とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

高校サッカー準決勝 矢板中央vs.青森山田

 昨日投稿した記事で「山梨学院」とすべきところを「山梨学園」と書いてしまった。もし気分を悪くした方がいたらごめんなさい。今日になってようやく気付いた。決勝でその山梨学院と対戦することになった青森山田だが、準々決勝で堀越相手に前半だけで4-0というゲームを観ていた娘から「青森山田が圧倒的に強い」という話を聞いていた。昨日の準決勝の矢板中央とのゲームで、その強さを実感した。レベルが違う。

 矢板中央の布陣は4-4-2。高野と多田の2トップに、右SH鷹箸、左SH唐橋。ボランチは升田と大畑。DFは右SB坂本、左SB小出。CBは長身の新倉と島崎で組み、GKは藤井。対する青森山田は4-3-3。名須川をトップに、右WGに仙石、左WGは小原。アンカーに宇野を置いて、右IH安斎、左IH松木。DFは右SBに内田、左SBにはダビナス・ポール・ビスマルク。藤原と秋元のCBにGKは韮澤。

 2分、左IH松木がFKを直接狙うと、6分には右WG仙石のクロスに右IH安斎がヘディングシュート。序盤から青森山田が主導権を握って攻めていくと、16分、左WG小原のスルーパスに右IH安斎が抜け出してシュート。青森山田が先制点を挙げた。青森山田の動きが速くて、中盤でプレスがかからない。19分にはピッチ中央付近でのFKをCH宇野が早いリスタート。右WG仙石が仕掛けて左SB小出をかわし、クロスをCF名須川が落として、左IH松木がシュート。これはDFがブロックしたが、青森山田が自信を持って、イキイキとプレーをしている。

 矢板中央は前半23分に、右SH鷹箸を下げて、星。32分にはFW高野に代えて、トップ下に小川。布陣を4-2-3-1に変更する。しかしその後も青森山田の攻勢が続く。すると35分、右SB内田のロングスローをCB藤原がフリック。これをCB秋元が自ゴールへ蹴り入れてしまった。オウンゴール青森山田が追加点を挙げた。矢板中央は41分、CH升田がFKから直接ゴールを狙うが、GK韮澤がナイスセーブ。その後も選手たちの前へ進もうという意識は窺えるが、ゴールは遠い。前半は2-0、青森山田のリードで折り返した。

 後半に入ってすぐ、また青森山田がゴールに迫る。そして1分、左サイドからSB内田がロングスローを入れると、左SBタビナスがフリック。左IH松木が落として、右WG仙石がミドルシュート。これはGK藤井がはね返すが、こぼれ球を右IH安斎がシュート。後半開始早々に青森山田が3点目を挙げる。さらに5分、右WG仙石の縦パスに走り込んだ左IH松木が中へ折り返すと、右IH安斎が右外へ広げる。右SB内田が駆け上がり、クロスにCF名須川がヘディングシュート。青森山田が4点目を挙げた。面白いようにパスが回る。矢板中央は6分、左SH唐橋に代えてFW小森。小川を左SHに回す。さらに10分にはCH升田を下げて久能木を投入。矢板中央が攻めていくが、青森山田の守備はしっかりしていて、シュートも打たせない。特にCH宇野が効いている。

 15分、右IH安斎がミドルシュート。18分、右WG仙石が中へ切り替えしてのミドルシュート。GK藤井がファインセーブで弾き出す。19分、右WG仙石を下げて藤森を投入。25分、左IH松木の強烈なミドルシュートはわずかにポスト左に外れた。さらに27分、カウンターで攻めあがると、CH宇野が左に展開。左SH小原の縦パスに左SBタビナスが駆け上がり、クロスに右IH安斎がヘディングシュート。バーを叩く。そして29分、右WG藤森の仕掛けから、クロスを右IH安斎がシュート。これが決まりハットトリック青森山田が5―0と突き放した。

 その後、青森山田は左SH内間、左IH鈴木、CF古澤と選手を交代していく。ハットトリックの右IH安斎は37分にもバーを叩くミドルシュート。そしてその直後には本田と交代した。矢板中央は43分、CB島崎に代えて三河。45+3分には左SB小出のロングスローから、左SH小川のクロスにCH大畑がヘディングシュートを放つが、枠の外。そしてタイムアップ。5-0。青森山田が圧倒的な強さを見せつけ、決勝進出を決めた。

 やはり青森山田の強さは別格。中盤でのプレスや攻守の切り替えなども、矢板中央と比べても段違いの速さがあった。そして連携した攻撃。決勝戦では山梨学院も守備を固めて臨むだろうが、どこまで通用するか。昨年はドリブルを駆使する技巧派の静岡学園に2点のリードをひっくり返された。例年、決勝戦は実力が拮抗し、また優勝へのストレスもあってか、最後まで縺れる展開になることが多い。だが今年はどうか。3年連続の決勝進出、そして1年おきに優勝している青森山田の圧勝に終わるのではないか。いや、今から決めつけることはない。山梨学院にもがんばってもらい、記憶に残る決勝戦になるといい。明日の決勝が楽しみだ。