とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第22節 名古屋グランパスvs.北海道コンサドーレ札幌

 前節、セレッソ相手に劇的な勝利を挙げたグランパス。これで連勝。さらに今節は3連勝をめざし、コンサドーレをホームで迎え撃つ。コンサドーレは現在13位。前々節、ベガルタと引き分けてようやく連敗から脱し、前節はベルマーレに勝利。だがいずれも下位チームが相手。調子が上がってきているとはとても言えない。

 グランパスは吉田が前節のゲームで腰骨を骨折。長期離脱を余儀なくされた。代わりに先発したのが左SBオジェソク。右SBには成瀬が入った。また、攻撃陣はCFに山崎、トップ下に阿部。SHは右に前田、左にマテウス。他はいつものメンバーだ。対するコンサドーレは3-4-3。アンデルソン・ロペスをトップに、駒井と金子の2シャドー。中盤は宮澤と荒野がダブルボランチにすわり、右WBルーカス・フェルナンデス、左WBは菅。CBは右から田中駿汰、キムミンテ、福森。GKは特別指定選手の中野小次郎が守る。

 開始10秒、CH宮澤にプレスをかけてボール奪ったCF山崎がそのままドリブルでゴールに迫り、シュート。GK中野がセーブしたが、最初から先発起用に応えた意気込みを見せる。コンサドーレも10分、自陣からのFKをCB福森が長いフィード。CFアンデルソン・ロペスと競り合ったCB中谷のヘディングを右FW金子が拾い、シュートを放つ。序盤こそ互角の展開だったが、10分、CH米本の縦パスをOH阿部が右に流すと、右SH前田がカットインと見せかけて前に持ち出しシュート。いったんはGK中野がはね返すが、CB福森がクリアしたボールをもう一度、右SH前田がシュート。GK中野ブロックのこぼれ球をCF山崎がシュート。グランパスが先制点を挙げた。CF山崎はこれがうれしいリーグ戦初ゴール。キックオフ直後からの意気込みが見事ゴールにつながった。

 14分にはコンサドーレの縦パスをカットしたCH米本が縦に入れると、CF山崎から左に展開。左SHマテウスのパスをOH阿部がシュート。16分にもCB田中からボールを奪った左SHマテウスがドリブル。PA手前で右に流して、右SH前田が狙いすませたループシュート。だが、わずかにゴール左上に外した。その後はコンサドーレが攻めて、グランパスが守る展開が続く。もっとも米本と稲垣のダブルボランチがよく効いて、全く怖さは感じない。

 30分には左SHマテウスがFK。GK中野がキャッチする。危なかったのは39分、CF山崎が降りてきて、落としたボールを右FW金子に奪われ、ドリブルでゴールに迫られる。だがCB丸山が落ち着いて対応。シュートは打たせなかった。そして44分、左SHマテウスの仕掛けをCB田中が倒して、PA手前でFKを得ると、直接狙ったマテウスのシュートはGK中野が一歩も動けず。ゴール右隅に飛び込んだ。グランパスが追加点。無回転のブレ球だったか、わずかに壁に当たってコースが変わったか。2-0。前半はここで折り返した。

 後半最初にコンサドーレは2枚を交代。左CB福森に代えて高峰。CH宮澤を下げてFWにドウグラスオリヴェイラ。布陣も3-5-2に変更した。すると2分、PA右手前から右WBルーカス・フェルナンデスのFKにCB高峰が走り込んで、ヘディングシュート。だがポストにはね返された。グランパスも3分、左SHマテウスの縦パスがDFに当たって、こぼれ球をCH稲垣がボレーシュート。だがこれは左に外れた。コンサドーレも4分、GK中野からのフィードにFWドウグラスオリヴェイラがCB中谷に競り勝って抜け出すと、GKと一対一からシュート。だがGKランゲラックが勇気を持った飛び出しでシュートストップ。コンサドーレにゴールを許さない。

 その後もコンサドーレがパスを回して攻めるが、グランパスはしっかりと守る。15分にはOH阿部に代えてシャビエル、前田に代えて左SH相馬を投入。マテウスが右SHに回る。18分、右CB田中のクロスに左WB菅がヘディングシュート。だがポスト左に外れる。23分、左WB菅のFKもバーの上。コンサドーレは中盤から下でパスを回すも、ゴール前にはなかなか入っていけない。

 そこで25分、右SH金子に代えて早坂を投入。グランパスは左サイドを走り込んだOHシャビエルが足の故障を訴えて、28分、急遽、金崎と交代する。33分、CH米本のパスから左SH相馬がシュート。そして34分、CB中谷の縦パスを右SHマテウスがポストとなって競ると、こぼれ球をCF山崎が右前に縦パス。走り込んだ右SHマテウスの落としからCH稲垣がミドルシュート。ダメ押しの3点目をゴールに突き刺した。その後は35分に右WB白井を投入したコンサドーレに対して、グランパスは45分、CF山崎に代えてCB藤井を投入。3バックにして守備を固める。結局、最後までコンサドーレにゴールを許さず。3-0。グランパスが完勝した。

 これで3連勝。次はいよいよフロンターレと対戦する。フロンターレは今節もサンフレッチェに快勝し、連勝を10に伸ばした。前回の10連勝を止めたのもグランパスフロンターレを止めるのはグランパスしかない。再びフロンターレの10連勝をストップしたい。気掛かりは、吉田、シャビエルとケガ人が続いていること。そしてこのゲームの後にも、相馬がピッチに倒れ込んだまま起き上がれず、担架で運ばれていった。大丈夫かな。万全を期して、土曜日には相馬の元気な姿を見てみたい。今節先発した4人+金崎はいずれも元気だ。中でもマテウスは絶好調。週末には絶対勝利を期待したい。