とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第33節 ジュビロ磐田 対 名古屋グランパス

 Jリーグも残り2試合。残留争いもいよいよ佳境を迎えている。8月にフベロ監督を迎えて残留を期したジュビロだったが、その後もなかなか勝てないゲームが続いた。それでもようやく11月に入ってエスパルス戦で初勝利を挙げると、FC東京には惜敗したものの、前節はコンサドーレ相手にアディショナルタイムのPKで勝利。崖っぷちで残留争いに残っている。それでも可能性は残り2試合を連勝するとともに、16位ベルマーレが勝利を挙げないこと。まずはグランパス相手に連勝を目指す。一方、グランパスも残り2試合で勝ち点1を挙げれば、得失点差でほぼ残留が決まる。だが最終節は優勝を争う3位アントラーズ。このジュビロ戦を何とか引き分け以上の結果で終えたい。

 ジュビロの布陣は4-4-2。アダイウトンルキアンの2トップに、右SH松本、左SH藤川。ボランチ山本康裕と上原。DFは右から右SB小川大貴、CB大南、CB藤田義明、左SB宮崎。GKは八田が守る。一方、グランパスは和泉が累積で出場できない中、4-3-3の布陣を取ってきた。FWはジョーをトップに、前田とシャビエルの2シャドー。中盤はエドゥアルド・ネットをアンカーに、右IH米本、左IH長谷川。DFは吉田がケガで出場できず、左SBには太田宏介が入る。右SBは宮原。CB中谷、CB丸山、GKランゲラックはいつものとおり。

 序盤からジュビロが積極的にプレスをかけてくる。グランパスも応酬。序盤から激しいゲームとなる。9分、左IH長谷川のクロスにCFジョーがヘディングシュート。だが枠を外す。序盤4-3-3の布陣だったグランパスだが、15分位にはシャビエルが右SHに下がって、4-4-2の布陣に変更する。19分には左SH長谷川のクリアのこぼれ球をCH米本が収め、FWジョーにつないで、右に流してFW前田が切り返す。DF数人に前をふさがれ、落としたパスにCH米本がミドルシュート。だがGK八田がキャッチする。

 互角の状況で進んだ前半だったが、22分、中盤左サイドからのFKをCH山本康裕が蹴ると、DFのヘディングはあわやオウンゴール。ポストに当たってラインを割った。そして続くCKに右SH松本がドンピシャのヘディングシュート。接戦の中、ジュビロが先制点を挙げた。グランパスも直後の23分、CB丸山のフィードを受けてFW前田が抜け出し、GKをかわしてシュートを放つが、DFが戻ってブロックする。

 26分にはCH山本のCKのこぼれをFWアダイウトンミドルシュート。その後もゴール前で混戦となるが、何とかDFがクリアする。さらに30分にはFWアダイウトンのドリブルから右SH松本がミドルシュートジュビロが優勢の中、35分過ぎ位からグランパスは前田が右SHに下がり、シャビエルをFWに上げた。そして39分、FWシャビエルのCKにCB丸山がヘディングシュート。GK八田がナイスセーブで弾き返すが、これを左SH長谷川が押し込む。グランパスが同点に追い付いた。前半はこのまま終了。1-1で折り返した。

 後半、グランパスはFWジョーにボールを集めて攻めていく。しかしジュビロもブロックを作ってしっかりと守る。そして8分、FWアダイウトンがドリブルで抜け出し、ミドルシュート。GKランゲラックがファインセーブで弾き出す。9分には左SH藤川のクロスにCB大南がヘディングシュート。ポストを叩く。勝利をめざすジュビロがパスを回し、いきいきと攻めていく。そして16分、SH藤川がSH松本とサイドを変えて右サイドからFWルキアンに縦パス。落としをつないでFWアダイウトンに当てると、落としを藤川がシュート。だがGKランゲラックがファインセーブ。続くCKをFWルキアンがフリックして、CB藤田がヘディングシュート。だがこれも枠を捉えられない。その直後の18分、ジュビロは藤川を下げてFW大久保を投入する。アダイウトンが左SHに回る。グランパスも19分、エドゥアルド・ネットを下げて、FW赤崎を投入。シャビエルを左SHに下げ、長谷川がCHに入る。

 20分には右SH前田がカットインから得意のミドルシュート。GK八田がナイスセーブする。25分、ジュビロはCH山本康裕に代えてエベシリオを投入。そして26分、FW大久保の縦パスをFWルキアンが右に展開。右SB小川のクロスがDFに当たってコースが変わると、FW大久保がゴールに押し込んだ。だがグランパスの選手が猛然と抗議。大久保に渡る手前に飛び込んだ右SH松本がボールに触っていた。ビデオで見る限りはオフサイドだが、線審がこれを見ておらず、ゴールは認められた。ついにジュビロが勝ち越した。

 その後は必死に反撃するグランパス。30分にはCB中谷のフィードがDFに当たってこぼれると、FW赤崎の落としからFWジョーがシュート。だがわずかにポストの右に外れる。38分、右SH前田のカットインからのミドルシュートはポストの右。44分、右SH前田のクロスにFWジョーがヘディングシュートを放つも、枠を捉えられず。グランパスは45+2分、左SHシャビエルに代えて深堀を投入する。直後にはジュビロがショートCKからCHエベシリオのクロスにFW大久保がファーサイドでシュート。ポストを叩く。そして45+4分、右SH前田のパスをCH長谷川がスルーパス。CH米本が走り込み、クロスに左SH深堀がシュート。だがふかしてしまった。崩れ込む米本。そしてタイムアップ。2-1。ジュビロが連勝を飾った。

 だがその後、ベルマーレの結果を確認するジュビロ・サポーター。だが10試合勝利のなかったベルマーレが第33節でついに勝利。この瞬間、ジュビロのJ2降格が決まった。負けて喜べないグランパス。一方、勝っても涙にくれるジュビロ・サポーター。ようやくチームが形になってきたのに、監督交代が遅すぎた。DF大井が来季でのJ1再昇格をサポーターに誓っていた。一方、負けたグランパスだが、最終節、14位サンガと15位エスパルスのゲームが組まれており、引き分けて勝ち点でグランパスに追い付いても、グランパスが17点差以上の大差で負けないかぎり残留が決まる。ほぼ残留決定。よかったというべきか。だが最終節、優勝争いから脱落したアントラーズ相手にホームで有終の美を飾ってほしい。戦いはまだ続いている。