが、枠を外した。
23分、レッズはCH柴戸に代えて長澤を投入。グランパスも26分、宮原を下げて右FW長谷川を投入する。前田を右WB、和泉が右CBに入る。29分、CFファブリシオがDF3人をかわしてミドルシュート。だが枠は外した。31分、レッズはCFファブリシオに代えて杉本を投入。グランパスも34分、右WB前田に代えて金井を投入する。35分には左WB相馬がミドルシュート。同じく35分、レッズも左WB山中がミドルシュートを放つ。レッズの攻勢の前にグランパスはなかなかパスを前につなげず、ミスが目立つ。それでも38分、CHシミッチの縦パスを左FWシャビエルが落とし、シミッチが左に展開。左WB相馬がミドルシュートを放つ。GK西川がナイスセーブ。
残り時間が次第に少なくなると、グランパスはそれを意識してパスを回して時間を使う。44分にはそうしてパスをつなぐ展開から右FW長谷川がミドルシュート。このままアディショナルタイムに入って45＋3分、グランパスがカウンターで攻め込む。4対3．だがこの状況でボール奪われるとレッズが逆カウンター。CH青木のミドルシュートは何とかDFが弾き返したが、スローインから再開されたボールを左WB山中がクロス。これを右WB関根がヘディングシュート。またも土壇場で同点に追い付かれた。45＋5分には同じようにカウンターで攻め込まれ、CF杉本のクロスからCB岩波がミドルシュート。CHシミッチのブロックも再び杉本に拾われ、落としを左WB山中がミドルシュート。しかしこれは枠を外れた。そしてタイムアップ。2-2。またも2点差を追い付かれ、引き分けで終わった。
後半、シミッチとエドゥアルド・ネットの中盤の足が止まり、ミスも多かった。ブラジル人の二人には夏の暑さは堪えるのだろう。米本がいなくて厳しいのはわかるが、代わりの選手交代はできなかったか。ジョーやシャビエルも前半の決定機にどうしてもゴールが生まれない。先制して、突き放しても、最後は追い付かれる。まだ復調には遠い。次節の相手はフロンターレ。思えば、前にフロンターレと戦って引き分けた時は、その後ここまで勝てない日々が続くとは思ってもいなかった。その意味でも何とか次節でこの悪い流れを断ち切りたい。期待というより願い。祈るしかない。
