とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

「ブックカバーチャレンジ」をブログでやってみる。

 先日、「ブックカバーチャレンジはやらないよ」と書いた。よく知っている知人や友人に、おすすめの本7冊をFacebookで紹介するなんてことは、恐ろしくとてもできない。でもこの匿名ブログでなら、本の紹介はいつもやっていること。自分の人生の中で、今でも記憶に残っている、影響を受けた7冊を紹介するというのは面白いかも。子供の頃から順に振り返ってみた。

 

○小学生の頃

 子供の頃、父親に「旅行のお土産は何がいい?」と聞かれ、「本!」と答える少年だった。それで初めて買ってもらったのが「小公子」。でも全編翻訳版ではなく、絵本の類だったように思う。たぶん小3か小4の頃だ。

 小学校高学年になると、学校の図書館によく通った。友人と競って読んでいたのが、ジュール・ベルヌドリトル先生シリーズ。海底二万海里は学校で映画館へ行って、映画を鑑賞した記憶がある。 

海底二万海里 (福音館古典童話シリーズ)

海底二万海里 (福音館古典童話シリーズ)

 

  

○中学・高校時代

 中学生の頃は何を読んでいたのだろうか。あまり記憶がない。たぶん部活のサッカーで疲れて、本を開くとすぐ眠りに落ちてしまったのではないか。そして、高校は電車を乗り継いで、隣町まで通った。車内では文庫本をたくさん読んだが、中でも武者小路実篤トルストイはよく読んでいた。アランの「幸福論」を読んだのも、たぶん高校時代。その頃は、人生とは何か、死とは何かということに興味があった。 

人生論・愛について (新潮文庫)

人生論・愛について (新潮文庫)

 

  

○大学生の時

 大学で一人暮らしを始め、サルトルなども読んだが、よく読んでいたのは大江健三郎安部公房。「方舟さくら丸」は段ボールのようなケースに入った単行本を買った。また、単行本と言えば、谷川俊太郎も買った。高校3年生の時、クラスで「転石」というタイトルの同人誌を作成。大学に進学後も謄写版で刷って、友人たちに送っていた。大学2年の春、帰省した時には夏目漱石を集中的に読んだ。 

方舟さくら丸 (新潮文庫)

方舟さくら丸 (新潮文庫)

 

 

○社会人になって

 就職したら、10歳ほど上の先輩が司馬遼太郎を読んでいた。そこで私も「街道を往く」を全巻読破。併せて、「飛ぶが如く」や「坂の上の雲」など、司馬氏の本は貪るように読んだ。

街道をゆく 全43巻セット

街道をゆく 全43巻セット

  • メディア: 文庫
 

 

○30代

 30代になった頃、夢中になったのは村上春樹。「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」で虜となり、その後、全ての村上作品を読み続けている。また、小川洋子川上弘美多和田葉子らの女流作家を知ったのもこの頃。彼女らの本も相変わらず読み続けている。また、本田勝一もシリーズをほとんど読み尽くした。

 

○40歳を過ぎて

 40代後半から嵌ったのは、内田樹。ブログやHPが一般的になり、「内田樹の研究室」は今も購読を続けている。この頃からは記録が取ってある。内田樹で初めて読んだ本は「態度が悪くてすいません」だった。「寝ながら学べる構造主義」と「『おじさん』的思考」を続けて読んでいる。また、この頃出会ったのがウンベルト・エーコ。「フーコーの振り子」に始まり、その後、小説はすべて読んだ。塩野七生の「ローマ人の物語」のシリーズも全巻読んだ。  

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寝ながら学べる構造主義 *3

  • 作者:内田 樹
  • 発売日: 2002/06/20
  • メディア: 新書
 

  

○最近10年間は…

 10年ほど前から夢中になったのが、海堂尊。「チーム・バチスタの栄光」から読み始め、今も新刊が出るたびに読み続けている。そして東日本大震災の後、出会ったのがカズオ・イシグロ。彼がノーベル賞を受賞した時には、本当に嬉しかった。

*1:文春新書

*2:文春新書

*3:文春新書