とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第4節 清水エスパルスvs.サガン鳥栖

 サガン鳥栖が開幕3連勝。しかも全て無失点で8ゴール。同じく3連勝のグランパスより上位の2位につける。どんなサッカーをしているのか。興味を持って観ることにした。相手は開幕戦でアントラーズに勝利したエスパルス。その後は1分1敗と勝ち点は伸び悩んでいるが、ロティーナ体制でホーム初勝利を狙う。

 エスパルスの布陣は3-5-2。チアゴサンタナカルリーニョス・ジュニオの2トップに、中盤は鈴木唯人と河井がIHに並ぶ。アンカーはヘナト・アウグストが今季初先発。WBは右に中山、左には原輝綺。ヴァウドをセンターに、右CB立田、左CB鈴木義宣。GKは権田が守る。一方、サガンの布陣は4-4-2。林大地と山下敬大の2トップの下に右SH樋口と左SH小屋松が並び、ボランチは仙頭と松岡。DFは右SB飯野、左SBにはまだ高校生の中野。エドゥアルドとファンソッコのCBにパクイルギュが守る。ファンソッコと原輝綺はそれぞれチームが入れ替わり、古巣との対戦だ。ちなみに、放送冒頭での布陣予想は、エスパルスが4バックで、サガンが3バック。お互い布陣もこれまでとは変えてきた。

 序盤からサガンが積極的に攻めていく。19歳のCH松岡がCBの間に下がってタクトを振るい、仙頭がピッチ広く動き回り、飯野と中野の両SBは積極的に上がっていく。さらにGKパクイルギュが高い位置を取って、DFのパス回しに参加する。だが、エスパルスもアンカーのヘナト・アウグストが効いて、サガンもなかなか決定的なチャンスまでは行けない。

 先に決定的な場面を作ったのはエスパルス。27分、左SH小屋松からCHヘナト・アウグストがボールを奪うと、右IH鈴木唯人の落としからFWチアゴサンタナがスルーパス。FWカルリーニョスが抜け出して、シュート。ネットを揺らすが、これはオフサイドだった。サガンのチャンスは直後の32分、右IH樋口のCKからFW林大地がミドルシュートを放つが、これは枠を外した。さらに37分、エスパルスの右WB中山にプレスをかけて左SH小屋松が奪うと、CH仙頭とのワンツーからスルーパス。FW林が抜け出してシュート。しかしこれも枠に入らない。41分、左SB中野の戻しからCH仙頭がクロス。FW山下がヘディングシュートするが、今度はGK権田がファインセーブで弾き出した。45+1分、FW林のミドルシュートはバーの上。結局、前半はスコアレスで折り返す。サガンのFW陣にもう少し決定力があればと思わないではない。

 後半6分、今度はエスパルスが決定機を迎える。CHヘナト・アウグストのパスを右IH鈴木唯人が縦に入れ、FWカルリーニョスからFWチアゴサンタナがシュート。だがCBエドゥアルドがブロックする。続く河井のCKからFWカルリーニョス・ジュニオがボレーシュート。今度はサガンのGKパクイルギュがファインセーブで弾き出す。その後はサガンが優勢にゲームを進める。8分、右SH樋口のFKにCBファンソッコが飛び込むが、股に当たってコントロールできず、そのままポスト左に外れた。

 12分にはCHヘナト・アウグストにFW山下がプレスをかけて奪い、右SB飯野のパスからFW林がシュート。これもGK権田がファインセーブする。なかなか決定機を決めきれないサガンは17分、FW林大地を下げて、本田風智を投入。エスパルスも19分、足を痛めたCHヘナト・アウグストに代えて竹内、右IH鈴木唯人に代えて後藤を投入する。だがなかなかペースをつかめない。すると27分にはFWチアゴサンタナに代えてディサロ、左IH河井に代えて中村慶太を投入する。だがゲームは逆にサガンが短いパスをつないで、攻め込む展開になっていく。

 30分、右SH樋口のミドルシュートがバーを叩くと、34分には樋口のCKをFW山下がニアでヘディングシュート。GK権田が弾いたボールはポストを叩いた。さらに35分、CBファンソッコのフィードをCH仙頭が落とし、左SB中野が左SH小屋松とのワンツーから強烈なミドルシュートを放つ。だがこれもGK権田がナイスセーブ。その後、38分、エスパルスカルリーニョスを下げて右IHに西澤を投入。中村慶太をFWに上げた。39分、右SB飯野のパスからCH松岡が左に流し、CH仙頭がミドルシュート。これもGK権田がファインセーブ。

 44分、サガンはFW山下に代えて酒井宣福、左SH小屋松に代えて大畑を投入。45+5分にはCBファンソッコのフィードをFW酒井宣福が胸で落として、OH本田がミドルシュート。しかしこれもGK権田がセーブした。結局、このままタイムアップ。圧倒的に攻めたサガンだったが、GK権田の前に最後までゴールを開けられず。スコアレスドローで終えた。

 ゴールがなかったとはいえ、4試合連続のクリーンシート。エドゥアルドとファンソッコのCBが堅いことに加え、松岡が下がって全体に落ち着きを与え、そして常に全体的に攻撃的。それが無失点につながっているのだろう。できればもう少しFWに決定力があれば。3位に下がったとはいえ、依然無敗を続けている。一方、エスパルスサガンの前に終始押し込まれ、カウンターでチャンスを作りはしたものの、決めることはできなかった。やはりまだこれからさらにチーム作りを進めていく必要があるか。でも昨季に比べれば格段に攻撃力がついたことも事実。そして何よりGK権田の存在が大きい。今後ゲームを進めていく中でのさらなる成長を期待したい。