とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

ACL グループG第6戦 浦項スティーラーズvs.名古屋グランパス

 ここまで無敗でグループリーグ突破を決めたグランパス。最終戦も勝利して、全勝で首位突破と行きたいところ。しかし無理せず、先発はしっかりメンバーを変えてきた。布陣は4-3-3。柿谷をトップに、右WG前田、左WG齋藤学。中盤は稲垣をアンカーに、右IH阿部、左IH長澤。DFは右SBに初戦以来の成瀬が入り、左SBは吉田。CBは若い藤井と中谷で組む。GKは久しぶりに武田が入った。浦項の布陣は4-2-3-1。イソンモをトップに、コヨンジュンがトップ下。右SHクォンギピョ、左SHイムサンヒョプ。ボランチはシンジンホとイスンビが並ぶ。DFは右SBシンクァンフン、左SBカンサンウ。CBはグラントとクォンワンキュで組み、GKはカンヒョンム。

 序盤、グランパスがパスを繋いで主導権を握る。しかし浦項も機を見て攻めていく。8分、左SBカンサンウの縦パスを左SHイムサンヒョプが落とし、OHコヨンジュンとのワンツーで抜け出すと、クロスに右SHクォンギピョが詰めるが、CB中谷がクリアする。15分、CHシンジンホのアーリークロスに左SHイムサンヒョプがヘディングシュート。20分にはCFイソンモがミドルシュートを放つが、いずれも枠を捉えられない。

 さらに攻める浦項。29分には右SHクォンギピョがCFイソンモとのワンツーで抜け出すが、CB藤井が対応。切り返したところに右SB成瀬が走り込み、クリアする。続くCKからCHイスビンのクロスに右SHクォンギピョがヘディングシュート。だがGK武田がファインセーブ。ゴールを許さない。グランパスも33分、右IH阿部のCKにCB藤井がヘディングシュートするも、DFに当たって枠を外す。この後、グランパスは齋藤をトップに上げて、阿部が左SHに入るが、しばらくするとまた齋藤が左WGに戻っている。しかしこの時間帯あたりから阿部が左サイドに位置することが多くなり、ポジションを変えつつ、攻めどころを探っている印象。40分、左SBカンサンウのミドルシュートはGK武田が正面でキャッチ。前半はこのままスコアレスで折り返した。

 前半はシュートも少ないグランパスだったが、けっして押されていたわけではない。逆にボールを回して、落ち着いて主導権を握っていた。だが後半は浦項も序盤から積極的に攻めてくる。2分、PA手前のFKをCHシンジンホが蹴るが、壁に当たる。そして6分、右SHクォンギピョの仕掛けを中盤で複数の選手が取り囲み絡めとると、左WG齋藤がボールを運び、右WG前田がさらにドリブル。左に流すと、左IH安部のパスを左WG齋藤がスルー。右WG前田が落ち着いてボールをコントロールし、GKの左肩上を抜いた。ゴール。グランパスが先制点を挙げた。

 直後の8分、グランパスは前田と斉藤を下げて、右WGマテウス、左WG相馬を投入する。さらに15分には、阿部と柿谷を下げて、CF山崎とOHシャビエル。布陣も稲垣と長澤が並ぶ4-2-3-1に変更する。浦項も17分、イスンビに代えてCFタシチを投入。イソンモをCHに下げた。21分、左SHイムサンヒョプのパスからCHイソンモが強烈なミドルシュート。ポスト左に外す。26分、左SBカンサンウのパスから左SHイムサンヒョプがミドルシュート。CB藤井が触り、わずかにポスト右に外れた。さらにCHシンジンホのCKにCBクォンワンキュがヘディングシュート。地面に叩きつけたが、枠を外した。

 グランパスは29分、F山崎の縦パスに走り込んだ右SHマテウスがカットイン。相馬も駆け寄り、どちらが打ったか、ツインシュート。だがGKカンヒョンムがセーブする。翼くんと岬のような訳には行かなかった。30分、CF山崎のミドルシュートはGKカンヒョンムがわずかに触って、ゴールならず。32分、浦項はコヨンジュンを下げて、右SBチョンミングァンを投入。シンクァンフンがボランチに入り、シンジンホがトップ下に上がる。34分、CHシンクァンフンの縦パスに右SHクォンギピョが走り込み、シュート。

 35分にはグランパスも右SB成瀬を森下に交代する。41分、左SHイムサンヒョプのクロスは右SB森下に当たり、あわやバーを叩く。そして43分、右SBチョンミングァンのフィードにCFタシチとCB藤井が走り込み、藤井がコントロールしようとトラップ。しかしこれがCFタシチの前にこぼれてシュート。浦項が同点に追い付いた。その後は44分、右SHマテウス、45+3分CF山崎とシュートを放つが、ゴールならず。このままタイムアップ。残念ながら6連勝はならず。浦項との最終戦は1-1のドローで終わった。

 それでも5勝1分は誇れる結果。何より、中2日の日程で続いたグループリーグを通じて、若手も含め、多くの選手が成長した。森下、阿部、齋藤、前田、相馬、そして4ゴールの山崎。さらには4-3-3も形になってきた。次は来週、天皇杯ファジアーノ岡山と対戦した後、週末にはサガンとの対戦。ACLの間にJリーグは4位まで順位を落とした(週末の結果によってはさらに落ちる可能性も)。さあ次は、ACLの経験を活かし、再び上昇気流に乗っていこう。今後のリーグ戦にも期待が高まるACL参戦だった。