とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ようやく気管カニューレが取れる!

 「主治医に気管カニューレの不具合について伝える。」から続く

 10日に主治医に気管カニューレの不具合について伝えたので、翌週にもカニューレを外してくれるかと思ったが、いつまで経ってもそんな気配もない。妻も10日はビニル袋の準備を手伝って、比較的機嫌がよかったのに、その後は次第に元気がなくなっていく。入院時に行ったホルモン検査の結果もそろそろ出る頃。1週間も経てば、主治医から何か連絡があるかと思ったが、ない。

 カリウム値が低く、副腎に腫瘍ができているとのことだったので、原発性アルドステロン症ではないか。その場合には腫瘍除去手術ということも考えられるが、その前にカニューレは外してほしい。なんてことを考えていたが、病院から何の連絡がない。悶々とした気持ちのまま、日にちが過ぎていく。その間にも妻の具合は次第に悪くなっていく。筆談もあまりしなくなってきた。

 水曜日に作業をするはずだった手すり工事も雨のために延期。仕方ないとあきらめつつも、心配ばかりが募り、夜もあまり眠れない。ようやく金曜日の朝。工事業者から「今日、工事に入ります」という電話があった。そして昼前、今度は病院から電話が入る。「今日から病棟を移ります」とのこと。理由などを聴くと、「退院に向けて、カニューレの除去などを進めていきます」と言う。すぐに娘にも連絡し、夕方はカニューレが外れた姿を思い描いて面会に行った。ちなみに、手すり工事は午後からの雨のため、途中で中止したと言う。やれやれ。

 しかし、カニューレはそのまま残っている。加えて、妻の機嫌が悪い。前の病棟では筆談用の紙やボールペンが手元にあったが、それらがすっかりなくなっている。仕方なく、看護師さんにボールペンを借りて渡すが、あまり書くこともない。今度の病棟には簡単な作業ができるスペースがあるが、大きな声を挙げる患者さんがいて、あまり居心地もよくない。かなり落ち込んで家に帰った。

 週末の土・日も同じような様子。ますます元気がなくなっていくように感じる。それに伴い、こちらもいよいよ気持ちが落ち込む。「入院後10日近く経つのに、主治医から全く報告がないのはおかしいのではないか」「主治医からの説明を求めるべきではないか」。そんなことを言い合いながら、週末を終える。

 そして月曜日。工務店から、手すり工事の続きを行うと電話。今日は少なくとも午前中は天気が良さそうだ。そして10時位に、病院から電話が入る。「妻が車イスから転倒して頭を打った」という謝罪の電話。でも、特段ケガなどはないとのこと。この機を捉え、退院の見込みや今後の治療方針等を聴くと、「主治医と調整をして、説明する時間を取るようにします」と言ってくれた。よかった。

 その後連絡のあった指定時間、15時に病院へ行く。ナースステーションで「病気の治療は終わったので、先週末から療養用病棟に移ってもらっています」と言い、同意書への署名を求められる。そんなこと聞いてなかった。てっきり意識障害等がひどい患者用の病棟かと思っていた。そして主治医から説明を受ける。「先ほど、カニューレを外しました」とのこと。そして、「ホルモン検査による異常はなく、副腎腫瘍も良性なので、今後は数ヶ月おきに受診して経過を観ることでよい」と言われる。「カリウム値が低いのは、食事をしっかりされていないことが原因だと思われる」そうで、「食欲がないのは、病院が変わって、声も出せなくなったこと等による精神的な理由かもしれない」と言うので、「リハビリ病院ではしっかり食べていたと聞いていました」と伝える。

 「しばらく様子を見て問題がなければ、転院の調整を進めていく」ということなので「よろしくお願いします」と頭を下げた。その後、妻に会ったら、話せるようになっていた。少し元気も戻っている感じ。主治医の先生と食事をしっかり食べると約束していた。それでも、その後はなかなか帰してくれない。カフェオーレを飲みたいと言うので、自販機で買って飲ませる。あっちを行け、こっちへ行けと振り回されたあげく、ようやく「トイレに行きたい」というので、そのタイミングで看護師さんに預けて帰ってきた。疲れた。

 それでもようやく転院の話が出たことにホッとする。木・金と連休になるので、転院は早くても土曜日か。リハビリ病院にまだ、妻のための病室は残っているだろうか。カニューレを外して、痰が切れない等の不具合がなければいいが。まだ予断は許さないが、2週間前に振出しに戻った妻の病状も、ようやくまた前に進み出した。今週は週末に向けて前進できる1週間になるといい。