とんま天狗は雲の上

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UEFAヨーロッパリーグ ラウンド32第1レグ フランクフルトvs.ザルツブルグ

 フランクフルトは年明け以降、4バックを採用し、長谷部の出場機会が激戦。またケガのあった鎌田も最近は出場が少なくなっている。しかし、先週末のブンデスリーガ第23節ではドルトムントに完敗。CLから回ってきたザルツブルグを相手とするELでは、久しぶりに長谷部と鎌田の二人とも、先発出場の機会を得た。

 フランクフルトの布陣は4-1-4-1。長谷部がアンカーで先発して、ワントップはアンドレ・シウバ。鎌田は右SHに入り、左SHはコスティッチ。長谷部の前にはローデとソウが並ぶ。DFは右SBトゥーレ、左SBヌディカ。CBはヒンターエッガーが累積出場停止で、代わりにイルザンカーが入り、アブラハムと並ぶ。GKはトラップ。一方、ザルツブルグはユヌゾビッチをアンカーに置く4-3-1-2。奥川がトップ下に入り、右SHムウェプ、左SHはシュポスライ。FWにはファンヒチャンとダカが並ぶ。DFは右から右SBファルカス、CBオングエネ、CBヴェーバー、左SBウルマー。GKはスタンコビッチが守る。

 前半序盤はほぼ互角。お互い攻めるが、決定機までは作れない。ようやく11分、フランクフルトはCKからCBイルザンカーがヘディングシュート。12分にはCH長谷部のフィードをCBイルザンカーが胸で落とし、CFアンドレ・シウバの仕掛けからシュート。GKスタンコビッチがナイスセーブする。右サイドからコスティッチがスローインを入れると、右SBトゥーレの横パスに右SH鎌田が抜け出してシュート。フランクフルトが先制点を挙げた。

 ザルツブルクはFWファンヒチャンがピッチを広く動き回るが、そこで潰され、FWダカやOH奥川がボールに触る場面は少ない。21分、左SHコスティッチのスローインに右SH鎌田が裏へ抜け出し、シュートを放つが、わずかにポスト右に外れた。33分にはCBイルザンカーのフィードをCFアンドレ・シウバが落として、右IHソウのパスから左SHコスティッチがミドルシュート。これも右へ外れた。

 ザルツブルクもようやく35分、FWファンヒチャンのパスから右SHムウェプがミドルシュートを放つが、CBアブラハムがブロックする。そして43分、CH長谷部の縦パスから右IHソウがさらに前に送ると、右SH鎌田がドリブルで抜け出し、CBオングエネをかわして、GKの上を抜くループシュート。鎌田が2点目を挙げた。前半はフランクフルトの2点リードで折り返した。

 ザルツブルクは後半最初から、前半ほとんどボールに触れなかった奥川とダカを下げて、FWアデイエミとコイタを投入する。しかし後半もなかなかチャンスを作れない。すると8分、フランクフルトが左サイドから攻め込み、左SHコスティッチのクロスははね返されたが、これを拾った左SBヌディカが再度クロス。これに右SH鎌田がヘディングシュート。CBヴェーバーに当たってコースが変わり、ゴールに吸い込まれた。フランクフルト3点目。鎌田がハットトリックを達成した。

 さらに11分、FWファンヒチャンをCH長谷部と右IHソウで挟んでボールを奪うと、右SH鎌田が縦にパス。CFアンドレ・シウバが仕掛けて左に流すと。左SHコスティッチが飛び出したGKの上を抜くループシュート。フランクフルトが4-0と突き放した。その後もフランクフルトの優勢は変わらない。17分、左IHローデがシュート。21分には左SHコスティッチがシュートを放つ。ザルツブルクは26分、左IHショボスライを下げてカマラを投入。フランクフルトも30分、CFアンドレ・シウバを下げてパシエンシアを投入した。

 32分、ザルツブルグはFWファンヒチャンの落としからOHコイタがゴール前に持ち込むが、CH長谷部がナイススライディング。クリアする。33分には左サイドを駆け上がった左SBヌディカがミドルシュート。GKスタンコビッチがナイスセーブ。はね返りをCFパシエンシアが狙うが、これも何とかブロック。ザルツブルグも35分、左SBウルマーのスルーパスにFWファンヒチャンが走り込み、戻しのパスをFWアデイエミがミドルシュートを放つ。37分にはCHヌマゾビッチが直接FKを狙うが、バーの上に外れた。

 そして40分、フランクフルトのゴール前でルーズになったボールに左SBウルマーと右IHソウが足を伸ばすと、ソウがウルマーの足を蹴り上げてしまった。主審はPKを宣告。これをFWファンヒチャンが決めて、ようやくザルツブルグが1点を返すが、時すでに遅し。その後はフランクフルトが守り切って、4-1。第1レグを大差で勝利した。

 鎌田のハットトリックザルツブルクの守備がルーズだったこともあるが、それでも1点目、2点目ともにGKをよく見て、冷静に抜いてみせた。昨季の南野以来のELでのハットトリック達成だ。一方、長谷部もアンカーのポジションでしっかりと存在感を見せた。しかしリーグ戦ではヒンターエッガーも復帰する。ヒュッター監督も4バックの布陣を変更する気はないようだ。このゲームで存在感を見せた長谷部と鎌田を今後どのように起用していくのだろうか。DAZNでの観戦を思えば、EL中心にで出場してもらった方が個人的にはうれしいような気がしないでもない。