とんま天狗は雲の上

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UEFAチャンピオンズリーグ グループA第1節 パリ・サンジェルマン対レアル・マドリード

 今年もCLが始まった。J1リーグのない週末、ミッドウィークに行われたCLのゲームを観戦した。パリSGレアル・マドリードパリSGはエムパベやカバーニはケガ、ネイマールも出場停止で、ワントップに入ったのはインテルから移籍してきたイカルディ。右WGにはセビージャから加入のサラビア。左WGに2014年までレアルにいたディマリアが入る。中盤はマルキーニョスをアンカーに右IHゲイェ、左IHベラッティ。この3人がよかった。DFは右から右SBムイエ、CBチアゴ・シウバ、CBキムベムベ、左SBベルナト。GKナバスは今季レアル・マドリードから移籍してきたばかりだ。

 対するレアル・マドリードセルヒオ・ラモスが出場停止。マルセロやモドリッチもケガで出場できないが、それでもタレントは豊富だ。ベンゼマをワントップに、右WGベイル、左WGにはアザールが先発した。中盤はカゼミーロをアンカーに、右IHハメス・ロドリゲス、左IHクロース。DFは右から右SBカルバハル、CBヴァラン、CBミリトン、左SBメンディ。GKにはクルトワが入る。スタジアムはパリSGのサポーターで埋め尽くされた。

 序盤は互角の展開。レアル・マドリードは右IHハメス・ロドリゲスがいい。遠くまで見えて、長いパスで局面を変える。一方、パリSGは中盤の3人。中でも左IHベラッティが積極的に動いてチャンスを作っていく。レアルの方がやや優勢かなと思う展開から14分、中盤のルーズボールをCHマルキーニョスがヘディングで落とすと、左SBベルナトが受けてCFイカルディにパス。そして縦パスに走り込んだ左SBベルナトのクロスに左WGディマリアが走り込んで、GKのニアを抜くシュート。パリSGが先制点を挙げた。

 しかしレアル・マドリードもすぐにチャンスをつかむ。16分、CHカミゼーロの縦パスをCFベンゼマが落とすと、左WGアザールが鋭いミドルシュート。わずかにポスト右に外れた。19分には右IHハメス・ロドリゲスの縦パスをCFベンゼマが落とし、ハメス・ロドリゲスがシュート。しかし枠を外す。中盤の3人を中心に組織的にゲームを組み立てるパリSG。27分には右IHゲイェの縦パスを右SBムニエが落とし、ゲイェがつないで右WGサラビアがシュート。DFがブロックする。一方、レアル・マドリードは個人の能力が圧倒的。32分には右WGベイルが直接FKを狙うが、ゴール右上に外れた。

 そして33分、右IHゲイェがCHマルキーニョスとのワンツーから中へ送ると、左WGディマリアが強烈なミドルシュートパリSGが追加点を挙げた。レアルも35分、右SBカルバハルのフィードのクリアを右WGベイルが拾って、トラップからミドルシュート。ついにネットに突き刺した。と思ったら、主審がVARのジェスチャー。ベイルがトラップの際に手でコントロールしていた。ハンドでゴールを打ち消される。右WGベイルは37分にもダイレクト・ボレーを放つが、枠の外。45+1分には、右SBカルバハルの縦パスを右IHハメス・ロドリゲスが戻し、右SBカルバハルがつないで、右WGベイルが強烈なミドルシュート。しかしポストの右に外れる。前半はパリSGの2点リードで折り返した。

 後半もパスをつないでゲームをコントロールするパリSG。守備も組織的でレアル・マドリードの攻撃の芽を早め早めに摘んでいく。15分には右IHハメス・ロドリゲスから右IHゲイェがボールを奪うと、左IHベラッティから左に流して、左WGディマリアがループシュート。わずかにバーの上に外す。その直後、パリSGはCFイカルディに代えて左WGシュポモティングを投入。ディマリアをCFに上げる。

 16分、左WGシュポモティングの縦パスに左SBベルナトが走り込み、戻しのパスからCFディマリアがクロス。右WGサラビアがシュートを放つが、ポストの右。追い付きたいレアルは25分、アザールに代えて右IHルーカス・バスケスハメス・ロドリゲスに代えて右WGヨビッチを投入。ベイルが左WGに回る。パリSGもCHマルキーニョスを下げて右IHエレーラを投入。ゲイェをアンカーに下げる。

 31分、レアルは右SBカルバハルのクロスから右WGヨビッチが縦パス。CFベンゼマがシュートを放ってネットを揺らすが、オフサイド・ポジションにいたルーカス・バスケスがプレーに関与したとしてゴールをは認められない。34分には右IHルーカス・バスケスのクロスからCFベンゼマがヘディングシュート。しかしこれも枠を捉えられない。そして45+1分、左IHクロースからのパスをカットした右SBムニエがそのままドリブル。CFディマリアの縦パスにさらに走り込み、左を上がってきた左SBベルナトに流す。だがGKクルトワの飛び出しが早くシュートは打てないと判断したベルナトがもう一度右へ戻すと、ムニエがシュート。ダメ押しの3点目を挙げた。そしてタイムアップ。3-0。パリSGがCL初戦、レアル・マドリードに勝利した。

 エムバペやネイマールがスタンドで観戦する中、パリSGはしっかりと組織的なサッカーを戦って、レアル・マドリードの攻撃を封じ込めた。特にマルキーニョスを中心とする中盤の3人がすばらしい。右WGサラビアやCFイカルディも忠実にプレーして、組織に溶け込もうとしていた。一方、レアルはモドリッチの不在が痛かったか、組織的なプレーができなかった。やはりサッカーは個人でやるものではない。そのことを如実に示すゲームだった。