とんま天狗は雲の上

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クラブワールドカップ決勝 リバプール対フラメンゴ

 南野のリバプール移籍が決まった。リーグ戦では断トツ首位を走るリバプールだが、リーグ戦の間にはこうしたカップ戦が数多く入り、日程を厳しくする。準決勝ではメンバーを落として戦ったリバプールだが、結局、後半40分に途中出場したフィルミーノが決勝点を挙げた。南野への期待もサブメンバーの底上げといったところにあるのだろう。しかし決勝はフルメンバー。フィルミーノのワントップに、マネとサラーがWGで先発。中盤はヘンダーソンをアンカーに、右IHケイタと左IHオクスレード・チェンバレン。DFは右から右SBアレクサンダー・アーノルド、CBジョー・ゴメス、CBファンダイク、左SBロバートソン。GKはアリソンが守る。

 対するフラメンゴは4-2-3-1の布陣。ブラジル代表のガブリエルをワントップに、トップ下にリベイロ。右SHにはウルグアイ代表のデアラスカエタ、左SHブルーノ・エンリケボランチはアロンとジェルソン。右SBには元バイエルンラフィーニャ。左SBはアトレティコ・マドリードなどでプレーしたフィリペ・ルイス。CBはロドリゴ・カイオとマリ。GKのアウベスも元ブラジル代表だ。フラメンゴは38年前の1981年、ジーコのゴールなどでリバプールに3-0で勝利してトヨタカップを優勝した。それ以来のクラブ世界一を狙う。一方、リバプールが勝てば初めての優勝だ。

 開始1分、右SBアレクサンダー・アーノルドのフィードにCFフィルミーノが抜け出してシュート。5分にもCHヘンダーソンのフィードを右WGサラーが落として、右IHケイタがシュート。さらに6分にも右SBアレクサンダー・アーノルドがミドルシュートと、序盤リバプールが攻勢をかける。しかしDFの裏にロングボールでFWを走らせるリバプールの攻撃にも次第に慣れていくと、次第にフラメンゴがパスを回して攻めるようになってくる。18分、右SBラフィーニャのクロスに左SHブルーノ・エンリケがヘディングシュート。DFブロックのこぼれ球をCFガブリエルがミドルシュートを狙うが、これもDFがブロックした。

 26分にはCBマリのフィードに左SHブルーノ・エンリケが抜け出してシュート。DFに当たって左に外した。フラメンゴはトップ下の3人が頻繁にポジションをチェンジする。30分以降はリベイロが右SH、デアラスカエタが左SH、ブルーノ・エンリケがトップ下に入る。33分には左SBフィリペ・ルイスが中へドリブルで運び、右SHリベイロから右に展開。右SBラフィーニャのクロスにOHブルーノ・エンリケがヘディングシュートするもDFがブロック。その後もフラメンゴがパスをつないで攻めるが、シュートまでは至らず。前半はそのままスコアレスで折り返した。

 後半も序盤はリバプールが攻勢をかける。2分、CHヘンダーソンからの縦パスをCFフィルミーノがトラップでDFをかわし、反転してシュート。左のポストを叩いた。5分にも右IHケイタの縦パスに右SBアレクサンダー・アーノルドが走り込み、クロスに右WGサラーがシュート。これはわずかにポスト右に外れた。しかしフラメンゴもすぐに反撃。CHジェルソンの縦パスをOHブルーノ・エンリケがつなぎ、左SHデアラスカエタの落としをCFガブリエルがシュート。だがバーの上を越える。さらにGKアリソンのゴールキックをつないだ右SBアレクサンダー・アーノルドのパスをCHアロンがカット。右SHリベイロから縦につないでもう一度CFガブリエルがシュート。だがこれはGKアリソンがファインセーブで弾き出した。22分にも左SHデアラスカエタのスルーパスからCFガブリエルがシュート。24分にはOHブルーノ・エンリケのクロスにCFガブリエルがオーバーヘッドで狙う。

