とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第8節 名古屋グランパスvs.柏レイソル

 前節、コロナ感染者が出たため、試合中止となったグランパス。今節はFWオルンガが前節ハットトリックを決めて快勝したレイソルと対戦した。共に3連勝中。特にグランパスは3試合無失点を続けている。グランパスは前々節のトリニータ戦でケガをした阿部と米本が欠場。中でも米本は腰椎骨折で全治4週間というのは痛い。シャビエルもケガで欠場し、攻撃陣は金崎と前田の2トップ。右SHマテウス、左SH相馬という布陣になった。ボランチは稲垣とシミッチ。DFとGKはいつもと変わらず、右SBには成瀬が先発した。対する柏は4-2-3-1の布陣。オルンガをトップに、トップ下に右から瀬川、江坂、仲間と並ぶ。ボランチは大谷とヒシャルジソン。DFは右SB古賀、左SBに三丸。CBは柳下と大南。GKには中村航輔が入った。

 序盤から両者、積極的に攻めていく。グランパスが前田も含めて、トップ下の3人が積極的に仕掛けていくと、レイソルはオルンガを起点に攻める。しかし両チームとも守備がしっかりしている。レイソルはCH大谷が下がって危険を察知し、グランパスは両CBがオルンガから目を離さない。10分、CB大南の縦パスにCFオルンガの抜け出しが速い。シュートはGKランゲラックが弾くが、こぼれ球をOH江坂がシュート。戻ってきたCB中谷がブロックした。

 レイソルは中盤から前のプレスも早く、グランパスはなかなかシュートの形まで持ち込めない。20分、CHシミッチが中盤下がった位置からクロス。FW前田がヘディングシュートするが、ポストの右に外す。これがグランパスの初シュート。21分にはCH稲垣がミドルシュート。26分、右SHマテウスがFKから強烈なミドルシュートを放つが、GK中村航輔がパンチングでナイスセーブ。

 その後はグランパスがパスを回して隙を伺うが、レイソルの守備が堅い。阿部がいたらもう少し変化ある攻撃が見せられたかもしれないが、なかなか好機が作れない。39分、左SB吉田のクロスにFW金崎がヘディングシュート。FW金崎はアディショナルタイム46分にもドリブルからミドルシュートを放つが、枠を捉えられない。レイソルも41分、左SH仲間がミドルシュート。48分にもCKのこぼれ球を左SH仲間がミドルシュートするが、枠を捉えられなかった。前半はスコアレスで折り返した。

 後半はグランパスが両サイドから仕掛けて、積極的に攻めていく。6分、左SH相馬が中へのドリブルから意表を突く左サイドへのパス。FW前田がミドルシュートを放つが、わずかにバーの上に外した。10分にはFW金崎のパスに走り込んだ右SH相馬がクロス。FW金崎がシュートするが、右のサイドネット。シュートが決まらない。レイソルの早いプレスの前に、パスミスも多い。この時間あたりから、グランパスは相馬とマテウスのサイドを入れ替えた。レイソルは18分、右SH瀬川を戸嶋に交代。19分、右SH相馬のクロスにFW前田が走り込むが、わずかに届かない。20分にはCHシミッチの縦パスをFW金崎が落とし、左SHマテウスの落としからFW金崎がミドルシュート。だがGK中村航輔がキャッチする。

 22分、グランパスは前田に代えて長身のFW山崎凌吾を投入する。その後もグランパスが押し込む展開が続く。23分、OH江坂のミドルシュートレイソルにとって後半初のシュートだ。そして26分、グランパスが押し込んだ展開からレイソルがはね返したボールを中盤でフリーになっていたOH江坂が拾う。するとすぐに反転から前線にフィード。必死に走るCB中谷の上を越えたボールはその後ろを走ったCFオルンガにぴたりと合って、足裏でダイレクトにシュート。飛び出すGKランゲラックと交錯したが、ボールはそのままゴールに転がり込んだ。レイソルが先制。

 追い付きたいグランパスだが、攻撃陣は不足気味。29分、相馬とマテウスを下げて、右SHに18歳の石田遼太郎、左SHには青木を投入する。青木は実に1年9ヶ月振り。さらに33分には成瀬を下げて左SBに太田宏介を投入。吉田を右SBに回す。直後の34分には左SB太田のFKから左SH青木がミドルシュートを放つが、枠を捉えられない。レイソルも37分、左SH仲間に代えてOH山崎亮平を投入。江坂を左SHに回す。石田、青木が積極的に仕掛けるも、レイソルの守備はなかなかこじ開けることができない。アディショナルタイム48分、CB丸山のフィードをFW山崎がヘディングで落とすと、FW金崎がシュート。だが、GK中村航輔がキャッチする。そしてタイムアップ。1-0。レイソルがオルンガのゴールを守り切って、4連勝。順位も4位に引き上げた。

 お互い守備がしっかりとしたいいチーム。そして、いいゲームではあった。だが、グランパスについて言えば、阿部の不在が大きかった。トップ下に仕掛ける選手はいたが、タメを作ることのできる選手がいなかった。そう考えると、なかなか阿部に代わる選手は見当たらないのも事実。無理は禁物だが、阿部の早期復帰を望みたい。一方、これからさらに厳しい日程が続く中では、青木や石田など新しい戦力の登場はいいニュースだ。先週はVAR検査などもあって十分な練習ができなかったとも聞くが、ルヴァン杯のある今週は、うまく選手を入れ替えて、次節レッズ戦に臨みたい。連敗するとズルズルと行きかねない。ようやく梅雨も明けたが、ここは踏ん張りどころとがんばってほしい。