とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第31節 柏レイソルvs.名古屋グランパス

 グランパスも残りは3試合。前節はトリニータ相手にスコアレスドローに終わったが、2位ガンバも引き分けて、勝ち点差は3。まずは勝利してガンバにプレッシャーをかけていきたい。相手のレイソルは8位ながら、アントラーズベガルタと連勝中。残り試合が多く、まだ3位以内の可能性を残す。ホームで戦った第8節ではオルンガの一発で敗戦した。今節はアウェイながら、絶対に雪辱を果たしたい。

 レイソルの布陣は3-4-3。オルンガをトップに、江坂とクリスティアーノがシャドーに入る。中盤は三原とヒシャルディソンがボランチに入り、右WB北爪、左WBは瀬川。CBは右から大南、山下、古賀。GKはキムスンギュが守る。対するグランパスは4-4-2。シャビエルと阿部の2トップは変わらず、今節は相馬が左SHで先発し、マテウスが右SHに入る。DFとGKは前節に同じ。右SBは今節もオジェソクが先発した。

 前半はグランパスがパスを回し、レイソルがブロックを作って守る。8分、左SH相馬がカットインからミドルシュートレイソルも9分、縦パスを右WB北爪が落とし、CFオルンガがシュート。だがうまく当たらず、ポスト右に外す。レイソルのプレスが厳しい。15分、右SBオジェソクにプレスをかけてミスパスを誘うと、CH三原の縦パスからCFオルンガがミドルシュート。だがポスト左に外した。

 19分にもCH三原の縦パスを右FWクリスティアーノが落とし、CFオルンガがDF3人に囲まれながらもキープすると、落としをクリスティアーノがシュート。だが枠を捉えられない。グランパスは20分、右SHマテウスがドリブルからミドルシュートを放つが、GKキムスンギュがナイスセーブ。マテウスは25分にも角度のないところから直接FKを狙うが、わずかにファーに外れていった。30分、FWシャビエルから左に流して、左SH相馬がミドルシュート。33分にはFWシャビエルがドリブルでDF二人を抜いてPA内に侵入。そこで得た相馬のCKのクリアをFWシャビエルがミドルシュートするが、枠は捉えられなかった。

 パスを回して攻めるグランパスに対して、レイソルもカウンターから攻め上がる。激しい攻防にアッという間に時間が過ぎていく。中でもCH三原が攻守に存在感を示した。40分、左FW江坂のクロスにCFオルンガがヘディングシュートを放つが、GKランゲラックがキャッチ。45分には右WG北爪からうまくボールを奪った左SB吉田からFWシャビエル、CH稲垣とつなぎ、右SHマテウスミドルシュート。だがGKキムスンギュがキャッチする。レイソルも45+2分、CH三原のクロスにCFオルンガがヘディングシュート。だがポストの右。前半はスコアレスで折り返した。

 後半は序盤からグランパスが攻勢をかけていく。そして6分、左SB吉田のクロスをFWシャビエルが右に落とし、右SBオジェソクの戻しからCH稲垣がクロス。右WB北爪と被ったGKキムスンギュがうまくキャッチできずに前にこぼすと、そこにいたのが相馬。難なく押し込み、グランパスが先制点を挙げた。レイソルも9分、左FW江坂が左から運んで右にパスをすると、右WG北爪のクロスにCFオルンガがニアに走り込み、ヒールでシュート。だがGKランゲラックがキャッチする。12分にはCH三原の縦パスに左WB瀬川が走り込み、こぼれ球を左FW江坂がミドルシュート。だが枠は捉えられなかった。

 13分、グランパスはFWシャビエルに代えて前田を投入。レイソルも20分、北爪に代えて、右SBに高橋峻希を投入。布陣を4-2-3-1に変更。江坂をトップ下に入れる。だがブロックを作って守るグランパスになかなかシュートも打てない。すると24分にはクリスティアーノと江坂を下げて、FWに呉屋、右SHに神谷を投入。4-4-2。さらに32分にはCH三原を下げて小林祐介、左SH瀬川に代えて仲間を投入した。

 攻めるレイソルに対して、守備を固めるグランパスは全員が集中力を持って守る。37分、右SH神谷のFKにCB山下がヘディングで合わせ、ネットを揺するが、これはオフサイド。40分、右SH神谷のミドルシュートはDFがブロック。グランパスは43分、FW阿部を下げて、右SHに成瀬を投入。前の運動量を増やし、さらに守りを堅くする。アディショナルタイム45+1分、FWオルンガの落としにFW呉屋が前進。これをCB丸山が止めて、PA手前でFKを与えたが、神谷のシュートは壁がはね返した。5分間のアディショナルタイムも最後まで集中して守り切った。そしてタイムアップ。1-0。グランパスが雪辱の勝利を挙げた。

 これでグランパスが暫定で2位に浮上。だが、4位セレッソコンサドーレに勝利して、その差はわずか勝ち点差1。天皇杯でJ1のチームが優勝すれば、ACLは4位まで出場権が与えられるとは言え、やはり2位となって天皇杯に出場したい。残り2試合。横浜FC、そして最終戦サンフレッチェといずれも今季前半には苦杯をなめた相手だ。今節同様、雪辱を果たし、有終の美を飾りたい。