とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第5節 名古屋グランパスvs.サガン鳥栖

 前節、セレッソに勝利して5位につけるグランパス。いよいよこのゲームから観客の入ったホームゲームが戻ってきた。相手は未だゴールなく、2敗2分の15位に沈むサガン。連勝でさらに無敗を伸ばしたいところだ。グランパスの布陣は4-2-3-1。金崎がサガンからのリースで契約上出場ができないので、代わって、山崎がワントップに入る。トップ下には阿部。右SHマテウス、左SH相馬。ボランチは米本と稲垣で組んできた。DFとGKはいつものとおり。右SBに成瀬、左SB吉田。新加入したオジェソクがスタンドで見守る。

 対するサガンは4-3-3。豊田をトップに、右WGアンヨンウ、左WGに小屋松。中盤はリャンヨンギをアンカーに、右IH松岡、左IHに原川が入る。DFは右SB森下、左SB内田。CBにエドゥアルドと高橋秀人が入り、GKは高丘。サガンには豊田・小屋松とグランパスでプレーを始めた選手がいる。一方、グランパスにも吉田がサガンでプレー。加えて、フィッカデンティ監督は2018年途中までサガンを率いており、成績不振により当時コーチだったキムミョンヒに監督を交代した。フィッカデンティ監督のサッカーはよく知っているはず。

 序盤、サガンが積極的に前からプレスをかけてくる。3分には左WG小屋松がミドルシュート。10分にも右WGアンヨンウのミドルシュートから、続くCKのチャンスにCBエドゥアルドがヘディングシュート。しかしCH稲垣がしっかり寄せて、うまく打たせない。序盤のグランパスの守備も集中し、落ち着いており、よかった。16分、CH米本のフィードにマテウスとポジションチェンジをして右SHにいた相馬が抜け出し、クロスをOH阿部が落として、CF山崎がシュート。これはDFにブロックされたが、この後からグランパスが主導権を握り出す。26分にはCF山崎の寄せでこぼれたボールをCH稲垣が拾うと、左SHマテウスにパス。マテウスが中盤でフリーになって、豪快にミドルシュートを放つが、枠は捉えられなかった。しかし、その後もグランパス・ペースは続く。

 30分にはCB丸山のスルーパスを受けたOH阿部がDFをかわしてミドルシュート。だがGK高丘にセーブされた。45分、CF山崎の横パスが右WGアンヨンウに渡り、ミドルシュートを打たれる場面もあったが、前半は序盤こそサガンの攻勢に守勢に回ったが、その後はサガンのパスに対する寄せも早く、速い攻撃から攻めていった。前半はスコアレスで折り返す。

 後半5分、サガンは左IH原川のヒールパスに抜け出した右WGアンヨンウがシュート。ポストを叩く。だがグランパスも攻め返し、序盤は互角の展開が続く。そして12分、グランパスはCF山崎を下げて、右SHに前田を投入する。マテウスをCFに上げた。一方、サガンも右WGアンヨンウに代えて、チアゴ・アウベス。CHリャンヨンギを下げて、左IH本田を投入。原川をアンカーに下げる。すると前田が積極的にプレー。グランパスの攻撃のテンポが上がってくる。14分、CBの位置に下がった左SB吉田の縦パスを右SH前田が左に展開。CFマテウスの落としから前田がシュートを放つと、バーを叩く。そして17分、OH阿部のふわっとした縦パスに右SH前田がタイミングよく走り込み、ボレーシュート。これが決まり、ついにグランパスが先制点を挙げた。前田の飛び出しとシュートも見事だが、阿部のパスがすごかった。

 その後はグランパス・ペースが続く。サガンは24分、CF豊田に代えて右WG金森を投入。チアゴ・アウベスをCFに上げる。さらに33分には右SB森下に代えて小林祐三。そして左WG小屋松を下げて、CFレンゾ・ロペスを投入する。チアゴ・アウベスを右WGに戻し、金森を左WGに変えた。36分、OHアベノパスからXH稲垣が縦パス。CFマテウスが戻すと、CH米本のスルーパスに右SH前田が走り込み、DFをかわしてシュート。しかしGK高丘のファインセーブに弾かれて、右ポストを叩いた。そして38分、右WGチアゴ・アウベスの突破に左SB吉田が競って止めると、アウベスが報復のキック。2枚目のイエローをもらい退場。サガンが一人少なくなった。それでもサガンは42分、CKの混乱の中でCFレンゾ・ロペスが前に蹴ると、ゴール前にいたCBエドゥアルドがヒールでシュート。ゴールかと思ったが、これはオフサイドグランパスは45分にCHシミッチと左SHシャビエルを投入。そのまま逃げ切った。1-0。

 もう少し楽勝するかと思ったが、今季未勝利、無得点のサガンのゴールへの意欲は高かった。それでもしっかりと守り切ることができるのが、フィッカデンティ監督になってからのグランパス。安定した守りでサガンにゴールを許さないと、途中出場の前田がゴール。さらにはバーやポストを叩くシュートを放つなど、積極的なプレーでゲームを変えた。ここまで実にいい感じでリーグ戦を戦っている。次は水曜日にトリニータ。そして日曜日にはサンフレッチェ戦と続く。厳しい日程が続くが、オジェソクの加入でメンバーにもゆとりが出てくる。東日本のチームとの対戦が始まる8月まではこのまま連勝を続けていきたい。