とんま天狗は雲の上

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ラ・リーガ第2節 ビジャレアルvs.エイバル

 ビジャレアルの久保にエイバルの乾と武藤。3人ともベンチ入りし、日本人対決を期待したが、先発は乾のみ。それでも、久しぶりに乾のプレーを楽しんだ。ビジャレアルは右SBをマリオ・ガスパールに変えた以外は前節と同じ先発。久保はベンチスタートだ。対するエイバルの布陣は4-1-4-1。キケ・ガルシアをトップに、乾とペドロ・レオンが左右に開く。中盤はセルヒオ・アルバレス・ディアスをアンカーに右IHレシオ、左IHエスポシト。DFは右SBにコレア、左SBソアレス。CBにはビガスとオリベイラが並び、GKはドミトロビッチが守る。

 序盤、エイバルが積極的に攻めていく。しかしビジャレアルもすぐに攻め返す。9分、左SBペドロサが上がり、左に流すと、左SHモイ・ゴメスのクロスにOHジェラード・モレノがシュート。ネットを揺すったが、VARで確認の上、オフサイド。ゴールは取り消された。12分にはCHパレホから大きく右に展開すると、OHモレノの中への落としに右SHチュクウェゼが抜け出し、シュート。しかしポスト左に外れる。

 エイバルも14分、左SBソアレスのクロスにCFキケがヘディングシュート。21分にはGKドミトロビッチのフィードを受けた左WG乾がドリブルで前進。DFに競り勝ってGKと一対一になるが、シュートはGKアセンホにセーブされた。直後の22分にはビジャレアルもCHパレホのスルーパスにCFパコ・アルカセルが抜け出す。こちらもGKと一対一。だがシュートはCBオリベイラがライン上でクリアした。

 29分には右SBガスパールのスルーパスに右SHチュクウェゼが抜け出し、シュート。しかしオフサイドの判定。この後もビジャレアルは執拗にDFの裏を狙い、再三、オフサイドにかかる。34分、ビジャレアルが攻め込んで、こぼれ球を右SBガスパールがクロス。ゴール前から戻ってきたCFパコ・アルカセルが慌ててシュートするが、GKドミトロビッチがファインセーブで抑えた。パコは自分がオフサイドと思ったようだが、実はDFも一人取り残されており、オフサイドではなかった。集中してシュートしていれば、結果は違ったかも。エイバルも36分、右WGレオンのクロスに左IHエスポシトがミドルシュート。GKアセンホがファインセーブ。前半はスコアレスで折り返した。

 後半開始早々、まずビジャレアルが攻め込む。CBアルビオルから右に展開すると、右SHチュクウェゼからの斜めのパスにOHジェラール・モレノが抜け出し、飛び出したGKをかわしてシュート。だがCBオリベイラがクリアした。3分にはCHパレホのFKにCBアルビオルがシュート。ビジャレアルが攻めていくが、先制したのはエイバルだ。5分、CHコクランにCHセルヒオ・アルバレスが詰めて、左WG乾がつなぐと、左IHエスポシトのスルーパスにCFキケ・ガルシアが抜け出して、冷静にシュートを流し込んだ。

 7分には左WG乾がドリブルからミドルシュート。しかしビジャレアルも負けずに攻める。8分、OHモレノのクロスにCHコクランがボレーシュート放つと、11分には右SBガスパールのクロスにOHジェラール・モレノがヘディングシュート。だがGKドミトロビッチがナイスセーブする。13分、ビジャレアルはCHコクランに代えてイボーラ、左SBペドロサに代えてエストゥピニャンを投入する。

 すると18分、左SBエストゥピニャンのクロスを右SHチュクウェゼが落とし、OHジェラール・モレノが鋭い切り返しからシュート。ネットに突き刺した。同点。20分には右SHチュクウェゼがカットインからミドルシュートを放つ。エイバルも24分、ペドロ・レオンを下げて、右IHアティエンサを投入。レシオを右WGに開く。しかし26分、左SHモイ・ゴメスから右へのパスをOHジェラール・モレノがスルーパス。CFパコ・アルカセルが抜け出して、GKをかわしてシュート。ネットを揺らすが、線審オフサイドの旗を挙げた。しかしVARで確認。オフサイドが取り消され、ゴールが認められた。ビジャレアルが逆転した。

 しかしエイバルも反撃する。29分、GKドミトロビッチのフィードに左WG乾が走り込む。GKアセンホが飛び出して、乾を倒す。PA手前でFKのチャンスと思ったが、主審はオフサイドを宣告。乾が「違う、違う」と指を振るが、判定は覆されなかった。左WG乾は38分にも右へ大きなサイドチェンジ。右SBコレアのクロスをGKアセンホがパンチングするが、はね返りを右WGレシオがシュート。だが枠は捉えられなかった。

 エイバルは39分、CFキケに代えてエンリケゴンサレス、左SBソアレスに代えてケヴィン・ロドリゲス、右WGレシオに代えてカジョルを投入。ビジャレアルも40分、チュクウェゼに代えて左IHトリゲロス。そして、パコ・アルカセルを下げて久保を投入。布陣は4-3-3。FWはモレノをトップに、久保は右FWに入った。44分には右SBガスパールのフィードに右WG久保が抜け出し、クロスを入れるが、ゴール前で合わない。乾も45分、クロスがDFに当たってゴール前にいたCFエンリケがヘディングシュート。だが枠は外す。その後も久保は何度も積極的に仕掛けるが、ゴールはならず。このままタイムアップ。ビジャレアルが2-1で逆転勝利を飾った。

 久保は積極的に仕掛け、またキラリと光る巧さを見せたが、何しろ時間が短い。一方、乾は最後までプレー。何度も左サイドから仕掛け、ドリブルで持ち上がるなど、積極的にプレーして、チームを牽引した。前半の一対一を決めきれなかったことが悔やまれるが、今季はかなり調子が良さそうだ。武藤が出場しなかったことは残念だが、まだ移籍初戦。今後の出場と活躍を期待したい。彼ら3人に加えて、岡崎もレギュラー・ポジションをしっかりキープしている。今季はラ・リーガが楽しみだ。