とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

2001年12月8日 Jリーグチャンピオンズシップ第2戦 鹿島アントラーズvs.ジュビロ磐田

 2001年のJリーグは、ファーストステージはジュビロが2位以下に圧倒的な差をつけて優勝。しかしセカンドステージでは、ファーストステージでは11位と低迷したアントラーズが、2位ジュビロを勝ち点差1でかわして優勝を遂げた。チャンピオンズシップ第1戦では、年間勝ち点では圧倒的に引き離したジュビロが2点を先行したが、終盤に同点に追い付かれてのドロー。第2戦ではホームのアントラーズが第1戦の勢いのまま、優勝を狙う。

 アントラーズの布陣は4-4-2。鈴木隆之が第1戦で退場となり、FWには柳沢と並んで、平瀬が入る。中盤は、小笠原とビスマルクが攻撃的MFで並び、ボランチは中田と熊谷。DFは右SBに名良橋、左SBはアウグスト。CBに秋田とファビーニョが並び、GKは曽ヶ端。当時若干22歳だ。対するジュビロは3-4-2-1。中山のワントップで、トップ下に藤田と奥が並ぶ。西と金沢が左右のWBに開き、ボランチは服部と福西。CBは右から鈴木秀人田中誠、そして大岩。昨季までアントラーズの監督を努めた大岩はこの時、ジュビロでプレーをしていた。GKはヴァン・ズワム。そう言えばそんな選手、いたな。

 序盤はアントラーズが積極的。だが、なかなかゴール前まで入っていけない中で、逆にジュビロがゴールに迫る。4分、右WBの西が右サイドを駆け上がり、クロスのこぼれ球を右手OH藤田楽譜ミドルシュート。CBの秋田がブロックする。11分にはCH服部がFK。12分、右WB西のクロスに左OH奥が走りこむが、シュートはミスした。

 するとゲームは次第にジュビロ・ペースとなってくる。21分には右OH藤田が右WB西とのワンツーからミドルシュートを放つ。アントラーズも27分、右OH小笠原のFKが直接ゴールを狙うと、さらに右SB名良橋のクロスからCH中田浩二がヘッディングシュート。わずかにポスト右に外れた。終盤はまたジュビロが攻め込む。40分、OH奥から右に流すと、右SB西のクロスにOH藤田がヘッディングシュート。しかしCB秋田がブロックした。45分にはCH服部のクロスにCF中山がダイビングヘッド。しかしCBファビーニョが競って枠には入れさせない。前半はスコアレスで折り返した。

 後半も序盤はアントラーズが攻勢。だが、すぐにジュビロが攻め返す。8分にはOH藤田のFKにCB大岩がヘッディングシュート。だがこれも枠を外した。後半6分、アントラーズが左OHビスマルクに代えて本山を投入すると、再びアントラーズが勢いを取り戻す。17分、カウンターでFW柳沢がドリブルで運ぶと、スルーパスにFW平瀬が走り込む。だが、CB鈴木秀人がクリア。18分、CH熊谷の縦パスにOH本山が走り込んで、切り返してCB秋田をかわすと、ミドルシュートを放つ。しかしわずかにポスト左に外れた。21分にはOH小笠原が中へのドリブルからミドルシュート。だがこれもGKヴァン・ズワムがナイスセーブする。

 その後、中継は34分まで飛んだ。37分、OH本山のスルーパスからFW柳沢がシュート。だがバーの上を越える。ジュビロは39分、OH藤田を下げてFW前田を投入。前田は当時、若干20歳。期待の若手だ。その前田は40分、FW中山とのワンツーからミドルシュートを放つ。アントラーズも42分、FW平瀬に代えて長谷川を投入。43分、OH本山の縦パスをFW柳沢が落とし、OH小笠原がミドルシュート。44分にもOH本山がドリブルで運び、FW柳沢の落としからOH本山がミドルシュート。これはDFにブロックされるが、さらに流れの中からミドルシュート。GKヴァン・ズワムにナイスセーブされた。しかし結局、後半もスコアレス。勝負は延長戦に持ち込まれた。

 延長前半4分、ジュビロは右SB西の縦パスにFW前田がDFをかわして走り込み、中に落としたパスを右SB西がミドルシュート。だが、GK曽ヶ端がファインセーブ。この時のレギュレーションは延長戦はVゴール方式。ゴールがあった時点で勝負は決まる。9分、OH小笠原のCKにFW長谷川がヘディングシュート。しかしこれもGKヴァン・ズワムが弾き出す。そして12分、OH小笠原の落としからOH本山がドリブル。これを右SB西が止めると、これで得たFKを直接、OH小笠原がゴールを狙う。緩くカーブを描いたシュートはそのままゴールファーサイドに飛び込んだ。Vゴール! ついに勝負は決まった。アントラーズが2001年、21世紀最初のシーズの優勝を決めた。

 そう言えば、本山が交代出場した後の活躍と小笠原のFKは覚えている。アントラーズは前年2000年に続いてリーグ連覇。2000年代のアントラーズは本当に強かった。逆にジュビロはその強さの割にタイトルには恵まれなかった印象がある。いずれにせよと今の時期、こうして過去のゲームを観られるのはうれしい。次はグランパス天皇杯決勝だそうだ。今から楽しみだ。