 リバプールは30分、左IHオクスレード・チェンバレンが足を痛めてララーナに交代する。フラメンゴも32分、左SHデアラスカエタに代えてヴィチーニョを投入。しかし30分過ぎあたりから次第にリバプールが持ち直してくる。34分には右SBアレクサンダー・アーノルドのCKにCBファンダイクがヘディングシュート。これがリバプール最初のCKだったが、35分には左WGマネのスルーパスにCFフィルミーノが走り込み、クロスに右SBアレクサンダー・アーノルドがミドルシュートフラメンゴは37分、リベイロに代えてジエゴを投入。ジエゴは当初左SHに入ったが、40分過ぎ位にはヴィチーニョとポジションチェンジした。

 39分、CBファンダイクのサイドチェンジから右SBアレクサンダー・アーノルドのパスを右IHケイタが落とし、右WGサラーがシュート。いつもの豪快さが戻ってくる。41分には左SBロバートソンのフィードに左WGマネが走り込み、右WGサラーの落としからCHヘンダーソンミドルシュート。GKアウベスがビッグセーブ。ゴールを許さない。そしてアディショナルタイムの45+1分、GKアウベスのゴールキックをCBファンダイクがはね返すと、右WGサラーが落として、CFフィルミーノがスルーパス。左WGマネが走り込む。後ろから右SBラフィーニャが追いかけてスライディング。マネのシュートは大きく右に逸れる。すかさず主審はPKの判定。そしてラフィーニャイエローカードを提示する。しかしその後、VARを確認した主審は、ラフィーニャの足がマネに届いてないと判断。PKとイエローカードを取り消した。結局、90分戦ってゴールなし。勝負は延長戦にもつれ込んだ。

 延長戦に入ると、フラメンゴはヴィチーニョを左SH、ジェルソンを右SHに上げて、ジエゴボランチに下げた。しかし2分過ぎ位にCFガブリエルが腿裏を抑えて倒れ込む。その影響か、8分、左SBフィリペ・ルイスのクロスをCFガブリエルがヘディングシュートするも、中へ折り返す形になってしまう。するとこれを拾ったCHヘンダーソンが大きく縦にフィード。いったんDFにはね返されたがもう一度フィードすると、DFの横を抜いたパスに左WGマネが抜け出して、落としたボールをCFフィルミーノが切り返してシュート。ついにリバプールが先制点を挙げた。

 するとリバプールは10分、ケイタに代えて左IHミルナーを投入。フラメンゴも12分、ジェルソンに代えてFWリンコーンを投入。ヴィチーニョを再び右SHに回し、ブルーノ・エンリケを左SHにする。13分、右SHヴィチーニョがFKを直接狙うが、枠を外す。ゲームは延長後半に入った。リバプールは後半開始とともにCFフィルミーノを下げてオリギを投入する。攻めるフラメンゴは4分、左SBフィリペ・ルイスのクロスのこぼれをFWガブリエルがミドルシュート。だがポスト左に外す。14分には右SHビッチーニョのクロスにFWリンコーンが絶好機。だがシュートは大きくふかしてしまった。そしてタイムアップ。1-0。リバプールが延長戦の末、フラメンゴを下して、クラブワールドカップ初優勝を飾った。

 やはり強いリバプール。序盤の攻勢の後は、一時フラメンゴが優勢だったが、この時間を耐えると、後半30分過ぎには地力の違いが表れた。そして最後はフィルミーノの決勝ゴール。ガブリエルにセレソンの経験の差を見せ付けるような見事なゴールだった。さすが。大方、リバプールの勝利を予想する中、しっかりと勝ち切るというのはやはり賞賛されていい。そしてこのチームに来月から南野が加わる。どのポジションで、どんな使われ方をするのかわからないが、クロップ監督のこと、きっと南野にとっても最善の経験ができるだろう。年が明けての最初のゲームは3日のシェフィールド戦。それともその後のFAカップエバートン戦か。早くこのチームでプレーする南野を観てみたい。ますます楽しみになってきた。