とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第29節 北海道コンサドーレ札幌 対 セレッソ大阪

 前節アントラーズに0-1で惜敗。連勝は5でストップしたが、ACL圏内3位との勝ち点差は6。残り試合を考えるとギリギリで可能性がある。対するコンサドーレは前週のルヴァン杯準決勝でガンバに逆転勝利して初めての決勝進出を決めた。その勢いのままセレッソを迎え打つ。東京五輪のマラソン競歩が札幌で実施されることも決まり、サポーターの気持ちも盛り上がっている。コンサドーレの布陣は3-4-3。鈴木武蔵の下にはケガのチャナティップに代わり、中野とアンデルソン・ロペスが並ぶ。WBは右WBに白井、左WBに菅。ボランチは宮澤と深井で組み、CBは右から進藤、キムミンテ、福森。そしてGKは菅野が移籍後初先発した。対するセレッソは4-4-2。丸橋が肋骨の骨折で代わりに左WBには舩木が先発。CBはヨニッチと木本、ボランチは藤田とソウザで組む。他はいつものメンバー。

 キックオフ直後こそコンサドーレが攻め込んだが、すぐにセレッソのペースになっていく。3分、FW奥埜のクロスにCBヨニッチがシュート。CB進藤の手に当たったが、ハンドの基準変更もあってかPKにはならない。だが6分、右SB松田のパスをFW奥埜が縦に送り、FWブルーノ・メンデスがヘディングで返すと、FW奥埜の落としに左SH柿谷がダイレクトできれいなミドルシュート。これが決まりセレッソが先制点を挙げた。

 11分にはCBヨニッチの縦パスがFW奥埜まで通り、右に流して、右SH水沼のクロスからFWブルーノ・メンデスがシュート。だがGK菅野がファインセーブした。その後もセレッソが優勢。コンサドーレはようやく16分、CB進藤の縦パスのクリアをCH深井がミドルシュートするが、GKキムジンヒョンにキャッチされた。24分、コンサドーレはCH宮澤が足の不調を訴え、ルーカス・フェルナンデスに交代する。ルーカスは左FWに入り、中野がボランチに下がる。すると中野が中盤でボールを捌き、コンサドーレのパスが回り出す。

 27分、コンサドーレが攻め込んで得たCB福森のFKはGKキムジンヒョンがファインセーブで弾き出す。33分にはCB進藤のバックパスをFW奥埜がカット。横に流して右SH水沼がシュートを放つが、CH深井が何とか足を伸ばしてゴールを防ぐ。シュートがやや弱すぎた。セレッソが拙攻を続ける中、コンサドーレが次第にペースを握り出す。36分には右WB白井の落としから右CB進藤のクロスにCF鈴木武蔵が飛び込む。しかし手前でDFがクリア。41分には左SB福森のクロスが直接ゴールに向かうが、GKキムジンヒョンが足を伸ばしてナイスセーブ。前半はセレッソの1点リードで折り返した。

 後半も序盤はセレッソが攻勢。3分、FW奥埜からFWブルーノ・メンデス、さたに左につないで左SH柿谷が戻すと、FW奥埜がミドルシュート。だがDFがブロック。4分には右SH水沼のクロスにFWブルーノ・メンデスがヘディングシュートするが、枠を捉えられない。するとその後はコンサドーレがペースを取り戻す。6分、福森のCKの流れからCH中野がミドルシュート。12分にはCH中野のクロスにCF鈴木武蔵がヘディングシュート。さらにその直後にはCBヨニッチのフィードを右WB白井がカット。そのままドリブルで上がり、クロスのこぼれをCH中野がシュート。しかしこれもDFにブロックされる。セレッソの中央の守備は堅い。

 14分には右WB白井のクロスを左FWルーカス・フェルナンデスが胸トラップからボレーシュートを放つが、枠を捉えられない。セレッソは18分、FWブルーノ・メンデスを下げて鈴木孝司を投入。ゲームはコンサドーレが攻めて、セレッソが守る展開。26分、CB木本のフィードからFW奥埜がそのままドリブル。クロスにFW鈴木孝司が走り込むが、届かない。29分には左SH柿谷の落としからCHソウザがミドルシュート。続くソウザのCKのクリアからFW奥埜がミドルシュート。だがGK菅野がファインセーブ。コンサドーレは31分、右WB白井に代えて左FW岩崎を投入。ルーカス・フェルナンデスを右WBに回す。セレッソも34分、FW奥埜に代えて田中亜土夢を投入する。37分、右FWアンデルソン・ロペスのミドルシュートはGKキムジンヒョンがキャッチ。38分、そのロペスを下げて右FW早坂を投入する。

 39分にはCH深井がミドルシュート。しかしこれもGKキムジンヒョンが難なくキャッチする。守備を固めるセレッソは40分、CHソウザを下げて瀬古を投入。45+2分、右WBルーカス・フェルナンデスのクロスにCF鈴木武蔵がヘディングシュート。しかしCBヨニッチがブロック。45+3分、CB福森のCKにCBキムミンテがヘディングで合わせるが、枠を捉えられない。後半は攻勢を強めたコンサドーレだったが、最後までセレッソの堅守を破れず。セレッソが前半序盤の先制点を守って、1-0で勝利した。

 攻めるコンサドーレ。守るセレッソ。お互いの特長が出た面白いゲームだった。チャナティップが健在ならもっと攻撃に変化が出たかと思うと、少し残念だが、セレッソも相変わらず好調を維持している。そしてこの後は山雅やベルマーレなど格下の相手が続く。勝ち続ければ3位に滑り込むことも不可能ではない。一方、コンサドーレは来週、ルヴァン杯の決勝が待っている。相手はフロンターレ。面白いゲームが観られそうだ。