とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

練習試合 日本A代表vs.日本U-24代表

 対戦予定だったジャマイカの選手の一部に書類不備(コロナ陰性証明のようだ)があったため、急遽組まれたA代表とU-24代表との練習試合。興味深い対戦だが、U-24代表には合流して間がなく、準備不足は否めない。U-24代表にとっては選手選考の場という意味合いが強かったようだ。

 布陣はどちらも4-2-3-1。A代表は、大迫勇也をトップに、鎌田がトップ下。右SHに南野が入り、左SHには原口が先発する。ボランチは守田と橋本。遠藤航オーバーエイジとしてU-24代表でベンチに座る。DFは右SB室屋、左SB長友。本来レギュラーの吉田と冨安はU-24代表で選考され、A代表のCBは谷口と植田。GKはシュミット・ダニエル。一方、U-24のCFは田川。久保がトップ下に入り、右SH三好、左SHに遠藤渓太。ボランチは中山と板倉。DFは右SB菅原、左SBに旗手。CBは町田と橋岡。GKには大迫敬介。両チームとも海外組が多く、Jリーグでプレーするのは、谷口と旗手、町田に大迫敬介だけだ。

 序盤からA代表が球際激しくプレスをかける。そして2分、OH鎌田のCKをCF大迫がニアでフリックすると、CH橋本が飛び出してシュート。開始早々、A代表が先制点を挙げた。その後もA代表の方が動きもよく、ペースを握る。U-24は開始早々の失点で気圧されていた感じ。20分にはOH鎌田のスルーパスに右SB室屋が走り込み、クロスのクリアを左SH原口がミドルシュート

 それでも直後には、右SB菅原のフィードをCF田川が落とし、OH久保のワンタッチ・スルーパスにCF田川が抜け出してシュート。ポスト右に外したが、ようやくU-24もチャンスを掴む。CF田川のがんばり、そして久保が積極的にボールに触り始めた。25分には左SH沿道のスルーパスにOH久保が走り込んで、エンドラインぎりぎりからクロス。DFのこぼれ球をCH板倉がシュートする。左SB長友がブロック。続くCKを左SH沿道が蹴り込むと、CB橋岡がニアでヘディングシュート。GKシュミット・ダニエルがキャッチした。

 30分にはOH久保が直接FKを狙うが、バーの上。それでもようやくU-24が躍動を始める。しかし41分、CB町田の縦パスをカットしたCH橋本が縦パスを入れると、少し前から原口とポジションを入れ替え、左SHにいた南野がヘディングで落とす。OH鎌田をトラップで切り返すと、反転してシュート。これがゴール右隅に転がり込む。ゴール。A代表が追加点を挙げた。前半はこのままA代表の2点リードで折り返した。

 後半最初からA代表は5人、U-24は4人の選手を交替する。GKはシュミット・ダニエルに代えて中村航輔、原口、南野、鎌田のトップ下も3人全員交代。右から右SH浅野、OH古橋、左SH伊東。左SB長友は小川諒也に交代する。一方、U-24はGK大迫に代えて沖。CH中山に代えて田中碧。久保と遠藤渓太を下げて、右SHに相馬、左SH前田大然。三好をトップ下に移す。伊東の左SHにしろ、相馬の右SHにしろ、なぜ普段と違うポジションで起用したのかは不明だが、森保監督の意向ということだろうか。

 すると右サイドでも相馬が積極的に仕掛ける。5分、相馬のCKが流れたところを左SH前田が追い付いてシュートを放つが、右に外れる。そして7分、A代表は左SH伊東の縦パスに左SB小川が駆け込み、クロスに右SH浅野がシュート。いったんはGK沖に当たったが、はね返りをもう一度シュート。A代表が3点目を挙げた。U-24は12分、CF田川に代えて林。A代表も18分、CH橋本に代えて川辺、CF大迫に代えて右SH坂元を投入する。浅野がFWに回り、古橋と1トップを組む形。

 すると22分、CH守田の縦パスに左SH伊東が抜け出し、そのままドリブルでGKと一対一。だがシュートはポスト右に外した。伊東は右でも左でも速いことに変わりはない。25分には右SH相馬も切り返しからミドルシュート。相馬も左右どちらも変わらないのはグランパスでも立証済み。A代表は26分、守田を下げて、CBに昌子を投入。谷口をCHに上げた。一方、U-24はOH三次に代えて堂安を投入する。すると32分には堂安のCKからCH板倉がヘディングシュート。33分には左SB旗手に代えて古賀。そしてCH板倉に代えて、オーバーエイジ遠藤航を投入する。

 するとU-24のサッカーが変わる。35分、CH遠藤の縦パスをOH堂安がつなぎ、右SH相馬から右に展開。右SB菅原がゴール前にクロスを放り込む。左SH前田とCF林が飛び込むが、わずかに届かない。それでも遠藤が出場するとさすがに中盤が落ち着く。41分、CH川辺の縦パスにFW浅野が抜け出し、最後はCB橋岡をかわしてシュートを放つが、枠を外す。44分には右SH坂元の落としから、FW古橋がシュート。逆にU-24も、CH田中の縦パスを受けたCF林が反転からシュートを放つ。GK中村がナイスセーブ。45+1分には相馬のCKにCF林がヘディングシュートを放つが、枠を捉えられない。

 最後は落ち着いて対応したA代表が守り切ってゲームを終えた。3-0。A代表が勝利した。面白いゲームではあった。でもやはり真剣勝負ではない。A代表も後半はテスト的な選手起用だったし、U-24にとっては前半からテスト。前半は久保と田川のがんばりが目に付いたが、連携はなく、後半は相馬や田中碧、林が期待に応える動きを見せたが、遠藤航が登場すると、格の違いを見せつけた。

 U-24には吉田と冨安というA代表のCBレギュラーコンビがいるし、右SBには酒井宏樹も参加した。田中と遠藤というボランチコンビも鉄壁だ。FWは田川と林で我慢するとして、トップ下には好選手が目白押し。明日のガーナ戦では三苫も試すだろうか。左SBだけがやや手薄だが、他は熾烈な選考争いが待っている。次のガーナ戦が注目。森保監督の選手選考の考え方が見えるだろうか。楽しみにしたい。