とんま天狗は雲の上

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UEFAチャンピオンズリーグ グループE第2節 リバプール対ザルツブルク

 ミッドウィークに行われたCL第2節。今季はCLを戦うザルツブルクは南野が活躍してリバプールに3-4と善戦しての敗戦。という結果だけは知っていたが、ようやくそのゲームを観戦した。相手が格下ということでリバプールはメンバーを落とすかと思いきや、ほぼベストメンバー。フィルミーノ、サラー、マネの3トップに、中盤はファビーニョをアンカーに右IHヘンダーソン、左IHワイナルドゥム。SBも右にアレクサンダー・アーノルド、左ロバートソンが入り、CBはファンダイクとジョー・ゴメス。GKにはアドリアン。対するザルツブルクは4-4-2の布陣。ファンヒチャンとダカの2トップに、南野は右SHで先発。左SHにショボスライ。ボランチはムウェブとユヌゾビッチ。DFは右から右SBニッセン、CBオンゲネ、CBウーバー、左SBウルマー。GKはスタンコビッチが守る。

 開始3分、右SH南野がミドルシュートを放つ。ポスト左に外れたが、序盤から積極的にプレー。だが9分、リバプールは左WGマネがドリブルで右SBニッセンをかわし、CFフィルミーノのスルーパスにマネが走り込んでシュート。きれいにワンツーで崩して先制点を挙げた。右SBニッセンの寄せが甘い。恐々プレーしている感じだ。その後も圧倒的にリバプールのペース。ザルツブルクは南野1人が奮闘しているが、他の選手は守っても寄せきれず、リバプールが余裕をもってプレーする。

 そして25分、左SBロバートソンが寄せていった右SH南野をかわして中へパスをすると、右IHヘンダーソンが右WGサラーとのパス交換の後、右へ展開。右SBアレクサンダー・アーノルドのクロスに左SBロバートソンがシュート。両SBの上がりから追加点を挙げた。30分にはザルツブルクDFからのフィードをDFがはね返すと、逆にCHファビーニョのフィードを右WGサラーが受けてシュート。ポスト左に外したが、漫然と蹴り込むザルツブルクに対して、リバプールはちゃんとつながる。

 しかしその直後、南野が何かペーパーを受け取ると、トップ下の位置に走っていく。そして31分、左SHショボスライのスルーパスから南野がシュート。GKアドリアンがナイスセーブ。その後、ザルツブルクはショボスライを右SHに回し、ムウェブが左SH、ユヌゾビッチをアンカーに置く中盤をダイヤモンド型の布陣にする。しかし36分、左SBロバートソンの縦パスに走り込んだ左WGマネのクロスにCFフィルミーノがヘディングシュート。GKスタンコビッチがナイスセーブするが、こぼれ球を右WGサラーに押し込まれた。リバプールが3点目を挙げた。

 これで勝負あったかと思ったが、布陣を変えてザルツブルクが次第にペースを握り出す。39分、OH南野の縦パスを受けたFWダカがDFを背負うながら反転してシュート。そしてその直後、リバプールの右IHヘンダーソンのパスを左SBウルマーがカットすると、左SHムウェブのパスにFWファンヒチャンが走り込み、切り返しでCBファンダイクをかわすとシュート。これが決まりザルツブルクが1点を返した。前半はそのまま3-1で終了する。

 後半に入るとザルツブルクはショボスライを左SH、ムウェブを右SHに置く。中盤ダイヤモンド型は変わらない。4分、GKアドリアンにプレスをかけたFWダカがGKのキックをカットして、あわやゴールの場面。8分にはOH南野のクロスを左SHショボスライが落として、FWファンヒチャンがミドルシュートを放つ。リバプールも9分、左WGマネがCBオンゲネのマークを振り切って、クロスに左IHワイナルドゥムがミドルシュート。これは枠を外した。

 ややオープンな展開が続いたあとの11分、左サイドで左SHショボスライがファールを受けると、素早いFKにFWファンヒチャンが抜け出して、クロスにOH南野がボレーシュートザルツブルクが2点目を挙げた。直後にはCL開幕戦でハットトリックを飾った19歳FWホランドをダカに代えて投入する。すると14分にはFWファンヒチャンのスルーパスから左SHショボスライがシュート。そして15分、右サイドで右SHムウェブがキープをして中へパスを出すと、OH南野が走り込んで、CBファンダイクの足下を抜けるクロスを入れると、FWホランドが押し込む。何と!ザルツブルクが同点に追い付いた!

 リバプールは17分、右IHヘンダーソンに代えてミルナーを投入。19分には左IHワイナルドゥムを下げて左SHオリギを投入。マネを右SHに回し、サラーをワントップ、フィルミーノをトップ下に置く4-2-3-1に変更する。すると24分、ザルツブルクDFのクリアから左SHショボスライが前に出そうとしたパスをCHファビーニョがカット。縦パスをOHフィルミーノがヘディングで落とし、CFサラーがシュート。リバプールがすぐに勝ち越した。

 その後はザルツブルクが攻めるも、リバプールもしっかり守る。26分には左SHショボスライに代えて奥川を投入する。31分、OH南野が自陣右サイドでリバプールの選手に囲まれながらキープすると突破。CHユヌゾビッチの縦パスを左SH奥川が受けてミドルシュートを放つも、GKアドリアンの正面。ザルツブルクは33分、ユヌゾビッチを下げて右SHアシメルを投入。ムウェブをアンカーにして、攻めていく。左SH奥川も2回ほど、DFからのフィードに左サイドを駆け上がったが、いずれもCBジョー・ゴイメスに封じられる。40分頃からは南野を右SHに置く、アシメルをトップ下にして攻めるが、最後は左SHにケイタを起用したリバプールが守り切って、そのまま終了。4-3でリバプールが勝利した。

 前半3失点するまでは圧倒的にリバプールが優勢。ザルツブルクの選手は南野を除いてリスペクトし過ぎて戦うこともできない。リバプールの4-3-3-の布陣に対して、サイドの守備が曖昧で、サイドから崩される場面が続出。だが前半の30分過ぎ、中盤をダイヤモンド型に変更してからは落ち着きを取り戻し、積極的にプレーができるようになった。中でも南野がイキイキとプレー。このチームの攻撃的なリーダーになっている。グループEはナポリリバプールが2強だが、ザルツブルクにはこのゲーム内容を自信にして、ひと暴れしてもらいたい。そして南野や奥川のさらなる成長を期待したい。