とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

プレミアリーグ第17節 トッテナムvs.リーズ

 今季昇格したばかりのビエルサ監督率いるリーズが話題だ。年末には連勝して、勝敗も7勝7敗2分の五分。順位を11位まで上げてきた。一方、一時は首位に立ったトッテナムだが、リバプール、レスターと連敗して7位まで順位が下がってしまった。新年最初のゲーム。トッテナムの状況も見たいし、それ以上にビエルサ監督のサッカーを確認したい。興味を持って観始めた。

 トッテナムの布陣は4-2-3-1。ケインをトップに、トップ下にエンドンベレ。左SHはソンフンミン、右SHにはベルフワインが入る。ボランチはウィンクスとホイビュルク。DFは右SBにドハティ、左SBはベン・デイビス。CBにはダイアーとアルデルヴァイレルト。GKはロリス。対するリーズの布陣は4-1-4-1。バンフォードがトップ。中盤はカルビン・フィリップスをアンカーに、右からハフィーニャ、クリヒ、ロドリゴ、ハリソンと並ぶ。DFは右からダラス、アイリング、ストライク、アリオスキ。GKには20歳のメリエが入る。

 序盤からリーズが積極的にプレスをかける。4分、左SHハリソンのパスから右IHクリヒが左に展開。駆け上がってきた左SBアリオスキがシュートを放つ。9分にも左SHハリソンのクロスに右SHハフィーニャが飛び込む。わずかに届かなかったが、序盤からリーズが攻める。10分には左SBアリオスキのスルーパスに左SHハリソンが走り込み、DFに当たってこぼれたボールを右IHクリヒがシュート。しかし枠を捉えられない。

 さらに攻めるリーズ。13分には右IHクリヒのパスをCFバンフォートが縦に入れ、左IHロドリゴの落としをバンフォードがシュート。トッテナムのシュートはようやく17分、左SHソンフンミンの仕掛けからこぼれ球をCFケインがシュート。21分、CHホイビュルクのミドルシュートもGKメリエがキャッチする。序盤は圧倒的にリーズのペース。だが29分、トッテナムはCHウィンクスの縦パスをPAのライン上で右SHベルフワインが受けると、左SBアリオスキが外から寄せて、足を払ってしまった。PAぎりぎりの位置だが、VARで確認してPK。これをケインが決めて、トッテナムが先制点を挙げた。

 しかし先制されてもリーズは変わらず積極的に攻める。34分、右SHハフィーニャの縦パスを右IHクリヒがフリック。左IHロドリゴがシュート。38分、左IHロドリゴの縦パスに左SBアリオスキが走り込み、クロスにCFバンフォードがシュート。だがCBダイアーがブロックする。41分には右IHクリヒのパスから左SHハリソンがシュート。わずかにバーの上。43分にもCFバンフォードがミドルシュートを放つ。しかしその直後、中盤でボールを収めたCFケインが抜け出す左SHソンフンミンに絶妙のクロス。これをソンフンミンが決めて、トッテナムが前半のうちに追加点を挙げた。

 後半になっても攻め続ける。これはビエルサのサッカーだ。だが選手個人の能力はトッテナムの方が上。6分、早いリスタートからOHエンドンベレがシュート。これはGKメリエがナイスセーブするが、続くソンフンミンのCKにCBアルデルヴァイレルトがヘディングシュート。GKメリエが何とか掻き出そうとするが、わずかにラインを割っていた。トッテナムが3点目を挙げた。

 すると16分、リーズはハリソンに代えて右SHにポベーダを投入。直後の右SHベルフワインのシュートはGKメリエがナイスセーブする。19分にはアリオスキに代えて右SBにシャクルトンを投入。ダラスを左SB。さらに20分には左IHロドリゴを下げてパブロ・フェルナンデス。矢継ぎ早に選手を交代していくのもビエルサ流か。21分にはCHホイビュルクの縦パスを右SHベルフワインが右に流して、CFケインがシュート。だがこれもGKメリエがファインセーブする。

 その後はリーズが積極的に攻める。28分、29分と左IHパブロ・フェルナンデスがミドルシューを放つ。トッテナムも31分にはCHウィンクスに代えてシソコ。さらに33分、OHエンドンベレに代えてルーカス・モウラを投入。守備を固める。攻めるリーズ。36分には左SHハフィーニャがミドルシュート。38分には左SHハフィーニャのクロスにCFバンフォードがヘディングシュート。だがいずれもGKロリスがセーブする。さらに42分にはCFケインに代えてヴィニシウスを投入。45+2分、左IHパブロ・フェルナンデスへのファールで右SBドハティが2枚目のイエローカードをもらい、退場。一人少なくなるが、もう時間がない。3-0。トッテナムが5試合ぶりの勝利を挙げた。

 これで順位も4位に戻したトッテナム。だが上位陣は勝ち点が詰まっている。次節は7位ながら勝ち点差3のアストンビラが相手だ。この勝利で再び上位争いに戻った。次節もこの勢いを続けたいところ。一方、リーズは一つ順位を下げて12位。しかし昇格してのこの成績はすごい。しむらくは決定力。上位陣相手にこのサッカーは辛いかもしれないが、何点取られても攻め続けるビエルサ・サッカーの楽しさもわかった。次はゴールシーンを見てみたい。