とんま天狗は雲の上

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プレミアリーグ第22節 トッテナムvs.チェルシー

 勝ち点33で並ぶチェルシートッテナムが対戦するロンドンダービー。チェルシー第18節レスターに敗戦した後、ランパード監督を解任。トゥヘル監督就任初戦のウォルバーハンプトン戦は引き分けだったが、バーンリー戦には勝利した。ここまで無敗とは言え、両方とも下位に低迷するチーム。このゲームにトゥヘル監督の真価が問われる。一方、トッテナムリバプール、ブライトンと連敗中。一時5位まで上げた順位もまた8位まで落としてしまった。中でもケインの負傷が痛い。

 トッテナムの布陣は4-2-3-1。ケインに代わってカルロス・ヴィニシウスがワントップを務め、トップ下にはエンドンベレが入る。右SHベルフワイン、左SHにはソンフンミン。ホイビュルクとシソコでボランチを組み、DFは右SBオーリエ、左SBベン・デービス。ダイアーとアルデルヴァイレルトがCBで並び、GKはロリス。一方、チェルシーはトゥヘル監督に代わってから3バックに変えた。このゲームではヴェルナーとハドソン・オドイがFWに入り、マウントがトップ下。ボランチジョルジーニョコバチッチが並び、WBは右にリース・ジェームズ、左WBには久しぶりにマルコス・アロンソが先発した。CBは右からアスピリクエタチアゴ・シウバ、リュディガー。GKはメンディ。ランパードの時とはかなり変わっている。

 開始10秒、右CBアスピリクエタのフィードにFWヴェルナーが走り込み、ヘディングシュート。あわやゴールになりそう。トッテナムも5分、左SHソンフンミンが右SHベルフワインの落としからミドルシュートを放つ。だがその後はチェルシーがパスを回して攻めていく。トッテナムは右SHベルフワインがCHコバチッチ、OHエンドンベレがCHジョルジーニョをマークして、ピッチ中央に並び、攻撃は唯一フリーのソンフンミンが動き回るが、CFカルロス・ヴィニシウスに収まることはほとんどない。ボールポゼッションは7割近くチェルシーがキープする。

 そして24分、右CBアスピリクエタのフィードにFWヴェルナーが走り込むと、対応したCBダイアーが倒れながらヴェルナーの足を蹴ってしまう。PK。これをジョルジーニョが決めて、チェルシーが先制点を挙げた。その後もチェルシーが前からプレスをかけて、積極的に攻めていく。32分にはCHジョルジーニョの縦パスからOHマウントがミドルシュート。その後の36分、チェルシーはCBチアゴ・シウバがケガでクリステンセンと交代する。トッテナムは42分、右サイド中盤からのソンフンミンのFKを右SBオーリエがヘディングシュート。だがポスト右に外れた。前半は1-0、チェルシーのリードで折り返した。

 前半はほとんどいいところがなかったトッテナムだが、後半序盤は攻撃的に入っていった。だがそれも5分まで。それ以降は前からプレスをかけるチェルシーが主導権を奪っていく。9分、FWハドソン・オドイの縦パスを右WBリース・ジェームズが中へパス。OHマウントの落としをハドソン・オドイがミドルシュート。ハドソン・オドイとヴェルナーの2トップは頻繁に中盤近くまでポジションを下げ、両WBの攻撃参加を促す。14分にはGKメンディの縦パスを受けたCHコバチッチがDFを背負いながら反転。OHマウントがドリブルで運び、左に開いたFWヴェルナーがシュート。19分には右WBリース・ジェームズのパスから左WBアロンソミドルシュートを放つ。

 直後の20分、チェルシーはFWハドソン・オドイに代えてプリシッチを投入。すると21分、OHマウントのクロスにFWプリシッチが飛び込むが、これはGKロリスがクリアした。23分にはCHコバチッチがドリブルで運び、ミドルシュートを放つ。24分、トッテナムはベルフワインとエンドンベレを下げて、右SHラメラ、OHルーカス・モウラに交代する。するとルーカス・モウラを中心に再びトッテナムが攻勢をかける。チェルシーも29分、CHコバチッチに代えてカンテを投入。守備を固めた。31分、CHカンテの縦パスをFWヴェルナーが落とし、OHマウントがミドルシュート。GKロリスがファインセーブでかろうじて弾き出す。

 34分、右SHラメラがミドルシュート。これがトッテナム後半の初シュート。その後は41分、OHルーカス・モウラ。42分には右SBオーリエのクロスにCFカルロス・ヴィニシウスがヘディングシュート。これがこのゲーム最大のチャンスだったが、ポスト左に外した。44分、遠目のFKをCBダイアーが直接狙うが、ポストの左。45+3分には左SHソンフンミンもシュートを放つが、大きく枠を外す。そしてタイムアップ。1-0。得点はPKによる1点だけだったが、ゲーム内容は圧倒的にチェルシーが攻め続けて、快勝した。

 これでトゥヘル監督になって3戦負けなし。順位も6位に上げた。一方。トッテナムは3連敗。順位はともかくほとんどチャンスもなく、精彩のないゲーム展開は気になる。次節ウェストブロミッジ戦の後はFA杯エヴァートン戦、マンC戦、そしてELと連戦が続く。このまま不甲斐ないゲームが続くようだと、モウリーニョ監督の去就にもつながりかねない。正念場だ。