とんま天狗は雲の上

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「風の時代」に、「ミレニアム世代」「Z世代」に期待すること

 占星術的には、今年はこれまでの「地の時代」から「風の時代」に変わる200年に一度のターニングポイントなのだそうだ。

 これまで高度成長期などの成長する時代を生きてきた中高年世代は、増加するパイの奪い合いをして、多くを確保できた者が優秀とされた。一方で、たとえその競争に敗れても、少しは余り物もあって、誰もが何とか生きていかれる、そんな時代だったように思う。

 一方、これからのパイが縮小する時代では、確保できるパイの多寡だけでなく、それをどのように分け合うかまでが優劣評価の判断対象となる。奪い合うだけでは、手に入れられなかった者は消え去るしかない。経済は生産と消費の両面があるが、生産の側面で敗れた者が消え去れば、彼の消費分も消え去るわけだから、結果として経済規模は縮小せざるを得ない。だから、経済を維持し拡大していくためには、多く生産した者はその分け前を敗れた者にもうまく分配し、再び消費と生産の場に戻ってきてもらわなければならない。そうして得られたパイを分け合うことでパイは維持され、大きくなる可能性をもつ。

 2000年前後に生まれた世代を「ミレニアム世代」とか「Z世代」と言うけれど、生まれた時から低成長の彼らは、このことを実感しながら成長してきたのではないか。シェア経済がもてはやされるのはそういう意味だ。「地の時代」とは、経済が社会の中心だった時代。一方、「風の時代」は「『知性』や『人との関わり』が影響力を持つ時代」なのだそうだ。まさに「ミレニアム世代」や「Z世代」の感性が生きる時代ではないか。

 彼らの時代になれば、少しは社会も変わるのではないか。忖度とか、接待とか、実力主義とか、生産性とか、競争とか、そんなもののない時代に。イヤな時代に育ったなあとも思うし、それでも何とかここまで生きてこれてよかったとも思う。次の時代はきっといい社会になっていると思う。今よりもずっと生きやすい社会に。できればもう少し遅く生まれてきたかった。「ミレニアム世代」の人たちとはきっとうまくつき合えるような気がする。彼らは嫌がるかもしれないが。