とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

FAカップ3回戦 リバプール対エバートン

 南野がリバプール移籍後、初めてのピッチに立った。しかも先発。しかもエバートンとのマージーサイドダービー。ただし先発メンバーはオリギやミルナー、ジョー・ゴメス、ララーナなどがいるものの、他は若く初めて見る選手が多い。布陣はいつもと同じ4-3-3。南野はフィルミーノと同じワントップに入り、右WGに16歳のエリオット、左WGはオリギ。中盤は22歳のチリベジャをアンカーに、右IHララーナ、左IHに18歳のカーティス・ジョーンズ。DFは右SBに18歳のネコ・ウィリアムズ。左SBにはミルナー。CBはマティプとロブレンがケガの中、ファンダイクを休ませ、急遽シュツットガルトから呼び返したナサニエル・フィリップスとジョー・ゴメスで組み、GKがアドリアン

 対するエバートンは12月21日にアンチェロッティ監督が就任したばかり。この日の布陣は3-4-3。カルバート・ルーウィンをトップに、右FWウォルコット、左FWリシャルリソン。ボランチシュネデルランシグルズソンで組んで、WBは右にシディベ、左にディニュ。CBは右からコールマン、ミナ、ホルゲート。GKはイングランド代表のピックフォード。ほぼベストメンバーだ。

 序盤、エバートンの方が優勢。6分、CHシグルズソンの縦パスに走り込んだ右FWウォルコットは左SBミルナーが抑えたが、クリアをCFカルバート・ルーウィンがシュート。GKアドリアンのファインセーブではね返ったボールを、今度は右WBシディベがシュート。DFがブロックしたが、序盤からエバートンの攻勢にさらされた。しかもこの時のプレーが原因で左SBミルナーが早々に交代。18歳のラルーシが入る。エバートンは12分にもCHシグルズソンのFKに左CBホルゲートがヘディングシュート。GKアドリアンがファインセーブで防ぐ。

 前線で動き回る南野だが、なかなかボールも入らないし、連携も合わない。20分、右IHララーナのミドルシュートリバプールの初シュート。25分には右FWGエリオットのCKのクリアから右SBネコ・ウィリアムズがミドルシュートを放つが、ポスト右に外す。エバートンは右サイドからウォルコットが速さを生かして仕掛けていく。27分、右WBシディベのスルーパスに右FWウォルコットが抜け出して、クロスに左FWリシャルリソンがシュート。これもGKアドリアンがファインセーブした。

 なかなかボールをもらえない南野は28分、中盤に下がってボールを受けると、そのままドリブルで持ち上がっていく。最後はDFに潰されたが、南野もドリブルもできるところをアピールする。29分には再び右IHララーナがミドルシュートを放つも、枠を捉えられない。エバートンは31分、CHシュネデルランの縦パスに右FWウォルコットが抜け出して、クロス、CFカルバート・ルーウィンが飛び込むが、ヘディングはわずかに掠って外れていった。

 33分、左IHカーティス・ジョーンズがミドルシュート。34分には左WGオリギのクロスにCF南野が走り込むが、ヘディングはわずかに届かない。41分には右FWエリオットの縦パスを受けた左WGオリギが切り返しからミドルシュート。しかしGKピックフォードがファインセーブ。前半はスコアレスのまま折り返した。

 後半も序盤、エバートンが攻勢。2分にはCHシグルズソンのCKを右WBシディベが胸で落として、CHシュネデルランミドルシュート。しかし枠を捉えられない。リバプールも7分、右SBネコ・ウィリアムズが強烈なミドルシュートを放つが、GKピックフォードがナイスキャッチする。その後も互角の展開。ほぼサブメンバーのリバプールに対して勝利がほしいエバートンは18分、CHシグルズソンに代えてデルフ。右CBコールマンを下げて、FWモイーズ・キーンを投入。4-4-2の布陣に変更。リバプールも25分、ついに南野を交代。左IHオクスレード・チェンバレンを投入。カーティス・ジョーンズを左WGに上げる。すると直後の26分、左WGジョーンズがCFに上がったオリギとのパス交換からGKを巻くミドルシュート。これが決まり、ついにリバプールが先制点を挙げた。

 28分には左IHオクスレード・チェンバレンミドルシュートエバートンも33分、左WBディニュのCKのクリアをCHシュネデルランミドルシュート。だが枠を捉えられない。34分、右WGウォルコットに代えてベルナルドを投入する。37分、CFオリギの落としから左IHオクスレード・チェンバレンミドルシュート。その後もエバートンの攻撃が機能しない。そのまま時間が過ぎて、1-0、リバプールが勝利。FAカップ4回戦進出を決めた。

 南野は初先発こそ喜ばしいが、味方とは合わず、苦戦していた。CFのポジションではフィルミーノのようなプレーを期待したが、両WGに入ったエリオットとオリギがスピードをもってサイドを駆け上がるタイプではなかったため、味方とうまく連動できず、良さを生かすことができなかった。逆に言えば、今度はサラーやマネと組んでプレーをさせてあげたい。今後も過密日程が続く中、必ずや南野が活躍するシーンが見られるはず。次回の出場を期待したい。