とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

東京五輪グループA 日本vs.南アフリカ

 新型コロナ陽性者が出て、開催も危ぶまれたゲームだったが、開始6時間前に実施したPCR検査の結果が2時間前に出て、無事開催されることになった。とりあえず良かったけど、今後、日本選手に感染者が出ないことを願いたい。先に実施されたゲームでメキシコがフランスを4-1と圧倒。メキシコの強さを目の当たりにした。次にメキシコと当たる日本にとっては、何としても勝利しておきたいゲームとなった。

 日本の布陣は4-2-3-1。林をトップに、トップ下に久保。右SH堂安、左SHに三好。ボランチは田中と遠藤。DDFは右SB酒井、左SB中山。CBに吉田と板倉。GKは谷。相馬や上田はベンチに控えるが、三苫と冨安はベンチにも入っていない。中2日で続く日程を勘案し、温存したという意識があったかどうか。対する南アフリカは3-4-3。マゴパをトップに、右WGチェレ、左WGシング。ボランチモコエナとモセレが並び、右WBにフロスラー、左WBはマビリソ。3バックは右からフルール、ムクメラ、マレペ。GKはウィリアムズ。

 守備を固める南アフリカに対して、日本が序盤から攻めていく。6分、CF林が右WGチェレに倒され、PA手前でFKのチャンス。OH久保が狙うが、壁にはね返された。7分、CH田中の縦パスをCF林が落とし、左SH三好が左に流すと、OH久保が左サイドを上がって、クロスかシュートか。GKウィリアムズがセーブする。13分にはOH久保から左に展開。左SB中山のクロスのこぼれをCH田中がシュート。さらに15分、CH遠藤から左に展開して、左SB久保のクロスにCF林が飛び込むが届かない。ファーからOH久保がシュートを狙うも、サイドネット。

 攻めるに攻める日本だが、人数をかけてゴール前を固める南アフリカも次第に慣れてきたか、パスを回すも、シュートまでは打てなくなってくる。30分位には久保と堂安の位置を入れ替え、打開を図ろうとする日本。すると32分にはOH堂安の縦パスからCF林がシュート。しかしGKウィリアムズがセーブ。その後、南アフリカに攻め込まれたが、逆にカウンター。CH遠藤の縦パスからOH堂安が仕掛け、こぼれ球を左SH三好がシュート。しかしGKウィリアムズがナイスセーブ。わずかに触ってポスト右に外れた。ガッツポーズするGKウィリアムズ。GKを乗せると怖い。

 34分、CKの流れからOH堂安のクロスにCF林が抜け出してシュート。ネットを揺らすが、これはオフサイド。CF林もゴールを焦るのか、オフサイドにかかることが多い。簡単に倒れファールを訴える南アフリカに対して、主審が簡単にファールを取ることも怖い。競り合った手が顔に当たったとして、CH遠藤がイエローカードをもらってしまう。45分、CH田中がCHモコエナに倒されて再びPA手前でFKのチャンス。久保が蹴るが、わずかにポスト右に外れた。しかし45+1分、南アフリカがカウンター。左WBマビリソの縦パスから左WGシングがスルーパス。マビリソがそのまま内側を抜け出し、あわやと思わせたが、何とか右SB酒井が対応し、ゴールラインに蹴り出した。続くチェレのCKもGK谷がパンチングではじき返すが、左WGシングがミドルシュート。これが南アフリカの初シュートだったが、右に外れた。前半はこのままスコアレスで折り返す。

 後半も日本が攻め、南アフリカが守る形は変わらない。4分、右SB酒井のフィードにCF林が走り込むが、CBフルールが対応し、クリアする。5分には右SH久保がOH堂安とのワンツーで抜け出し、シュート。だがわずかにポストの右。11分、CH田中から左に展開、左SB中山のクロスにCF林が抜け出し、シュートするも、GKウィリアムズがファインセーブ。ゴールが堅い。

 すると15分、日本は左SH三好に代えて相馬を投入する。だがなかなか崩しきれずに、時間ばかりが過ぎていく。そして26分、中盤深い位置からCH田中が大きく右へサイドチェンジ。これを受けた右SH久保がカットインからミドルシュート。これが左ポストに当たってゴールに転がり込んだ。ゴール。ようやく日本が先制点を挙げた。久保の個人技だが、ここぞという場面で頼りになる。さすが。そして27分、日本はCF林と左SB中山を下げて、上田と旗手を投入する。

 しかし代わったばかりの日本の左サイドから南アフリカが攻めていく。32分、右WGチェレがCHモコエナとのワンツーで抜け出し、クロスに左WGシングがシュート。GK谷がキャッチするが、このゲーム最大のピンチ。34分、南アフリカは最初の選手交代。右SBフロスラーを下げて、左SHコディサンを投入すると、布陣も4-4-2に変更。ムクメラを右SBに上げて、シングがマゴペと並び、トップに上がる。そして35分、右サイドを右SBムクメラが怒涛の如く上がっていく。クロスは何とかCB吉田がダイビングヘッドでクリアするが、攻撃に出た時の南アフリカは迫力がある。

 40分、日本は堂安に代えて左SB町田を投入。旗手をトップ下に上げる。南アフリカも45+1分、CHモセレに代えてエンコボ。45+3分にはFWシングをCH田中が倒して、PA手前でFKを与えるが、CHモコエナの蹴ったシュートは大きく右上に外れた。さらに45+5分には右SBムクメラのスローインからCHモコエナがシュート。しかしこれもゴール左。そしてタイムアップ。1-0。何とか久保のゴールで勝利し、日本が初戦勝ち点3を手にした。

 しかし、南アフリカにコロナ感染者が出ず、万全な態勢でゲームに臨んでいたらどうなっていたことか。基本、守備を固めてきたため助かったが、最初から攻撃的なサッカーを展開してきたら、結果はどうなったかわからない。それでも勝ててよかった。主審の微妙な判定に、イエローカードを3枚もらったのは気になるが、それでも冷静さを失わず、最後まで戦うことができたのもよかった。次のメキシコがグループリーグ最大の敵となりそうだ。引き続き、勇気ある戦いを期待したい。