とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

救急車で運ばれてからほぼ半年。ついに退院!

 「リハビリ病院に集まって、退院カンファレンス。いよいよ退院まで1週間。」からの続き。

  • 11月4日に記す。

 週末の退院カンファレンスの後、火曜日にはデイサービスセンターへ行って契約をするとともに施設を見学。80歳を超える高齢者が多いことは気になるが、利用を予定している水曜日には50歳代の利用者もいると聞いた。施設の雑用をさせるなど、できるだけ妻の自尊心を傷付けないような対応を希望すると伝えた。連絡帳とファイルケースが用意され、連絡事項はそれに書いて情報交換をする。「まるで保育園みたい」と娘が言う。

 木曜日にはようやく玄関とトイレ、浴室の手すり設置工事が行われた。トイレの手すり位置について、「妻のお試し外泊の際に位置を決めた」と工務店の担当者は言うが、大いに疑問あり。その時に私は福祉用具ショップの担当者と打合せをしており、その場にいなかったことを悔やむが、翌日改めて、手すり位置を変更してもらうよう、工務店に電話をした。ただ、当面、手すりがなくてもトイレ使用に支障はないので、特段急ぎはしない。この顛末については後日、またブログに書くことになるだろう。

 また、夕方には娘と一緒に病院の栄養士さんを訪ね、退院後の食事について説明を受ける。炭水化物は必要量をしっかり摂ること、間食は控えることなど、基本的な事柄について聞く。娘は説明を受けて「よかった」と満足していた。そして金曜日にはベッド脇の手すりが福祉用具ショップの担当者から持ち込まれた。準備万端。翌日の退院に向けて、準備すべきことはすべて終えた。

 退院は午後2時。午前中はこれが最後かと思いつつ、のんびりと過ごした。昼食も妻が退院したらしばらくは食べられないかもしれないと、グリーンカレーをがっつり食べる。理学療法士さんから「退院手続きの前にお見せしたい動画がある」ということだったので、予定の30分ほど前に病院へ到着。リハビリで行っている体操などを見せてもらう。そしていよいよ午後2時。妻が看護師、介護職員とともに玄関ホールまでやってきた。わぁわぁと泣いて介護職員にお礼を言っている。事務職員から入院費等の支払いについて説明があり、看護師さんから退院後にかかる治療病院への紹介状やデイサービスセンターなどへの申し送りの書類、2週間分の薬などを受け取り、説明を受ける。

 そして大量の荷物とともにクルマに乗った。最後まで親切に対応していただいた理学療法士さんも見送りに来てくれて、いよいよ自宅に向けて車を発進。もうしばらくはこの病院に来ることもないだろうと思うと感慨深いものがある。

 5分も走ると、自宅に到着。お試し外泊の時はどんな状況かと不安も多かったが、その時の経験を踏まえ、必要以上には構わないようにしようと思った。そして今日で5日目。火曜日が祝日で、月曜日は休みを取ったので、この間ずっと家族で過ごした。お試し外泊の時に戸惑ったトランプへの執着などもババ抜きゲームをタブレットにダウンロールするなど、対応を図った。睡眠導入剤の服用時間についても色々と試行錯誤し、ようやく落ち着いてきた。

 月曜日には10時半に訪問看護、11時20分には訪問リハビリのスタッフを迎え、役割や意図、指導内容などの説明を受け、理解する。また今日は初めて、デイサービスセンターからお迎えが来て、出かけていった。ちなみに、本人は「デイサービスへは行きたくない」と言っていたので、帰ってきたら何と言うだろうか。金曜日にはまた訪問リハビリ。そして来週には最初に入院・手術した病院の脳神経外科を受診する予定。そこで退院後の治療方針が決まり、その後は定例的な日常がスタートするだろう。

 入院からほぼ半年。「妻がクモ膜下出血」から始めたブログでの闘病状況報告も、最初は「このまま死んでしまうかもしれない」というところから始まり、どういう経緯を辿るかわからなかったので、ほぼ1ヶ月遅れでブログに投降してきたが、いよいよ退院して、今後は新たな日常が始まる。闘病状況報告については毎回、数千pvのアクセスをいただき、多くの方に読んでいただいてきたが、もう日常に戻る。これからは闘病状況報告という形ではなく、日常の一コマとして投稿できればいいと思っている。心配していただいた方には「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えたい。私たち家族はこれからも市井の家族として暮らしていきます。これまでどうもありがとう。そしてこれからもよろしく。