とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ 名古屋グランパス対川崎フロンターレ

 ようやくグランパスが勝利した。5月12日以来、実に90日ぶりの勝利。振り返ってみれば、5月17日のフロンターレ戦は1-1ながら、いいゲームだった。その後は、松本山雅ベガルタと下位チームに取りこぼし、トリニータと引き分けた後は、エスパルスヴィッセルベルマーレセレッソと4連敗。長いトンネルに入ってしまった。ここ2試合は、ガンバ、レッズといずれもアディショナルタイムに追い付かれてドロー。だがようやく戦う姿勢が見えてきた。

 移籍加入の太田を左CBに起用する3バックは中盤の負担が大きく、終了間際には運動量が極端に落ちてしまう。そこでフロンターレ戦では再び4-4-2の布陣に戻してきた。FWはジョーとシャビエル。右SH前田、左SH和泉。シミッチとエドゥアルド・ネットのダブルボランチは変わらないが、DFは右から右SB宮原、CB中村、CB藤井、左SB吉田。18歳藤井をセレッソ戦以来、再び起用する。GKはランゲラックだ。対するフロンターレは4-2-3-1。小林のワントップに、トップ下は中村憲剛。右SHに脇坂を起用し、左SHは阿部。ボランチは田中碧と山村で組む。SBは右に車屋、左に登里の布陣。CBとGKは変わらない。

 序盤からグランパスが積極的に攻めていく。気持ちが入っている。左SB吉田が額から血を流し、治療を終えてもなかなかピッチに入ることを許してもらえなかったことにエキサイトする。興奮が空回りしないかと不安になったが、11分、右SH前田のクロスのこぼれをCHシミッチがミドルシュート。これで得たCKをFWシャビエルが蹴ると、DFのクリアを左SB吉田がミドルシュート。左SH和泉がフリックしてコースを変えた。ゴール。グランパスが先制点を挙げた。

 その後も攻め続けるグランパス。そして18分、CB中村がドリブルで上がっていくと、FWシャビエルがDFを背負ってルーレット。左に流すと、左SH和泉が切り返してミドルシュートグランパスが追加点を挙げた。だが、ガンバ戦、レッズ戦と2点差を追い付かれている。2点リードでも全く安心できない。案の定、23分にはCHシミッチからCH山村がボールを奪い、CF小林がOH中村に当てて、落としを持ち込んでミドルシュート。GKランゲラックがセーブする。グランパスも32分、CHシミッチのパスカットからFWジョーがドリブルで持ち上がり、右に流して、右SH前田がクロス。FWシャビエルが走り込んだが、その手前でCBジェジエウがクリアする。その後、グランパスはペースを落とし、守る場面が続く。45+2分、右SB車屋のパスから左SH阿部がミドルシュートを放つが、枠を外す。前半のアディショナルタイムは何とか守り切った。

 するとフロンターレは後半最初から脇坂を下げて左SH齋藤学を投入。阿部を右SHに、そしてSBも右SB登里、左SB車屋と左右を入れ替える。すると後半序盤はフロンターレが攻勢。12分には右SH阿部のパスに走り込んだCH田中碧がシュート。GKランゲラックがセーブする。12分には左SH和泉からFWジョーへのパスをCBジェジエウがカット。そのままドリブルで持ち上がり、ミドルシュート。GKランゲラックが弾き返す。

 フロンターレは14分、CH山村を下げてFWレアンドロ・ダミアンを投入。中村をCHに下げて、4-4-2にする。しかし19分、左SH和泉のスルーパスに左SB吉田が走り込むと、クロスを右SH前田がシュート。何とグランパスが3点目。フロンターレを突き放した。24分には宮原を下げて左SB太田宏介を投入。吉田を右SBに回す。フロンターレも26分、CH中村を下げて家長に交代する。

 そして30分、右SH前田のドリブルを左SH齋藤がスライディング。足を削ってファールを取られる。これに抗議する齋藤の前に右SB吉田が立ちはだかると、後ろから駆け付けたCB谷口が吉田の胸を突き飛ばしてしまう。これを主審が見逃さず、2枚目のイエローカード。谷口が退場となった。フロンターレ車屋をCBに下げて、登里を左SBに回し、齋藤学が右SBを務める苦しい布陣。グランパスは33分、CHエドゥアルド・ネットに代えて小林裕紀を投入。守備を固める。37分、CH家長のCKにCBジェジエウがヘディングシュートするも、GKランゲラックがキャッチ。39分、CH田中のスルーパスにCH家長が走り込み、クロスに左SB登里がヘディングシュート。だがライン上でCB中谷がクリア。その後もグランパスが粘り強く守り抜き。そしてタイムアップ。3-0。久しぶりの勝利を挙げた。

 無失点ゲームも5月12日のレッズ戦以来。やはり守備に課題があった。それでもこの勝利で選手も吹っ切れるだろう。あとはジョーとシャビエルにゴールが欲しい。次節はまた松本山雅。今度は前回のようにはならずにしっかりと連勝して、次のマリノス戦、FC東京戦に自信を持って臨みたい。ジョーのゴールを期待したい。