とんま天狗は雲の上

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2度目のリハビリ病院転院

 「転院はいつ?」からの続き。

  • 8月5日に記す

 昨日、ようやく前の病院を退院し、リハビリ病院へ転院することができた。「経過観察」で1~2週間という予定の入院だったが、検査結果が出ても動いてもらえず、こちらから主治医の説明を要請した当日にようやく気管カニューレを外してもらったのは「ようやく気管カニューレが取れる!」に書いたとおり。そしてその時はすぐにでも退院できるかのような説明だったが、結局それから2週間。再入院からほぼ1ヶ月。その間の治療は気管カニューレを除去しただけ。いったい何のための再入院だったのかと怒りがこみ上げるが、何はともあれ退院できてよかった。

 コロナ禍で面会禁止となって2週間。妻からの電話も途絶え、「家族のことも忘れてしまったんじゃないか」もしくは「何の連絡もないと、ひどく怒っているのではないか」と危惧したが、朝、病院へ行ったら、車椅子に乗って廊下に出ていた妻が「パパ!」と言って手を振ってくれた。よかった。足の上に折り鶴の入った箱を乗せ、各病室をお礼に回っているようだ。「パパも一緒に行って」と言われたが、男性の看護師が「着替えを渡してください」と言い、「面会禁止のため、待合でお待ちください」と言われ、妻と別れた。

 しばらくして、医療費の支払いなどの手続きの指示があり、それらをこなして病棟へ戻ると、既に転院先のリハビリ病院のスタッフが来ていた。病室にあった荷物はまとめられ、スタッフの一人が持っている。看護師同士の引継ぎが終わり、妻はリハビリ病院のクルマで病院へ。私も自分のクルマで後を追う。ちなみに、換金を終えていないテレビカードがあったので、夕方もう一度病院へ戻って、現金に代えた。

 リハビリ病院に着くとまた入院のための手続きがあり、主治医から妻への病状の確認、そして私への説明があった。「退院する前に比べ、高次機能障害が進んでいるようですね。自宅で介護するというのは難しいかもしれません」と言うので、「施設をお勧めですか」と聞くと、「本人が相当に嫌がると思いますよ」とはっきりしない。リハビリ病院での入院予定期間は2ヶ月ということで、今後の様子を見て、その後の対応は考えることにした。

 主治医が席を外した後、相談員から話を聞く。前に予定していた介護認定調査が妻の再入院騒ぎにより延期となっていたが、まずは再度「市役所と調査実施のための調整をしてほしい」と言う。そして介護認定が取れた後に、施設の入所予約をしつつ、妻の状況を見て、自宅介護が可能であればキャンセルすればいいとのことだった。それならナットク。高次機能障害が進んでいるのは確かだが、それもこれも1ヶ月の入院が原因ではないのか。だが、カニューレを取って声は以前よりも大きく、しっかりと会話ができている。リハビリ病院でさらに多くの人と会話をすることで、多少でも高次機能障害も回復するといいのだが。

 それから病室へ行って、荷物を整理して仕舞う。昼食まで1時間。間が持てない妻に「テレビでも見るか」と聞くと頷くので、テレビカードを購入して、テレビを見ながら、足を揉む。うつらうつらとする妻。そうこうするうちに12時近くになり、理学療法士作業療法士言語療法士などの担当者が妻の状況を確認に来た。妻の最初の昼食は以前と同様、多くのスタッフが観察する中、別室で食事をした。前の病院では7割程度しか食べられなかったというが、スタッフの方々の声掛けもあり、すべて食べ切ったようだ。これまではどうも糖尿病対策として、ご飯を控えていたらしい。栄養士さんが「全部食べた方がいいんだよ」と言っている。低カリウム症の原因は食事が十分取れていなかったことにもある。これからは全部食べられるといいのだが。

 その後、15時に最初のリハビリが始まるまで、予定はない。帰ろうとすると、妻が「嫌だ」と帰してくれない。仕方なく、一緒に折り鶴を作って時間を過ごす。最初はけっこううまく折っていたが、疲れてくると次第に乱雑になる感じ。14時が過ぎ、介護士や看護師の方が休憩を終えて戻ってきた。トイレに行ったら、久しぶりに大便が出たとうれしそう。「やはり食事を全部食べたからだよ」。そして15時までの間、看護師さんが「食堂へ行こう」と言ってくれた。それを機に、食堂への途中にあるエレベータの前で妻と別れる。面会ができるようになればなったで大変だ。

 と思ったが、なんとリハビリ病院もコロナの感染拡大で、来週から面会を禁止にするという。ひえー、大丈夫か。ようやく妻から解放され、昼食にラーメン屋によって家に帰った。まずは市役所の高齢福祉課へ電話し、介護認定調査の日時を決定。ついで、リハビリ病院へ日時を伝える。面会禁止だと介護認定調査はどうなるか確認したところ、市役所の調査員と本人と看護師で実施し、家族の立会いはできないとのこと。そうなのか。

 相談員からは「Zoomを利用し、本人同席による主治医説明も計画している」と言われた。その後、16時半位に妻からの電話が鳴った。作業療法士に妻の携帯電話のことを話したからか、電話操作について妻に説明したらしい。面会禁止になっても、妻と電話でつながっていれば、多少は安心できるだろうか。でも真夜中の電話はやめてほしい。電話ができるのはうれしいような、困るような。

 それでもその後は妻からの電話はない。いや、朝6時に、私がウォーキングで外出している時に電話があり、娘が対応したが、特に何も話さず切れたそうだ。間違い電話かな。いずれにせよ、再びリハビリ病院へ転院でき、また新しい生活が始まった。今度は再入院なんてことなくリハビリ病院を最後まで全うして退院してほしい。そしてできれば少しでも高次機能障害が回復し、自宅へ帰ることができるといい。その前には介護認定や地域包括支援センター、ケアマネさんとの調整などがあるはず。これからどうなるのかわからないが、まずは次のステップに進めたことを良しとして、がんばろう。

 

  「コロナ禍で再び面会禁止。介護認定調査も立ち会えず。」に続く。