とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

東京五輪グループA 日本vs.メキシコ

 グループリーグ第2戦は金メダル候補のメキシコが相手。初戦にフランスを4-1で破り、噂以上の強さを発揮した。引分けなら御の字。でも選手は、特に久保は、そんな気持ちではなかった。絶対勝つと思っていただろう。

 日本の布陣はいつもの4-2-3-1。林をトップに、右SH堂安、左SH相馬、トップ下に久保。田中と遠藤のボランチに、DFが右SB酒井、左SB中山。CBに板倉と吉田。GKは谷。三好に代えて相馬が先発した以外は、南アフリカ戦と同じメンバーだ。対するメキシコは4-3-3。マルティンをトップに、右WGライネス、左WGベガ。中盤はロモをアンカーに、右IHロドリゲス、左IHコルドバ。DFは右SBサンチェス、左SBエリック・アギーレ。CBにモンテスとバスケス。GKはあのアチョアが入る。

 開始早々、メキシコが攻め込んでCKのチャンス。だが日本もすぐに攻め返し、CKを得る。そして6分、右SB酒井の縦パスに右SH堂安が走り込むと、クロスにOH久保がシュート。開始早々、日本が先制点を挙げた。9分には左SH相馬の仕掛けからクロス。CF林のシュートは空振り。ファーに右SH堂安が詰めるが、DFにクリアされる。しかしここで主審がゲームを止めた。どちらのファールだろうと思ったら、VARで確認。相馬がクロスを入れた後、伸ばしたCBモンテスの足が相馬の足を捉えていた。PK。12分、これを堂安が決めて、日本が追加点を奪った。

 高い位置からのプレスでメキシコに攻撃をさせない日本。それでも17分には左SBアギーレのクロスに、CFマルティンがDFを背負って、反転からシュート。GK谷が正面でキャッチする。日本も21分、CBモンテスの縦パスをOH久保がカット。そのままドリブルからミドルシュートを放つ。22分にはCH遠藤がDFのプレスを受けながらもドリブルで前進。右に流して、右SH堂安がクロス。CF林が飛び込むが、手前で右IHロドリゲスが触ってファーへ。これを左SH相馬がボレーシュート。だがポスト左に外れた。

 しかしその後は次第にメキシコもその攻撃力を発揮する。右WGライネスがドリブルで仕掛け、CFマルティンの落としから左IHコルドバがシュート。だが左に外れる。43分、左SBアギーレがケガで右SBロローニャに交代。サンチェスが左SBに回る。44分、再び右WGライネスが仕掛け、CH田中と左SB中山の間を抜いて、左IHコルドバがシュート。だがサイドネット。ライネスが抑えきれない。前半はこのまま日本2点リードで折り返す。

 後半は序盤、中盤での攻防が続く。6分、CH遠藤がドリブルで上がり、OH久保がミドルシュート。だがGKオチョアがセーブ。メキシコも10分、右WGライネスが仕掛けて、クロス。CHロモがシュートを放つが、GK谷が落ち着いてセーブする。12分、メキシコはロドリゲスに代えてCHエスキベルを投入。ロホを右IHに上げる。20分、日本も左SH相馬を下げて、前田を投入。前線で走り回り、身体を張る林の体力が気になるが、まだまだ元気だ。メキシコも22分、ライネスとベガを下げて、右WGアントゥナ、左WGアルバルドを投入した。ライネスを下げてくれたのは助かったかも。

 そして23分、CH田中碧のフィードに右SH堂安が走り込むと、PA手前でCBバスケスが身体を当てて堂安を倒す。主審はバスケスに一発レッドカードを提示。メキシコが一人少なくなった。急遽、ロホをCBに下げて、メキシコは4-4-1の布陣に変更する。これで得たFKはOH久保が蹴ったが、壁にはね返された。34分にはCH田中の縦パスにCF林が抜け出して、シュートを放つ場面があったが、GKオチョアがセーブ。しかし林の位置がオフサイドだった。

 35分、日本は堂安と林を下げて、左SH三苫、FW上田を投入。前田と並べ、久保が右SHに回る。さっそく左SH三苫がドリブルで仕掛けるが、メキシコのDFに止められた。そして40分、右WGアントゥナを左SB中山、CH田中、左SH三苫で囲んでうまくボールを奪ったかと思ったが、主審は日本のファールの判定。このFKをアルバルドが蹴ると、選手の間を抜けて、そのままゴールに飛び込んだ。メキシコが1点を返す。

 勢いづくメキシコ。日本も必死に守る。左SH三苫がドリブルで仕掛けては、ボールを奪われる。頼むからキープだけにしてくれ。ピッチサイドからも「旗、旗」という声が聞こえてくる。そして45+3分、左サイドから左WGアルドバドがFK。これを右SBロローニャがヘディングシュート。ここでGK谷がビッグセーブ! 弾き出す。続くCKも抑えて、何とか1点のリードを守り切った。2-1。日本がメキシコに勝利した。

 よかった。PKはラッキーだったとは言え、メキシコからの勝利は大きい。とは言っても、フランスも南アフリカに勝利したので、まだグループリーグ突破が決まったわけではない。しかも3回リードを許した末のアディショナルタイムでの勝利。フランスもグループリーグ突破に必死だ。2点差で負ければグループリーグ敗退の可能性もある。林を始め、選手は疲労困憊だろう。だがもうひと踏ん張り。次のフランス戦も勝利を期待したい。がんばれ、日本。