とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

プレミアリーグ第28節 ワトフォード対リバプール

 自宅待機の週末。ようやく開幕したJリーグも延期。仕方なくヨーロッパサッカーをDAZNで観戦する。南野はリーグ戦に出場しただろうかと探してみると、何とリバプールが敗戦している。南野は途中出場だけど、相手は残留を争う19位のワトフォード。いったいどんなゲームだったのか。確かにこのところのリバプールは、CLでアトレティコに敗戦し、前節ウェストハム戦では勝利はしたが2失点。一時の勢いはなくなっている。

 ワトフォードの布陣は4-2-3-1。ワントップにディーニーが入り、トップ下のドゥクレは守備にも下がって攻守に貢献していた。右SHにセネガル代表のサール、左SHはデウロフェウ。ボランチはカプエとヒューズ。DFは右SBにキコ・フェメニア、左SBはマシナ。CBにカバセレとキャスカートが入り、GKはフォードが守る。対するリバプールの前線3人は変わらない。中盤はヘンダーソンがケガで、アンカーにファビーニョが入り、右IHオクスレード・チェンバレン、左IHワイナルドゥム。ケイタもケガで出場できない。DFは右SBアレクサンダー・アーノルド、左SBロバートソン。CBファンダイクと変わらないが、CBジョー・ゴメスがケガで、代わりにFW杯シュールズベリー戦以来のロブレンが入る。GKはアリソン。

 開始4分、左SHデウロフェウがカットインからミドルシュート。ポスト左に外れるが、序盤、ワトフォードが積極的にプレーする。しかしすぐにリバプールがボールを保持して、パスを回す展開。それでもワトフォードはカウンター的に攻めていく。10分、CHカプエの縦パスに走り込んだ右SHサールが落とすと、OHドゥクレが左に流して、左SHデウロフェウが切り返してミドルシュート。わずかにバーの上を越えた。

 15分には左SHデウロフェウがCFディーニーとのパス交換で左サイドを駆け上がり、クロスにOHドゥクレがミドルシュート。CBファンダイクがブロックするが、攻撃で形を作っていくのはワトフォードだ。リバプールはようやく20分、CKのクリアをIHオクスレード・チェンバレンが拾い、縦パスに右WGサラーが抜け出してシュートを放つが、サイドネット。これがリバプールの初シュート。

 その後もパスを回すリバプールに対して、守るワトフォードという形でゲームは進む。すると32分、左SHデウロフェウがCBファンダイクと交錯して膝を痛めてしまう。37分、ロベルト・ペレイラと交代。ここまでワトフォードの攻撃をリードしてきたデウロフェウの退場にしばらくワトフォードの攻撃も鳴りを潜めることとなる。それでも43分、CBカバセロの縦パスを胸トラップで受けた右SHサールが反転からミドルシュートアディショナルタイムの45+5分には左SBマシナのFKのクリアをOHドゥクレがアバウトにゴール前に入れると、CBロブレンのヘディングクリアをCHヒューズがヘディングで折り返して、CFディーニーが抜け出す。GKアリソンと交錯したが、こぼれ球をディーニーがシュート。GKアリソンがブロック。さらにディーニーがシュートするも枠を外す。前半はスコアレスで折り返した。

 後半もワトフォードの積極的な攻撃で始まる。開始1分、左SHロベルト・ペレイラのスルーパスに右SHサールが抜け出してシュート。GKアリソンがファインセーブした。しかしその後はリバプールも攻める。4分、左SBロバートソンのクロスを右IHオクスレード・チェンバレンが落として、右WGサラーがシュート。しかしDFがブロックする。7分にはCBファンダイクのスルーパスに左SBロバートソンが抜け出してシュート。だがGKフォスターがナイスセーブした。

 すると9分、左SBマシナのスローインがバウンドしてCFディーニーと競り合ったCBロブレンの頭を超えると、裏にOHドゥクレが走り込み、戻しのパス。寄せるCBファンダイクの脇を抜けると、右SHサールが詰めてシュート。ワトフォードが先制点を挙げた。ペースが上がらないリバプールは、その直後にはCBロブレンから右SBアレクサンダー・アーノルドへのパスが合わない。

 そして15分、IHオクスレード・チェンバレンから左WGマネへのパスをミスすると、右SBキコのスローインをDFがはね返す。これを収めようとしたCHヒューズのトラップが長い。サイドネットを割るかと思ったが、何とか残すと、OHドゥクレが縦に蹴り出す。これに反応したのが右SHサール。そのままCBファンダイクを振り切ってシュート。ワトフォードが追加点を挙げた。先制されたせいか、リバプール選手の集中力が切れていた。

 するとリバプールは16分、左IHワイナルドゥムに代えてララーナを投入。17分、FKのチャンスは右SBアレクサンダー・アーノルドが直接狙うが、枠を大きく外した。20分にはアレクサンダー・アーノルドに代えて左SHオリギを投入。サラーのワントップ。マネを右SHに出して、4-2-3-1に布陣に変更する。21分、CHララーナのミドルシュートは右ポストに当たって外れた。すると27分、GKフォスターのゴールキックをCBロブレンがヘディング。これを受けた右SBアレクサンダー・アーノルドがGKへバックパス。しかしこれを右SHサールが狙っていた。奪って、戻しのパスをCFディーニーがシュート。決定的な3点目を挙げた。

 リバプールは34分、OHフィルミーノを下げて南野を投入。しかしトップ下の位置ではなかなかパスを出してもらえない。逆に37分、ワトフォードはCHカプエのスルーパスに右SHサールが抜け出す。ハットトリックかと思ったが、シュートはわずかにポスト右に外れた。そして直後にプセットと交代。サールに対して場内から大きな拍手が送られる。その後はワトフォードがよく守る。CHカプエがGKまでプレスをかけていけば、ゴール前ではブロックを作って堅い守り。リバプールは44分、CBファンダイクがミドルシュートを放っただけで、あとはシュートも打てない。そしてタイムアップ。3-0。19位ワトフォードが首位リバプールに今季初黒星を付けた。

 リバプールはリーグの連勝が18試合でストップ。2003-04シーズンのアーセナル以来の無敗優勝も消えた。昨シーズンからつながる無敗記録も44試合でストップ。さらに、今季初のノーゴール。3失点も今季初めてだ。2位との勝ち点差22と独走状態に慢心感が芽生えたか、それともさすがにシーズンの疲れが出てきたか。いや、それよりもワトフォードの勝利を称えるべきだろう。ナイジェル・ピアソン監督に代わって4試合。実によく組織的に戦っていた。リバプールの次の相手は18位のボーンマスワトフォードと同様、残留を争う相手に同じ二の舞はできない。その前にミッドウィークにはFA杯チェルシー戦。疲労感のある主力に代わって南野に再びチャンスはあるだろうか。できれば初ゴールを決め、次節に向けて勢いを付けていきたいところだ。