とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第11節 鹿島アントラーズvs.ヴィッセル神戸

 グランパスはいち早く木曜日にガンバと対戦。ACLに出場する他の2チームも既に3月にゲームを終えているため、今週末のゲームはない。それでどのゲームを観ようかと思ったが、相馬監督に代わったアントラーズがその後、ルヴァン杯も含め連勝している。対戦相手はヴィッセル。こちらも先月グランパスに敗れて以降は3勝3分の無敗。新外国人選手も見てみたかった。

 アントラーズの布陣は4-2-3-1。エヴェラウドとファンアラートは欠場し、ワントップには上田綺世、トップ下に荒木が入る。SHは白崎と土居が左右に開き、ボランチは三竿とレオシルバ。DFは右SB常本、左SB永戸。町田と犬飼のCBにGKは沖が入る。対するヴィッセルの布陣は4-4-2。古橋と郷家の2トップに、右SH井上、左SHには新加入のケニア代表アユブ・マシカが入る。ボランチは山口とサンペール。DFは右SBに山川、左SB酒井高徳。小林友希と菊池の若いCBにGKは前川。

 序盤は互角の展開。ヴィッセルはサンペールがCBの間に下がって、長いボールでゲームを作る。一方、アントラーズはオーソドックスな形で、バランスよく攻めていく。7分、FW古橋がロングシュートを狙うと、GK沖が何とかセーブ。アントラーズも12分、左SH土居の縦パスにOH荒木が走り込み、クロスを入れるが、ゴール前に走り込んだ右SH白崎にわずか届かない。ゲームはアントラーズが攻めて、ヴィッセルは守ってカンターを狙う展開。16分、CB小林から左SB酒井へのパスを右SB常本がカット。OH荒木がドリブルで持ち上がり、シュートを放つ。GK前川がファインセーブ。続くCKの流れからCHレオシルバがミドルシュートを放つが、GK前川がキャッチした。

 ヴィッセルは27分、CHサンペールからのフィードにFW古橋が走り込み、ゴール前にクロスを入れるが、GK沖がナイスセーブ。そして28分、左SHマシカのスルーパスにFW古橋が抜け出し、シュート。ヴィッセルが先制点を挙げた。鮮やか。

 その後はアントラーズがパスを回して攻めていくが、守備の堅いヴィッセルになかなか決定機が作れない。ようやく40分、CH三竿の縦パスに左SH土居が走り込むが、すぐにDFに囲まれ、仕方なく戻ってミドルシュートを放つが、DFがクリア。続く永戸のCKにCF上田がヘディングシュートするが、枠は捉えられない。43分には左SB永戸のクロスに左SH土居がヘディングシュート。フリーだったが、これも枠を外した。しっかりと攻めの形を持っているヴィッセルに対して、組織的ではあるが最後は個人技に頼るアントラーズ。前半はヴィッセルの1点リードで終わった。

 後半最初にヴィッセルはマシカを下げて、FWに佐々木を投入する。井上が左SHに回り、郷家が右SH。マシカが早くも下がってしまったのはやや残念。後半もアントラーズが攻めていく。しかし4分、CB犬飼から左SH井上がボールを奪うと、FW古橋がドリブルで持ち上がり、右サイドのFW佐々木に流す。戻しのパスをCHサンペールがクロスを入れたが、GK沖がセーブした。7分には井上のCKのこぼれからFW古橋がボレーシュート。わずかにバーの上。すると9分にはアントラーズが荒木のCKのクリアを右SB常本がミドルシュートアントラーズが攻め返す。

 そして16分、アントラーズは白崎と常本を下げて、右SH遠藤と右SB小泉を投入する。18分、FW古橋から右サイドへ大きくサイドチェンジすると、右SB山川がクロス。これにFW古橋が走り込み、ヘディングシュート。ゴールを揺らすが、これはオフサイド。そして19分、CH三竿の縦パスを受けたF上田綺世がCB小林のプレッシャーを受けながらもうまく反転してシュート。これが粘って守備をしたCB小林友希の葦に当たってゴールに転がり込んだ。アントラーズが同点に追い付いた。上田のストライカーらしい積極的なシュートが実を結んだゴールだった。

 アントラーズはさらに23分、CF上田に代えて染野を投入。すると直後にはCH三竿がミドルシュート。24分には右SH遠藤もミドルシュートアントラーズが攻勢をかける。これに対しヴィッセルは26分、左SH井上に代えて、中坂を投入。その後はヴィッセルが攻める場面が増えてきた。34分には郷家を下げて、新加入ブラジルのアンダー世代代表を務めたリンコンを投入する。すると35分、古橋のCKをFW佐々木がフリック。CB菊池が飛び込みヘディングシュート。わずかにサイドネットに外す。アントラーズも38分、左SH土居に代えて松村を投入。39分、ヴィッセルはFW古橋がミドルシュートを放つが、GK沖がキャッチ。その後も両者攻め合うが、シュートはならず。そしてタイムアップ。ゲームは1-1の引き分けで終わった。

 内容的には古橋のスピードにマシカとリンコンの出場とヴィッセルに見せ場は多かったが、古橋を生かすゲームメーカー的な選手がいないのが残念。イニエスタの復調が期待される。守備面ではCB菊池が何度もピンチの芽を摘んで目立っていた。身体が強いだけでなく、足も速い。FW染野に走り勝つ場面もあって、今後の活躍が期待される。一方、アントラーズはやはりレオシルバが効いていた。遠藤も途中出場からゲームが落ち着いたのはさすが。しかしヴィッセルほど華がない。アントラーズも新外国人選手が出場できるようになると、またチームが変わるだろうか。相馬監督の采配にも期待したい。