とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

W杯アジア地区第2次予選 ミャンマー対日本

 先日の強化試合、パラグアイ戦は前半いつものメンバーで2点先取したものの、選手を交代した後半に追加点はなし。それでも無失点で終われたことはよかった。いよいよ始まるW杯アジア地区予選。初戦はFIFAランク135位のミャンマー。楽勝で当たり前のチームだが、4年前のシンガポール戦の悪夢が蘇る。日本はパラグアイ戦と同様、ベストメンバーが先発した。ミャンマーの布陣は4-1-4-1。ワントップにタン・パインを置き、アンカーにはゾー・イェ・トゥン。全体的に守りを固めて、カウンターを狙う作戦だ。

 ゲームは圧倒的に日本がボールを回して攻めていく。5分、左SB長友のクロスを右SB酒井が戻し、FW南野が切り返しでDFを滑らせてミドルシュート。ポスト左に外れた。かなり強い雨が降り続いており、序盤はピッチの状態を確かめながらプレーをしている感じ。15分には左SH中島のパスをFW南野が落とし、CH橋本がミドルシュートを放つ。そして16分、日本のCKのクリアをミャンマーのCFタン・パインがドリブルで運ぶ。これを右SH堂安がうまく止めてボールを奪うと、CB冨安から左に展開。左SH中島がカットインからミドルシュートを放つと、きれいな弧を描いてゴールに飛び込んだ。中島の得意の形で日本が先制点を挙げた。

 18分には右SH堂安のクロスにFW南野がヘディングシュート。先制した日本はピッチ状態も考慮して、守りで無理はしない。FWは南野がトップに張り、大迫が中盤まで下がってボールを捌く形が多く見られる。24分には左SH中島のCKをCB吉田がヘディングで折り返し、CB冨安がヘディングシュート。しかしGKチョー・ジン・ヒョーがファインセーブ。そして26分、CH橋本の縦パスをFW大迫が落とし、右SH堂安がミドルシュート。GKチョー・ジン・ヒョーがパンチングで返すが、もう一度、堂安が拾い、今度はクロスにFW南野が飛び出してヘディングシュート。日本が追加点を挙げた。

 28分には右SH堂安のFKのクリアをCB吉田が強烈なボレーシュート。しかしGKチョー・ジン・ヒョーがファインセーブで弾き出す。37分にはCH柴崎のクロスにFW大迫がヘディングシュート。そして39分、右SH堂安のクロスからミャンマーのゴール前で混戦。だが人数をかけてゴールを固めるミャンマーの守備を破れない。43分にはCH橋本の縦パスをFW大迫が落として、左SH中島がループシュート。枠を捉えられない。44分、CH橋本のミドルシュートがわずかにバーの上に外れた。前半は2-0で折り返した。

 後半に入ると序盤、ミャンマーが前からプレスをかけてきた。それでも日本は4分、左SH中島がミドルシュート。5分にも右SH堂安のパスからFW大迫がシュートを放つ。ミャンマーも9分、FKのチャンスに、横に流して左IHアウン・トゥが強烈なミドルシュート。GK権田がナイスパンチング。さらにミャンマーがこぼれ球を拾って攻め立てると、左SHシトゥ・アウンがミドルシュートを放つ。

 日本は12分、CH橋本が前半に続き見事なミドルシュート。だがこれもGKチョー・ジン・ヒョーがファインセーブ。続く中島のCKにFW大迫がヘディングシュートを放つが、これもGKチョー・ジン・ヒョーがセーブした。攻めてもなかなかゴールに繋げられないと、次第に攻めあぐね感が強くなる。19分には左SH中島のクロスをFW大迫がヘディングで折り返し、CH柴崎がボレーシュート。しかしバーを叩いてはね返される。続いて右SH堂安、左SH中島とミドルシュートを放つが、いずれもDFがブロック。ゴール前を固めるミャンマーの守備を破ることは難しい。

 すると21分、見本は右SH堂安に代えて伊東純也を投入。速さで打開を試みる。26分にはCB吉田のフィードに右SH伊東が抜け出して、GKと一対一となるも、シュートはGKに当ててしまった。31分、FW南野に代えて鈴木武蔵を投入。鈴木武蔵も俊足を生かして何度かミャンマーDFの裏に走り込むが、決定機までは作れない。35分には中島を下げて右SH久保を投入。伊東を左SHに回す。すると右サイドを久保と酒井のコンビで崩していく。37分、右SB酒井の縦パスを受けた右SH久保がヒールでスルーパス。右SB酒井が抜け出してゴール前にクロスを入れるも、FW鈴木武蔵が合わせられない。

 41分には右SH久保のスルーパスに抜け出した右SB酒井がDFをかわして仕掛けていくと、最後はクロスにCH柴崎がミドルシュート。だがこれもGKチョー・ジン・ヒョーがファインセーブで弾き出した。45+3分には左SH伊東が左サイドを単独突破。最後はミドルシュートを放つが、これもGKチョー・ジン・ヒョーがナイスセーブする。結局、後半はゴールなし。それでも前半の2ゴール、そしてミャンマーを無失点で抑え込み。W杯予選は上々のスタートとなった。

 後半もチャンスが多く作ったし、何より守備の安定が大きい。この後、代表は10月にモンゴル(187位)とタジキスタン(119位)。11月にはキルギス(95位)との対戦が待っている。森保監督は、次はどんなメンバーを招集するのか。ベストメンバーで戦えば、最終予選進出は間違いない。他の選手の成長や連携を高めることを考えれば、多少のリスクを負っても、次のホームでのモンゴル戦は国内組で戦うことも考えられる。そして次のタジキスタン戦は? 森保監督の選択を楽しみにしよう。