とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

プレミアリーグ第4節 マンチェスター・ユナイテッドvs.トッテナム

 今節、リバプールアストンビラに2-7と大敗。南野は後半から出場したが、その後も3失点。さすがに録画で観ようとする気は起きなかった。代わりに観戦したのがマンUトッテナムの一戦。こちらも1-6と大差のゲームとなっている。今季、マンUトッテナムも初めて観戦するが、いったい何があったんだろう。

 マンUの布陣は4-2-3-1。マルシャルをトップに、右SHグリーンウッド、左SHにはラッシュフォード。昨季途中から加入したブルーノ・フェルナンデスがトップ下に入り、マティッチとポグバでボランチを組む。DFは右SBにワンビサカ、左SBにはルーク・ショー。CBにはバイリーとマグワイアが入り、GKは不動のデヘア。一方、トッテナムは4-3-3。ケインをトップに、右WGにラメラ、左WGにはソンフンミンが入る。中盤はサウサンプトンから移籍のホイビュルクがアンカーに入り、右IHシソコと左IHエンドンベレが左右を占める。DFは右SBにオーリエ、左SBはセビージャ(レアルからレンタル)から移籍のレギロン。CBにはダイアーとダビンソン・サンチェス。GKはロリスが守る。

 開始32秒、左SBルーク・ショースローインから、OHブルーノ・フェルナンデスがポストとなって、CFマルシャルが左サイドからPA内に仕掛けていくと、CBダビンソン・サンチェスが倒してしまう。PK。これをブルーノ・フェルナンデスが決めて、開始早々、マンUが先制点を挙げた。あれ、トッテナムの大勝じゃなかったっけ。

 だが直後の4分、スローインからゴール前でルーズになったボールに右WGラメラがDFと粘り強く競り合って、こぼれ球を左IHエンドンベレがシュート。すぐにトッテナムが追い付いた。しかしマンUも前半から積極的に攻めていく。6分には右SHグリーンウッドがミドルシュート。そして7分、CBマグワイアに倒されたCFケインが素早いリスタート。左WGソンフンミンがDFの間を走り抜けて、そのままシュート。あっという間にトッテナムが逆転ゴールを挙げた。

 その後もお互い早い攻守の転換が見られ、面白い攻防が続く。マンUは20分、OHブルーノ・フェルナンデスのスルーパスに左SHラッシュフォードが走り込み、右SBオーリエをかわしてシュート。だが左ポストに当たってはね返った。23分には右SHグリーンウッドのミドルシュートがポスト右に外れる。トッテナムも26分、CFケインから右サイドに大きくサイドチェンジ。右SBオーリエが走り込み、切り返してミドルシュート。これはGKデヘアがパンチングでクリアする。27分には、右SBオーリエのクロスを左IHエンドンベレがシュート。GKデヘアのブロックを右WGラメラがシュート。続くラメラのCKがファーにこぼれて、左SBレギロンがシュート。さらにレギロンの落としから、左IHエンドンベレがシュートを放つ。CBバイリーが身体を張ってブロックした。

 そして左サイドからのCKを中で競り合う中、突然ラメラが顔を抑えて倒れ、主審がマルシャルに一発レッドカードを提示した。録画を見ると、ポジション争いの中で右腕を挙げたラメラのひじがマルシャルのあごに入り、マルシャルが後ろからラメラの顔をはたいている。報復行為だ。これで一人少なくなったマンU。その動揺の中、31分、ゴール前でCBバイリーからCHマティッチへのパスをCFケインが奪って、右IHシソコ、左IHエンドンベレ、左WGソンフンミンとつないで、最後はCFケインが押し込んだ。トッテナムが3点目を挙げた。

 さらに37分、右IHシソコから右サイドへ大きく展開。右SBオーリエのクロスに左WGソンフンミンがニアへ走り込んでシュート。トッテナム、4点目。ルーク・ショーマグワイアで守るマンUの左サイドに問題があるのか、オーリエの動きがすばらしいのか、広大なスペースを再三狙われ、利用されていた。前半はこのまま折り返す。

 後半最初にマンUは中盤を2枚代える。マルシャル退場以降はマティッチをアンカーに、ポグバを左SHに張り出して守っていたのを、マクトミネイとフレッジのダブルボランチに変えて、ラッシュフォードのワントップ。グリーンウッドは右SHから攻撃に絡んでいく。一方、トッテナムも退場騒動の当事者であるラメラを下げて、右WGにルーカス・モウラを投入。ラメラが目を付けられ、退場になることを恐れた采配。

 しかし後半も一人多いトッテナムが攻勢。そして6分、左IHエンドンベレのパスを右WGルーカス・モウラが落とし、CHホイビュルクが右オープンに斜めのパスを入れると、右SBオーリエがDFを抜き去り、シュート。4点目を挙げる。マンUも9分、左SBルーク・ショーのFKに左SHポグバがヘディングシュートを狙うが、枠を捉えられない。その後も攻めるトッテナムに対して、一人少ないマンUは守るのに精一杯で、なかなか前に進めない。22分、右SHグリーンウッドを下げて、ファンデベークを投入した。一方、トッテナムは24分、左IHエンドンベレに代えてトップ下にデリ・アリを投入。シソコを下げて、ホイビュルクとダブルボランチにし、守備を強化する。

 27分には、左WGソンフンミンのスルーパスにCFケインが抜け出してシュート。GKデヘアがファインセーブ。28分、この日2ゴールのソンフンミンを下げて、左SBにデイビスを投入。レギロンを左SHに上げる。そして34分、左SHレギロンがドリブルで上がると、FCケインが左に流して、上がってきた左SBデイビスPA内で切り返して仕掛ける。左SHポグバが身体を投げ出して倒す。これで得たPKをケインが決めて、トッテナムが6-1と突き放した。一方的な展開となったゲームだが、マンUは最後まで反撃の姿勢を見せて戦った。しかしその後は結局ゴールならず。6-1でトッテナムが大勝した。

 ソンフンミンのスピードとキレのある走り込み。そして右SBオーリエのタイミング良い上がりと正確なクロス。ホイビュルクをアンカーに下げて、屈強なシソコとエンドンベレが攻撃的に圧力をかける。さらにケインの展開力。開幕戦こそエバートンに敗戦して心配したが、ELの予選ラウンドとリーグ杯で厳しい日程が続く中、逆に次第に調子を上げていっているように見える。一方、敗れたとはいえ、マンUの戦う姿勢には好感が持てた。問題は守備力か。週明けにはカバーニの移籍も発表された。攻撃力のさらなる積み増しではあるが、昨季は3位に食い込んだマンUの今年の活躍にも期待がかかる。大差ではあったが、今季に期待が持てる内容のゲームだった。