とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

シービリーブス杯 アメリカvs.日本

 シービリーブス杯2連敗の日本。最終戦は今大会2連勝しているアメリカ。勝利は難しくとも、東京五輪につなげるためにも、せめてもの抵抗を見てみたい。日本はケガの清水に代えて土光を右SBに上げる。左SBにもCBタイプの三宅と守備を固める。CBとGKは初戦と同様、熊谷と南、そしてGKには山下が入った。FWには菅澤をワントップに入れて、田中美南を右SHで起用。籾木がトップ下。左SHには中島。ボランチは変わらず杉田と三浦が入る。対するアメリカは4-3-3の布陣。プレスをトップに、右WGにヒース、左WGにはラピノ。中盤はアーツをアンカーに、IHにはミュウィスとホラン。DFは右SBオハラ、左SBにはダン。CBはダールケンバーとデイビッドソン。GKには若いフランチが入った。

 序盤、日本が攻め込んだが、すぐにアメリカが押し込んでくる。そして7分、右SH田中が中盤に下がってボールを受けたところに左WGラピノがプレス。こぼれたボールを左IHホランが拾って前へ抜け出そうとしたところを右SH田中が後ろから引っ張って倒した。イエローカード。これを左WGラピノが直接狙うと、壁の上から落ちてゴールネットを揺すった。見事なシュートだったが、GK山下も今一つ集中力が見られなかった。

 その後もアメリカのプレスを嫌って、前線へ長いボールを蹴り込むが、これが合わない。逆にアメリカのロングパスはよく前線に収まって、そこから攻めていく。押し込まれた日本は短いパスも合わず、ミスが多い。日本の初シュートは21分。CF菅澤が放ったが、単発。そして26分、GK山下からのフィードが弱く、左WGラピノがカット。CFプレスが受けて冷静にGKの上を越えるループシュートアメリカが追加点を挙げた。

 その後はアメリカもラインを下げて無理に攻めてこない。するとようやく41分、OH籾木から左に流して、左SH中島がミドルシュート。さらに43分、籾木のCKに右SH田中がヘディングシュートを放つが、GKフランチの正面。前半の日本は全くいいところなく終わった。

 すると日本は後半最初から田中を下げて、FW岩渕を投入する。籾木を右SHに回した。アメリカはCBデイビッドソンに代えてサウアブルン。後半、FW岩渕が積極的にボールに触ると、全体的に選手の動きが良くなってくる。6分には左SH中島のFKのクリアをCH杉田が収めて、落としを右SB土光がミドルシュート。GKフランチが前にこぼして、FW岩渕が詰めたが、これはオフサイド。しかし後半は格段に日本の動きが違う。

 そして13分、CH杉田がドリブルで運ぶと、縦パスを右SH籾木が収め、CH杉田が左に展開。左SH中島のクロスにFW岩渕がミドルシュート。ようやく日本が1点を返した。アメリカは15分、左WGラピノに代えてピュー、左SBダンに代えてショートと若い選手に交代していく。攻める日本は22分、左SHピューのドリブルをCH杉田が止めて、FW岩渕がドリブルで持ち込むと、スルーパスに右SH籾木が抜け出す。しかしシュートは左SBショートがブロックした。

 25分には籾木のCKにFW菅澤がヘディングシュート。しかし大きく左に逸れる。26分、アメリカはCFプレスに代えてロイド、右IHミュウィスに代えてラベルを投入する。30分、FW岩渕のスルーパスにCH三浦が抜け出してシュート。だがGKフランチが触ったボールは、ファーサイドのポストを叩いてはね返った。アメリカはさらに33分、右WGヒースに代えてウィリアムズを投入する。34分には左サイドからのスローインをIHラベルが落とすと、左WGピューが抜け出し、クロスにCFロイドがシュート。これは枠を外したが、スローインからのリスタートに日本の集中力が欠けている。

 ゲームは38分、左WGピューのCKに左IHホランがヘディングシュートを決めて、これで勝負あり。日本は39分に籾木に代わって入った左SH植木が再三仕掛けるが、止められる。43分にはCFロイドにロングシュートを打たれる。日本も45+1分、右に回ったSH中島のクロスがゴール前に入るが、FW岩渕、CH杉田が届かない。そしてタイムアップ。3-1。結局、最終戦も完敗に終わった。

 結局、強化試合は3連敗。コンディションのせいなのか、長谷川や鮫島らの不在が響いたのか。だが、3試合とも、相手の厳しいプレスにボランチから前にパスが出せない。かわすことができず、中盤で奪われて攻め込まれる場面が再三。攻撃面でもうまくパスをつないで攻め込む場面は少なかった。これでは全く戦えない。コロナ騒動でオリンピックが延期になることを祈るしかないのか。チーム作りの根本から考え直す必要性を感じるアメリカ遠征だった。