とんま天狗は雲の上

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プレミアリーグ第23節 リバプールvs.マンチェスター・シティ

 トッテナムウエストハムと連勝し、ようやく一時の不調から脱したと思ったら、また前節は15位のブライトンに敗戦したリバプール。一方、マンCは順調に9連勝中。2位マンUとの勝ち点差も3に開き、しかも1ゲーム消化が少ない。4位リバプールとの勝ち点差は7。年明け以降、ホーム・アンフィールドでは勝利のないリバプールだが、一方でマンCには2003年以来負けていないという。ホームでの久々の勝利を期待したい。

 リバプールの布陣はいつもの4-3-3。前線にフィルミーノ、サラー、マネの3人は変わらない。中盤はワイナルドゥムをアンカーに、右IHチアゴ・アルカンタラ、左IHカーティス・ジョーンズ。DFは右SBアレクサンダー・アーノルド、左SBロバートソンは変わらず、CBはヘンダーソンファビーニョで組む。GKにはアリソンが戻ってきた。対するマンCも同じく4-3-3。フォーデンをトップに、右WGマフレズ、左WGにスターリング。中盤はロドリをアンカーに、右IHベルナルド・シウバ、左IHにギュンドアン。DFは右SBジョアン・カンセロ、左SBにジンチェンコ。ルベン・ディアスとストーンズのCBにGKはエデルソン。デブルイネはケガで欠場だ。

 序盤、お互い高い位置からプレスをかけていく。だが、リバプールが前3人で追いかけるのに対して、マンCは右SBカンセロがボランチの位置に上がり、中盤から後方まで連携したプレスでリバプールを追い詰めていく。左右のWGが開く一方、CFフォーデンが中盤まで下がってボールを追い、右SBカンセロに代わって、右IHベルナルド・シウバが右サイド深い位置まで下がって守備をする。

 前半は押されることの多かったリバプールだが、20分過ぎ以降は次第に押し返し、ボールをキープし始める。27分、CBヘンダーソンから右サイドへ大きくフィードすると、右SBアレクサンダー・アーノルドが拾ってDFをかわしクロス。左WGマネがヘディングシュートを合わせるが、バーの上。最初に決定機を掴んだのはリバプールだ。29分にはCBヘンダーソンから右WGサラーに出した縦パスをCBルベン・ディアスがヘディングでカット。しかしこれがCFフィルミーノに渡り、ボレーシュートを打たれる。GKエデルソンがファインセーブ。

 その後はリバプールが攻めて、マンCが守る展開が続くが、37分、左WGスターリングの仕掛けにCBファビーニョの後ろ足がかかって倒してしまう。PK。だがギュンドアンがシュートをふかしてしまった。リバプールも41分、左WGマネの落としを右WGサラーがミドルシュート。CHロドリの手に当たったが、VARの結果、故意ではないとPKは見送られた。45分、CFフィルミーノの縦パスを受けた左WGマネをPA手前で右SBカンセロが倒す。右IHチアゴ・アルカンタラのFKは壁に当たり、続くCKにマネがヘディングシュートを放つが、GKエデルソンがセーブする。前半はスコアレスで折り返した。

 後半に入るとマンCはベルナルド・シウバをFWに上げて、マフレズを右SHに下げる4-4-2の布陣に変更。前線から積極的にプレスをかけていく。すると4分、CHロドリからのパスをボランチに位置に上がった右SBカンセロが受けて縦パスを入れる。CHギュンドアンの落としからFWフォーデンは左に展開。左SHスターリングのパスにフォーデンがシュート。いったんはGKアリソンがはね返したが、こぼれ球をCHギュンドアンが押し込む。マンCが先制点を挙げた。

 リバプールは10分、左IHカーティス・ジョーンズがミドルシュート。13分にも右SBアレクサンダー・アーノルドのサイドチェンジから左IHカーティス・ジョーンズが右SBカンセロを交わしてシュート。わずかにポスト右に外れた。そして18分、右SBアレクサンダー・アーノルドのフィードに右WGサラーが走り込むと、CBルベン・ディアスが手を引っ張って倒してしまう。PK。これをサラーが決めて、リバプールが同点に追い付いた。

 23分、リバプールはカーティス・ジョーンズとチアゴ・アルカンタラの両IHを下げて、シャキリミルナーを投入する。しかしこの選手交代がうまく嵌らなかった。マンCは24分、左SHスターリングのドリブルからクロスのこぼれをFWベルナルド・シウバがシュート。26分、FWフォーデンの仕掛けで得たFKからフォーデンのクロスをCBストーンズがヘディングシュート。だがこれはわずかにオフサイド。28分には右SHマフレズに代えて、FWジェズスを投入。フォーデンを右SHに移す。

 すると28分、FWジェズスらが前線から積極的にGKアリソンへプレス。いったんは味方へつないだアリソンだったが、CBファビーニョからのバックパスを余裕がない状態で左へパス。これを右SHフォーデンに奪われて、そのままドリブルからクロス。CHギュンドアンが難なく押し込んで、マンCが勝ち越し点を挙げた。さらに31分、FWベルナルド・シウバやスターリングのプレスを受けたCHワイナルドゥムがGKへバックパス。しかしGKアリソンからのパスが再びFWベルナルド・シウバにカットされると、クロスをスターリングがシュート。すぐに追加点を挙げる。

 38分にはFWジェズスから右に展開すると、右SHフォーデンが小さな切り返しフェイントから強烈なミドルシュート。ゴールネットに突き刺さり、あっという間に3点差をつけた。その後もリバプールは攻撃が形にならない。最後はマンCが時間を使ってタイムアップ。4-1。首位マンCが勝利して、リーグ戦10連勝、アンフィールドで8年ぶりの勝利を飾った。

 これでリバプールとの勝ち点差は10.しかも1試合消化が少ない。試合後、クロップ監督も「今後は4位狙い」と嘆いたが、後半も同点に追い付くところまでは互角の展開だった。GKアリソンの守備よりもマンCのプレスをほめるべきだろうが、リバプールは選手交代が裏目に出た感も否めない。それでもフォーデンを始めとして、最後まで落ちない運動量はすごかった。マンCはこの後、トッテナムエヴァートンアーセナルと続くが、連勝を止めることはできるだろうか。一気に優勝戦線を決めてしまいかねない勢いだ。改めてグアルディオラ監督の凄さを感じるゲームでもあった。