とんま天狗は雲の上

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ルヴァン杯決勝 柏レイソルvs.FC東京

 本来なら11月に開催される予定だったルヴァン杯の決勝が、年を越えて、1月4日に開催された。組み合わせはレイソルFC東京FC東京は11月時点では健在だったディエゴ・オリベイラがその後、ACLで大ケガを負い、出場できなくなったが、代わりに東が復帰した。お互いJリーグの最終戦から2週間が経過し、お互い休養は十分だ。

 レイソルの布陣は4-2-3-1。オルンガをトップに、トップ下に江坂。右SHにクリスティアーノが入り、左SHは瀬川。ボランチにヒシャルジソンとベテランの大谷を並べる。DFは右SBに川口、左SBは古賀。山下と大南のCBにGKはキムスンギュが守る。一方、FC東京は4-3-3の布陣を取ってきた。ディエゴ・オリベイラがいないFWは永井がトップに入り、右WGに長身の原大智が入る。左WGはレアンドロ。中盤アンカーには森重が入り、右IHに東、左IHは安部。DFは右SBに中村帆高、左SB小川諒也。DBはジョアン・オマリと渡辺剛。GKは波多野。

 開始1分、左WGレアンドロミドルシュート。4分には右SB中村帆高がミドルシュートと序盤、FC東京が積極的に攻めていく。レイソルも6分、左SB古賀のクロスにCFオルンガがヘディングシュートを放つが、枠を捉えられない。すると16分、レイソルDFからにフィードを左SB小川がヘディングではね返す。するとこれを拾った左WGレアンドロがドリブル。CHヒシャルジソンを抜き、CB大南を切り返してかわすと、ミドルシュートFC東京が早い時間で先制点を挙げた。

 反撃するレイソルはCFオルンガにボールを集める。20分、右SHクリスティアーノのCKにCFオルンガがヘディングシュートを放つが、DFに寄せられ、枠を捉えられない。29分、クリスティアーノのFKのクリアを左SH瀬川がシュート。だがこれも枠の外。FC東京は33分、右IH東の縦パスにCF永井がバックしながらヘディングシュートを放つが、これはGKキムスンギュがキャッチ。38分、左WGレアンドロのFKのクリアを右IH東がミドルシュートするも、上がっていた右WG原大智オフサイド

 レイソルは長いボールを入れるもなかなかオルンガに収まらない。OH江坂がボールに触りシーンも少ない。ようやく40分、CH大谷の縦パスをCFオルンガが落とし、OH江坂がシュートを放つもわずかにバーの上に外した。なかなか攻め手が見つからなかったレイソルだったが、45分、クリスティアーノのCKをCFオルンガがヘディング。ふわっと浮かんでバーぎりぎりに飛んだボールをGK波多野がクリアしようとするが、小さい。すかさず左SH瀬川がシュート。レイソルが前半のうちに同点に追い付いた。

 後半はレイソルがパスをつないで攻めていく場面が多い。11分、右SB川口のクロスにOH江坂がヘディングシュート。14分にはクリスティアーノのCKがサインプレー。右SB川口がボレーシュートを狙うが、わずかにバーを掠って外れた。16分、CH大谷のミドルシュートもGK波多野が難なくセーブする。後半は押され気味のFC東京だったが、21分、左WGレアンドロがCHヒシャルジソンに倒されて、PA手前でFKのチャンスを掴む。だがレアンドロのFKは右角に当たって、はね返された。惜しい。

 すると22分、FC東京原大智に代わって左WGにアダイウトン。右IH東に代えて三田を投入。レアンドロを右WGに回す。すると27分、右WGレアンドロの仕掛けからこぼれたところをCF永井がシュート。だがわずかに上に外した。しかし攻めるFC東京。すると29分、CBジョアン・オマリのフィードをCB大南がヘディングではね返すが、短い。これをCF永井がヘディングで前に送ると、左WGアダイウトンが走り込み、シュート。勝ち越し点を挙げた。

 その後はレイソルが必死に反撃。32分、OH江坂のクロスにCFオルンガが競り合うが、CB渡辺がクリアする。33分には左SH瀬川に代えて神谷、CH大谷に代えて三原、そして江坂を下げてFW呉屋を投入する。布陣は4-4-2。40分にはCH安部からCHヒシャルジソンがボールを奪い、右SHクリスティアーノミドルシュート。さらに右SB川口のクロスにFW呉屋がニアに走り込み、シュートを放つが、ポストの右。41分にはCHヒシャルジソンに代えて左SH仲間を投入。神谷を中央に置いて攻めるがFC東京の守備も堅い。45分にはCF永井を下げて内田を投入。その後はレイソルも有効な攻撃を繰り出せず、そのままFC東京が守り切った。2-1。FC東京が11年ぶり、ルヴァン杯の優勝を決めた。

 オルンガと江坂に徹底的に仕事をさせなかったFC東京の勝ち。攻めてはレアンドロが何度も仕掛けて、レイソルゴールを脅かした。今季、シーズン途中での橋本の移籍以降、中盤の守りが薄くなり、後半以降の失速につながった。それがこのゲームでは森重をアンカーに起用することで守備が安定。不運な失点はあったが、それ以外はレイソルの攻撃を完璧に封じ込めた。試合後、長谷川監督が「一つ取れば、またタイトルが集まってくる」と言ったようだが、守備が安定したFC東京は怖い。来季につながる勝利、ルヴァン杯の優勝だった。