前日のA代表セルビア戦は堅い守備に苦しんだゲームだった。そのセルビアに1-1と引き分けたジャマイカとU-24が対戦する。FIFAランクは45位。日本よりは下だが、フランスW杯で敗戦した記憶もあり、オーバーエイジが揃っているとは言え、簡単なゲームではないと予想した。それとも、オーバーエイジが揃ったU-24はA代表より強いのか。そうかもしれない。
日本の布陣は4-2-3-1。前田大然をトップに、トップ下に堂安。右SHに久保、左SHには三苫が先発した。ボランチは田中碧と遠藤。DFは右SBに酒井宏樹、左SB旗手。冨安がケガで代わりに町田が先発し、吉田と組む。GKは谷。対するジャマイカは4-3-3。イーストをトップに、右WGマルコム、左WGターゴット。中盤はランバートをアンカーに、右IHウィリアムズ、左IHモリソン。DFは右SBハーディング、左SBベル。ムーアとティルトのCBにGKはバーンズが守る。
序盤はやや様子見だった日本だが、すぐに積極的に仕掛けていく。11分、左SH三苫のパスからCF前田がシュート。左SBベルがブロックすると、はね返りをCF前田が収めて、三苫から左SB旗手が追い越してシュート。GKバーンズがナイスセーブする。17分にはOH堂安のスルーパスに右SH久保が走り込み、クロスを入れるも、CF前田に届かない。19分、左SB旗手からの斜めのパスを受けた右SH久保がミドルシュート。左ポストにはね返される。
序盤は攻めるもなかなかジャマイカの守備を崩しきれない。22分、左SH三苫のパスからCH遠藤がミドルシュート。これもGKバーンズがナイスセーブ。27分、久保のCKにCF前田がニアに飛び込むが、DFがクリア。左SH三苫のミドルシュートはうまく当たらなかった。29分にはCH田中碧がドリブルで運び、中へのパスをOH堂安がミドルシュート。しかしこれもGKバーンズがファインセーブする。なかなかゴールが遠い日本。だが32分、飲水タイム終了直後のスローインを右SH久保が受けると、カットインからDFの股下を抜き、最後はGKも抜いてゴールに突き刺さる。ようやく日本が先制点を挙げた。DF3人＋GKの股下を抜いて見せた。すばらしい。
このプレーでスライディングしたCBティルトが股裏を痛め、36分マリアッパに交代する。そして42分、CH遠藤がドリブルで上がると、左SH三苫、OH堂安、CH田中とつなぎ、最後は遠藤がミドルシュート。これが決まり、日本が追加点を挙げた。ジャマイカは45＋2分、FKにGK谷が飛び出すが、クリアできず。逆にシュートを打たれたが、最後は何とかGK谷が抑えた。これがジャマイカ唯一のシュート。そしてタイムアップ。前半のうちに2-0と日本がリードして折り返す。
日本は後半最初から、CB町田とCF前田に代えて、瀬古と上田を投入する。後半はさらに攻撃の手を緩めない日本。4分、OH堂安のパスから左SH三苫がドリブルで仕掛けてクロス。いったんはDFがはね返すが、もう一度三苫が拾って、戻しをCH田中碧がミドルシュート。しかしDFがブロックする。6分にはCF上田のパスからCH遠藤がスルーパス。CF上田が走り込み、シュートを放つが、ポストを叩く。直後、ジャマイカは右WGマルコムに代えてフィッシャー。10分には右SBハーディングを下げてアイザックスを投入する。11分、久保のCKにCB吉田がヘディングシュート。そして12分、CB瀬古の縦パスを受けた左SH三苫がドリブル。スルーパスにCF上田が反応して、きれいに抜け出し、ループシュート。日本が追加点を挙げた。
すると15分、日本は三苫と旗手を下げて、相馬と橋岡を投入。布陣も3バックにして、二人は左右のWBに入る。3-4-3の布陣。ジャマイカもCHランバートに代えてレビーを投入する。16分には交代出場したばかりの左WB相馬がカットインからミドルシュート。17分、ジャマイカはイーストとムーアを下げて、CFグレイとCBロウを投入する。そして19分、右CB酒井のスローインを受けた右SH久保がスルーパス。左WB相馬が抜け出し、シュートかと思ったが、GKの飛び出しが早い。キープしてクロスを入れると、OH堂安が落ち着いてシュート。日本が4点目を挙げた。
日本は20分、左FW久保に代えて食野。さらに30分には堂安を下げて右FW三好を投入する。ジャマイカは26分、GKバーンズをホワイトに交代。36分、左WB相馬のパスから左FW食野が仕掛けると、43分には相馬の縦パスから左FE食野がシュート。続く相馬のCKにCB吉田がヘディングシュート。45分にはショートCKから右FW三好のクロスにCF上田がヘディングシュート。惜しくもバーの上を越えた。そしてタイムアップ。日本がジャマイカに対して4-0と快勝した。
オーバーエイジも加わった今のU-24なら、A代表より強いかもしれない。久保や堂安など、レギュラーをがっちり確保している選手はもちろん、選考線上の選手たちも必死にプレーした。三苫はようやく周りと合ってきた感じ。田中碧はもうレギュラーと言っていいだろう。今日の結果を受けて、五輪の選手選考はどうなるだろうか。FW上田、MF堂安、久保、三苫、相馬、田中、遠藤。DFに酒井、吉田、冨安までは当確。GKは大迫と沖か。DFは他に町田、中山、板倉。左SBは古賀か旗手か。右SB酒井の控えは菅原か橋岡か。そしてFWは前田か田川か林か。ユーティリティ性を考えると、旗手、橋岡、前田かな。それにしても18人は少なすぎる。選手には過酷な選考が待っている。
