開幕3連勝のセレッソにグランパスが挑むゲーム。グランパスは前節、後半アディショナルタイムにゴールを許し、ドローとなってしまった。開幕戦も押し込みながらのドローとなっており、3連勝していてもおかしくない内容ではある。
セレッソの布陣は4-4-2。奥埜とブルーノ・メンデスの2トップに、右SHに坂元、左SHは清武。ボランチには藤田とデサバトが並び、DFは右から右SB松田、CBマテイ・ヨニッチ、CB木本、左SB丸橋。GKはキムジンヒョンが入る。対するグランパスは4-2-3-1。金崎のワントップで、トップ下に阿部。ただし阿部は最前線から中盤底まで、自由に広く動きまわる。右SHにはマテウス、左SHは相馬。ボランチはシミッチと稲垣が先発した。DFは右SB成瀬、左SB吉田。CBに丸山と中谷、GKランゲラックの守備陣だ。
序盤、セレッソがパスを回し、攻めていくが、グランパスも前からしっかりプレスをかけて対応する。5分、右SH坂元が中へドリブルをして左SH清武とスイッチ。落としを左SB丸橋がミドルシュートを放つ。6分にはかなり中にポジションを取る右SB松田の落としからCH藤田がミドルシュート。バーの上に外す。グランパスも9分、左SH相馬がFKで直接狙うが、バーの上。
その後はグランパスも次第にボールを持てるようになってきて、互角の展開になってくる。22分、CHシミッチの縦パスをOH阿部が落として、CF金崎が抜け出すが、シュートはミス。GKキムジンヒョンがセーブした。セレッソは30分、右SB松田のクロスにFWブルーノ・メンデスがヘディングシュート。GKランゲラックがファインセーブ。その後、3本CKが続くが、グランパスが集中した守備で守り切る。お互いレベルの高い攻防が続く。
そして38分、右サイドからのCKをマテウスが蹴ると、ヘディングに飛び込んだCHシミッチの頭には当たらなかったが、その後ろにいたCBヨニッチの頭に当たってゴールに飛び込んだ。オウンゴール。グランパスが先制点を挙げた。41分には左SB吉田のクロスにCF金崎がダイビングヘッド。42分、CB丸山のフィードに左SH相馬が走り込み、中へのパスをCF金崎が受けるが、シュートは打てず、落としをCH稲垣がミドルシュート。しかしDFがブロックした。45分にはカウンター。CF金崎が長駆ドリブルで運び、シュートを放つが、枠は捉えられない。しかし1-0。前半はグランパスの1点リードで折り返した。
後半最初にセレッソはFWブルーノ・メンデスを下げて、豊川を投入。5分、PA右からのFKのチャンスにSH清武がサインプレーで中央へ。右SB松田が強烈なミドルシュートを放つが、ポスト左にわずかに外れる。セレッソは7分、FW奥埜も下げて、都倉を投入。FWを入れ替える。さらにCH藤田に代えてルーカス・ミネイロ。それほど悪いとは思わなかったが、高さが欲しかったのか。グランパスにとっては助かった采配のような気がする。グランパスも13分、CHシミッチに代えて米本を投入し、守りを固める。セレッソは15分、左SH清武を下げて柿谷を投入。
直後の16分、CH米本が中盤でボールを奪うと、OH阿部がドリブルで運び、左に流して、左SH相馬が中へパス。これはズレてCHルーカス・ミネイロに渡ったかと思ったが、うまくマイボールにできず流れたところをCH稲垣が奪い取って、入れ替わるようにOH阿部が右に持ち出して、狙いすましたミドルシュート。これがゴール右下に決まり、グランパスが追加点を挙げた。
19分にはCH稲垣の縦パスに左SB吉田が走り込み、クロスのこぼれをCH稲垣がミドルシュート。グランパスの方が圧倒的に寄せも早く、ゲームをコントロールする。24分、右SH坂本のクロスにFW都倉がヘディングシュートするも、枠を外す。25分には早くも5人目の交代。右SH坂元に代えて片山を投入する。28分、右SB松田のミドルシュートからFW豊川がヘディングでコースを変えるが、右に外す。29分にはグランパスがOH阿部を下げて、シャビエルを投入。前に運動量とタメを作る。
セレッソは30分、右SH片山のロングスローのクリアをCHデサバトがヘディングで前に送り、CBヨニッチが反転からシュート。しかしこれも枠を外す。守備を固めるグランパスは33分、右SB成瀬がボールを奪うと、CH米本から左に展開。左SH相馬がドリブルで運び、クロスにOHシャビエルがミドルシュート。だがGKキムジンヒョンがナイスセーブした。セレッソも37分、右SH片山のロングスローをCB木本がフリック。CHルーカス・ミネイロがヘディングシュートするも、枠を捉えられず。セレッソは片山のロングスロー以外は攻め手なし。逆にグランパスはアディショナルタイムにも右SHマテウスに代えて山崎を投入。最後まで守備の集中が途切れず、守り切った。2-0。グランパスが首位セレッソに完勝した。
レベルの高いゲームだった。その中でこうしてしっかり勝ち切ることができた。今季のグランパスには期待していいだろうか。阿部の加入が大きい。前線からのプレスでは金崎とともに2トップとして働き、中盤で味方がボールを持ったときには深い位置まで寄せて、しっかりサポートする。そしてこのゲームでは試合を決める見事なミドルシュート。守備力の高いセレッソから2ゴールを奪ったことは高く評価されていい。次節はいよいよホームで観客を入れたゲームが開催される。この勢いでサガンも粉砕し、サポーターを喜ばせてほしい。次節も大いに期待したい。
