とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

セリエA第19節 パルマvs.サンプドリア

 週末、イングランドFA杯を開催。リバプールマンUに敗戦したが、南野の出場はなく、観戦する気にはなれなかった。久保のヘタフェ、乾や武藤のエイバルのゲームでも観ようかと思っていたら、吉田がセリエAで初ゴールのニュース。吉田も富安もDFなので、なかなか観る気が起きないセリエAだが、たまにはサンプドリアでの吉田のプレーを観てみようと思い立った。サンプドリアは10位。一方のパルマは降格圏内の19位。あまり好ゲームは期待できない。

 パルマの布陣は4-2-3-1。コーネリアスをトップに、クツカがトップ下。スロバキア代表ではおなじみの選手だ。グラッシが右SHに入り、左SHはあのジェルビーニョ。W杯ブラジル大会では日本から逆転ゴールを挙げた。アーセナルでの活躍も記憶に残っているが、もう33歳になった。ボランチはクルティッチとエルナニ。DFは右SBコンティ、左SBペッツェッラ。CBにガリョーロとイアコポーニ。GKはセーペ。クツカとジェルビーニョ以外は知らない。対するサンプドリアは4-1-3-2。クアリアレッラとケイタ・バルデの2トップに、ガストン・ラミレスがトップ下に入る。右SHにはカンドレーバクアリアレッラとともにベテランがチームを支える。左SHにはトルスビーが入り、アンカーにアドリエン・シウバが座る。DFは右SBベレシンスキ、左SBアウジェッロ。CBに吉田とコリー。吉田はカンドレーバに続いてチームで3番目の年長だ。GKは24歳のアウデロが守る。

 序盤はホームのパルマが積極的に攻めていく。7分、左SBペッツェッラのクロスのこぼれ球を右SBコンティがシュート。13分には左SBペッツェッラのクロスをCB吉田がクリアミス。こぼれ球を左SHジェルビーニョが落として、OHクツカがシュート。CBコリーのブロックに救われる。23分には左SHジェルビーニョミドルシュートが右ポストを叩く。手前でGKアウデロがわずかに触っていたか。ビッグセーブだ。

 ホームのパルマジェルビーニョを中心によく攻めていたが、25分、FWケイタ・バルデの仕掛けをCBイアコポーニが倒してFKを得ると、OHガストン・ラミレスのキックはDFがクリア。だが、右サイドでこぼれ球を拾った右SHカンドレーバがクロスを入れると、CFコーネリアスに当たったボールがゴール前にいた吉田の前にこぼれる。これをワントラップから冷静にシュートし、サンプドリアが先制点を挙げた。吉田がラッキーな初ゴール。

 しかし29分にはCB吉田からCHアドリエン・シウバへのパスをOHクツカにカットされ、スルーパスに左SHジェルビーニョが抜け出す。PA外へ果敢に飛び出したGKアウデロが何とかクリアしたが、危ない場面だった。その後も攻め込まれるシーンの方が多いサンプドリアだったが、34分、パルマのCBイアコポーニの縦パスをCHエルナニがワンタッチでCHクルティッチへ送ろうとしたパスをOHガストン・ラミレスがカット。左に流して、FWケイタ・バルデがシュートを決める。サンプドリアが追加点を挙げた。

 サンプドリアは39分にも右SHカンドレーバのサイドチェンジから左SBアウジェッロがクロス。FWケイタ・バルデがヘディングシュート。42分には右SHカンドレーバのクロスにFWクアリアレッラがヘディングシュート。カンドレーバが効いている。パルマも43分、左SHジェルビーニョから右に流して、OHクツカがシュート。これで得たCKの流れからOHクツカがミドルシュートを放つが、バーを直撃。惜しい場面はパルマの方が多かったが、前半はサンプドリア2点リードで折り返した。

 パルマは後半最初にCHエルナニを下げてFWにカラモーを投入。クツカをCHに下げて4-4-2の布陣とする。2分、CHクツカのフィードから左SHジェルビーニョが左サイドを駆け上がり、タッチラインぎりぎりからシュート。バーを叩く。その後も攻めるパルマだが、ゴールは遠い。13分、サンプドリアはFWケイタ・バルデを下げて、左SHにダムスゴールを投入する。トルスビーをボランチに下げて、4-2-3-1の布陣。

 14分、右SHカンドレーバのCKのクリアを左SHダムスゴールがミドルシュート。GKセーペがナイスセーブ。パルマも16分、右SHグラッシのクロスのクリアをCHクツカがボレーシュート。だが、GKアウデロがファインセーブで弾き出す。パルマは21分、グラッシを下げて、CHブルグマンを投入。ブルグマンをアンカーに置く4-1-3-2の布陣か。ジェルビーニョがトップ下に入り、右IHクツカ、左IHクルティッチという並びのように見える。サンプドリアも25分、CFクアリアレッラとOHガストン・ラミレスを下げて、CFトッレグロッソとOHヴェッレを投入する。

 パルマは28分、CHブルグマンのミドルシュートはGKアウデロの正面。29分、左IHクルティッチがミドルシュートは枠を外す。32分、右SBコンティのクロスから右IHクツカがヘディングシュートを放つも、これも枠の外。次第にジェルビーニョがボールに触る機会も減って、ゴール前まで入っていけない。35分には後半から投入したカラモーを下げて左SHにミハイラを投入。ジェルビーニョをFWに上げるが、効果なし。その後は選手交代やファールを受けて時間を使うなど、サンプドリアが意識的に時間を進め、そのままタイムアップ。2-0でサンプドリアが勝利した。

 吉田のゴールは多分にラッキーだったし、守備では危ない場面もあったが、パルマがそれ以上に攻撃面で不甲斐なかった。ジェルビーニョが孤軍奮闘するも、次第にペースダウン。代わりに攻撃をリードする選手もあらず、そのまま90分が経過してしまった。サンプドリアが勝ったものの順位は変わらず。パルマも降格圏脱出が遠のくばかり。上位陣を見れば、常勝のユベントスを抑えて、ACミランが首位に立ち、続いてインテルが続く。こちらの上位争いはなかなか面白そう。今後の日程を確認すると、第35節でユベントスミラン、第37節でユベントスインテルのゲームが組まれている。そして最終節はボローニャ。優勝争いが5月までもつれ込むと面白そうだ。ミランインテルにはこのままの調子でガンバレと言っておこう。