とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第5節 名古屋グランパスvs.横浜FC

 開幕4連勝中のグランパスに対して、4連敗中の横浜FC。楽勝を期待していたが、たとえ最下位とは言え、守りを固めるチームからゴールを挙げるのは、そう簡単ではなかった。グランパスの布陣はいつもの4-2-3-1。柿谷をトップに、シャビエルをトップ下で起用。右SH前田、左SH相馬。マテウスは開幕後初めて、ベンチスタートとなった。ボランチより後ろもCH米本とCB中谷が戻り、いつものメンバーを並べた。対する横浜FCは4-4-2。クレーベとジャーメイン良の2トップに、右SH齋藤功佑、左SH松尾。ボランチは瀬古と手塚。右SBマギーニョ、左SB武田を置き、CBは袴田と田代。GKは六反が守る。

 序盤、横浜FCが積極的に前からプレスをかけて攻めていく。だがこれを堪えたグランパスは7分、左SH相馬のFKにCF柿谷がヘディングシュート。FWジャーメイン良がよく競って、枠には飛ばない。しかしその後はグランパスがパスを回して攻める展開になる。16分、OHシャビエルの仕掛けを止められて得たPA手前のFKをシャビエル自ら狙うが、壁に当たって、こぼれ球を右SBマギーニョがクリア。しかしこれが詰めた右SH前田に当たりゴールへ向かう。マギーニョが再びクリアしたが、あわやオウンゴールかという危ない場面だった。

 グランパスは攻めるだけでなく、守備でも全員の意識が高い。19分には左サイドを突破したクレーベに対して追いかけて、最後にスライディングブロックしたのはCF柿谷。ゲームの最後まで柿谷の献身的な守備は変わらなかった。20分には左SH相馬のクロスに右SH前田が走り込むが、GK六反がセーブした。35分、CH手塚のFKをブロックしたのもCF柿谷。その後は堅い横浜FCの守備ブロックに縦パスの意図がずれてつながらない場面が目立つ。横浜FCは44分、CH瀬古の縦パスからFWクレーベがミドルシュートを放つが、GKランゲラックがナイスキャッチ。前半はこのままスコアレスで折り返した。

 後半も序盤は横浜FCが積極的に攻めていく。3分にはCB丸山の縦パスをCH瀬古がカットし、FWクレーベから左に展開。左SH松尾がドリブルで運び、左SB武田のクロスにFWジャー面量がヘディングシュート。だがGKランゲラックがキャッチする。するとそこからすぐにグランパスが反撃。GKランゲラックのスローを受け取った左SH相馬がそのままドリブルの後、右へ大きくサイドチェンジ。走り込んだOHシャビエルがカットインからミドルシュートを放つと、GK六反ブロックのこぼれ球をCF柿谷がトラップでリフトしてボレーシュート。GK六反がわずかに触ってゴールはならなかったが、いい攻撃だった。

 すると7分、右SBマギーニョからGK六反へ下げられたパスを左SH相馬が積極的にプレス。GK六反はダイレクトで縦に蹴り返すが、これを受けたCH手塚が右へ展開。しかしこれを左SB吉田が狙っていた。カットしてそのまま持ち上がり、クロスに右SH前田がシュート。グランパスが先制点を挙げた。相馬からの連動した動きが見事なゴールだった。

 先制するとグランパスは12分、OHシャビエルに代えて右SHマテウスを投入。前田をFWに上げる。16分、GKランゲラックからのフィードをCF柿谷が胸トラップから反転してスルーパス。FW前田が走り込み、最後は右SHマテウスにパスを送るが、手前でDFがクリアした。シュートを打てる場面だったので残念。しかし直後の18分、左SB吉田の縦パスをCF柿谷が左へ展開すると、左SH相馬がそのまま持ち込みシュート。GK六反がブロックしたこぼれ球を右SHマテウスがワントラップから冷静に決めて、グランパスが追加点を挙げた。

 横浜FCはその直後にFWジャーメイン良を下げて、伊藤翔を投入。グランパスも26分、FW前田に代えて山崎を投入する。28分、FWクレーベのミドルシュートはポストの左。29分には右SH齋藤功佑に代わり杉本を投入する。しかしグランパスの守備は堅い。38分にはFWクレーベを下げて、渡邉千真。左SH松尾を下げて小川慶治朗と新加入選手を投入していくが、ゲーム展開は変わらない。グランパスがパスをつないで押し込む中、45+1分には柿谷と米本を下げて、FW齋藤学と木本を投入。45+4分には右SHマテウスミドルシュートをGKランゲラックが弾いたところに左SH相馬が駆け上がり、GKの上を抜くループ気味のクロスにFW山崎がヘディングシュート。ダメ押しの3点目を挙げた。そしてタイムアップ。終わってみれば、3-0。グランパスが快勝し、開幕5連勝を飾った。

 開幕5連勝はチーム新記録。フロンターレヴィッセル相手に引き分けたため、これで勝ち点差は2に縮まった。しかし5連勝も全然不思議ではない。前回開幕4連勝した2007年は、終わってみれば11位と不甲斐ない成績に終わっている。次は未だエンジンがかからない様子のアントラーズ。続いて勝利し、開幕6連勝と記録を伸ばしていきたい。そしてもちろん目標は2010年以来のリーグ優勝。今の状況ならけっして夢ではないはずだ。