とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第11節 川崎フロンターレvs.セレッソ大阪

 昨日はグランパスのホーム開幕戦! と張り切って19時前にDAZNにアクセスしたら、なんとガンバの選手等にコロナ陽性者が出たということで、急遽ゲームが中止となってしまった。仕方なくフロンターレセレッソのゲームを観戦。いやこれもいいカードじゃないか。

 ともに開幕戦は2-0で勝利しての2戦目。フロンターレ富士ゼロックススーパー杯リーグ開幕戦に続いて、3戦連続同じメンバーが先発に顔を揃えた。一方、セレッソは2名を変更。布陣は4-2-3-1。大久保をトップに、トップ下に清武。右SH坂元までは前節と変わらず、左SHには高木俊幸が先発した。ボランチは原川と藤田。前節先発の奥埜はベンチにも入らない。DFは右SBに松田陸、左SB丸橋。CBに瀬古と西尾という若いコンビを置き、GKはキムジンヒョン。今季から松田陸の双子の弟、松田力が加わり、ベンチに控える。

 開始2分、フロンターレは左WG三苫のドリブルで得たCKを右IH脇坂が蹴って、CBジェジエウがヘディングシュート。序盤からフロンターレが襲い掛かる。だが5分、セレッソは右SH坂元がドリブルで持ち上がり、戻したパスをCF大久保が直接ゴールを狙う。これがGKの手の上を超えて、きれいにゴールに吸い込まれた。ゴール! セレッソが先制点を挙げた。しかしフロンターレも直後の6分、右WG家長の縦パスを右IH脇坂が右に展開。右SB山根のクロスをCFレアンドロ・ダミアンボレーシュート。ネットに突き刺さる。フロンターレがすぐに同点に追い付いた。

 8分にはセレッソの右SH坂元からのクロスにOH清武が飛び込むが、わずかに届かない。セレッソは大久保もポストプレーヤーではなく、飛び出してゴールを狙うタイプなので、清武と2トップと言ってもいい感じ。しかしその後はフロンターレがパスを回す展開が多くなる。20分、左IH脇坂のスルーパスに左SB旗手が抜け出し、カットインからミドルシュート。だがGKキムジンヒョンが正面でキャッチする。すると23分、右SH坂元が中へドリブル。PA正面でFKのチャンスを得ると、左SH高木が蹴ったシュートはDFがクリア。しかしこれを拾った右SB松田がクロスを入れると、GKチョンソンリョンの手の先を掠めて落ちたところにCF大久保。シュートを決めて、セレッソが再びリードした。

 飲水タイム後はフロンターレが攻める。29分、左WG三苫のパスから左IH田中がクロス。DFのクリアを右IH脇坂がミドルシュート。38分には脇坂のCKにCBジェジエウがヘディングシュート。GKキムジンヒョンがセーブする。フロンターレは前線からのプレスが強い。CFレアンドロ・ダミアンがすごい勢いでプレッシャーをかけていくので、前節のマリノスDFもそうだったが、パスコースが限定されて、なかなかいいパス出しができない。44分にはCFレアンドロ・ダミアンの落としから左WG三苫ミドルシュートセレッソも45分、左SH高木のクロスにCF大久保がヘディングシュートを狙うが、これは少しタイミングがずれて、強く叩けなかった。前半はこのままタイムアップ。セレッソの1点リードで折り返した。

 後半もこのままリードを保っていければよかったが、フロンターレは後半も序盤から積極的に攻めていく。そして2分、CB谷口から大きく右サイドへサイドチェンジ。これを収めた右WG家長が戻したパスを右IH田中がスルーパス。右SB山根が抜け出し、クロスにCFレアンドロ・ダミアンがヘディングシュート。これが決まり、フロンターレが後半早々、同点に追い付いた。セレッソにとってはこのゴールが痛かった。

 その後はフロンターレがペースを掴み、パスを回して攻めていく。セレッソも10分、左SB丸橋のクロスにOH清武がヘディングシュートを放つも、これもうまくタイミングが取れず。大きく枠を外した。セレッソは13分、左SH高木を下げて、西川を投入する。しかし17分、PA左手前で左WG三苫がボールを持つと、深い切り返しで右SH坂元をかわすと、CFレアンドロ・ダミアンとのワンツーで抜け出してシュート。フロンターレが勝ち越し点を挙げた。

 するとフロンターレは19分、CHシミッチに代えて塚川を投入。守備を固める。セレッソは23分、CH藤田を下げて、FWに加藤。清武をボランチに下げて、4-4-2。26分には右SB松田のクロスをFW加藤が落とし、FW大久保がシュート。だがGKチョンソンリョンがファインセーブで弾き出す。34分、フロンターレは右IH脇坂を下げて、橘田を投入する。その直後、セレッソは右SH坂元が仕掛け、深い位置から折り返すと、FW大久保がボレーシュート。だがCB谷口がクリアした。

 38分にはCBジェジエウの縦パスをカットして、FW加藤がミドルシュートを放つが、ポストの左。40分、FW大久保から右に流して、右SB松田のクロスを大久保がヘディングシュート。しかしCBジェジエウが対応して、シュートは枠に入らない。セレッソが必死に攻めようとするが、フロンターレは無理せず、しかし攻める姿勢は変わらず、ゲームのペースはフロンターレが握っている。直後の40分、セレッソはFW大久保を下げて、松田力を投入した。

 41分にはカウンターでCH清武がドリブルで上がり、FW加藤のクロスに左SH西川がシュート。だがGKチョンソンリョンが難なくセーブする。45分にはフロンターレがCF小林、左WG長谷川、右WG遠野と前3人を交代。直後には右SB山根の縦パスからCF小林がシュート。さらに45+4分には右WG遠野のミドルシュート。45+5分にはCF小林悠がシュートと最後まで攻撃の手を緩めない。そしてタイムアップ。3-2。フロンターレが逆転で開幕連勝を飾った。

 強い、強すぎるフロンターレ。前半までは1点リードを守ったセレッソだったが、後半始まってすぐに同点に追い付かれたのが痛かった。後半はフロンターレ・ペース。開幕戦に続いて2ゴールの大久保は絶好調だが、それ以上にフロンターレの攻撃陣が凄い。三苫に対しては右SH坂元と道SB松田陸でしっかりと対応してきたセレッソだったが、勝ち越し点の場面ではフェイント一発で坂元が抜かれ、レアンドロ・ドミンゲスとのワンツーで勝負あった。やはり三苫を90分止め続けることはできなかった。

 瀬古と西尾という若いCBではなかったら何とかなっただろうか? わからない。フロンターレに勝つにはやはり三苫を止めるしかない。しかし三苫の周りにはレアンドロ・ダミアンもいれば、田中碧も脇坂もいる。そしてたとえ左サイドを止めきったとしても、右サイドには家長と山根が待っている。大久保の2ゴールがあってなおの逆転負け。これはほかのチームにも強い絶望感を与える結果だ。いかにしてフロンターレを止めるか。今季もこれがJリーグにおける一番のテーマになりそうだ。