とんま天狗は雲の上

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ブンデスリーガ第24節 ブレーメンvs.フランクフルト

 ELの関係で延期となっていたブレーメンとフランクフルトの対戦がミッドウィークにあった。フランクフルトの鎌田は2試合連続ゴール中。長谷部も同じく2試合連続して先発し、勝ち点確保に貢献している。フランクフルトはリーグ前半で結果を出してした3バックに戻したようだ。二人の先発を期待した。一方、ブレーメンの大迫は前節シャルケ戦、後半最初から出場したものの、絶好機に横へパスしてしまい、その直後に交代を命じられた。先発出場はないかなと思ったが、中3日の日程を考慮したのか、FW陣を総入れ替えして先発で出場。ブンデスリーガで活躍する日本人3人のキックオフからの競演が見られることになった。

 ブレーメンの布陣は3-4-3。FWは長身のゼルケをトップに、右FWバルデルス。大迫は左FWに入る。ボランチはクラーセンとマキシミリアン・エッゲシュタイン。左右のWBに、ゲブレセラシィとフリードルが開く。CBは右からベリコビッチ、フォクト、モイサンデルの3人。GKはパブレンカが守る。対するフランクフルトも3-4-3だが、FWの形は少し違う。アンドレ・シウバと鎌田がFWに入り、ガチノビッチがトップ下。だが、鎌田が中盤まで下がってくる場面も多く、かなり流動的だ。ボランチはローデとコーア。WBには右にトゥーレ、左はコスティッチ。CBはアブラハムとヒンターエッガーを左右に従え、中央に長谷部が座る。GKはトラップ。

 序盤からお互い守備が硬い感じ。7分、左FW大迫のポストプレーから反転して、走り込むCFゼルケにスルーパスを出すが、CB長谷部がカットする。15分にはCFゼルケの落としから、右FWバルデルスが左に展開。左FW大迫が仕掛けるが、DFにブロックされる。こぼれ球をCHクラーセンがミドルシュート。だが、GKトラップがファインセーブで弾き出す。大迫は下がり目のFWだが、DFや中盤からの縦パスをよく収めて、しっかりとポストになっている。23分には右FWバルデルスのスルーパスに、CFゼルケがCB長谷部と入れ替わるように抜け出してシュート。これもGKトラップがナイスセーブ。だが危なかった。

 前節までの使われ方を見て大迫の出来を心配したが、このゲームを見る限り、よくボールを触って、ブレーメンの攻撃の形に欠かせない存在となっている。30分にはフランクフルトのショートCKからFW鎌田が仕掛けたそのこぼれ球を受けてFW大迫がドリブル。右に流して、右FWバルデルスがクロス。だがこれはCB長谷部がクリアする。フランクフルトも45分、左WBコスティッチのFKからCHコーアがヘディングシュートをするも、枠の外。45+2分、左WBフリードルのスローインを左FW大迫が落とし、右FWバルデルスがミドルシュートを放つが、GKトラップが正面でキャッチした。前半はスコアレスで折り返した。

 後半も日本人選手がよくボールに絡んでいく。4分にはCB長谷部がブレーメンのカウンターに対してうまい対応でパスをカットすれば、5分には長谷部のドリブルからゲームを作っていく。フランクフルトはやはり長谷部を中央に置いた3バックの方が攻守に安定する。そして16分、ブレーメンが左FW大迫へ縦パス。ところがこれを後ろからCB長谷部が蹴り出して、こぼれ球を拾ったFW鎌田がドリブル。左に流して、左WBコスティッチのクロスにFWアンドレ・シウバがヘディングシュート。長谷部、鎌田の活躍からフランクフルトが先制点を挙げた。

 直後、ブレーメンはCFゼルケと右FWバルデルスに代えて、サージェントとラシツァを投入する。サージェントがトップに入り、大迫は右FWに回る。23分、左WBフリードルのスローインをFW大迫がヘディングでフリック。右WBゲブラセラシィがゴール前に入るが、これはDFにクリアされる。しかし勝利が欲しいブレーメンはその後もよくプレッシングをかけて攻めていく。しかし31分、大迫はビッテンコートと交代。左WBもフリードルからアウグスティンソンに交代した。一方、フランクフルトも鎌田とアンドレ・シウバを下げて、ソウとドストを投入。さらに36分にはCHローデに代えてイルザンカーを投入する。

 するとその直後、左WBコスティッチのCKをCFドストがフリックして、CHイルザンカーがシュート。イルザンカーがファーストタッチで追加点を挙げた。ブレーメンは38分、CBフォクトを下げて、右SHウォルトメイドを投入。布陣を4-2-3-1に変更して、必死に反撃。だが45分、その直前に交代出場したデグスマンのFKからCHイルザンカーがヘディングシュート。フランクフルトが3点目を挙げて、ブレーメンを突き放す。アディショナルタイムには左SHラシツァのFKもあったが、枠は捉えられず。このままタイムアップ。3-0でフランクフルトが勝利した。

 これでブレーメンも無敗も3試合でストップ。入れ替え戦の16位デュッセルドルフとの勝ち点は2のまま変わらない。しかしまだ最下位バーダーボルンや15位マインツとのゲームを残している。十分残留も可能だ。そして大迫に期待する役割も大きそうだ。大迫には結果につながる前向きなプレーを期待したい。一方、フランクフルトはこれで11位に浮上。EL圏内には遠いが、降格圏からは遠ざかった。またフランクフルトはまだドイツ杯もELも残している。ミッドウィークにはバイエルンとのドイツ杯準決勝がある。先日は2-5と大敗したが、今度はその借りを返したい。鎌田と長谷部の活躍にも期待したい。