とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

J1リーグ第23節 横浜FC vs.名古屋グランパス

 オリンピックが終わって、「今日から日常」と書いたその日の夜にさっそく、Jリーグが再開した。まさに日常。それも冷や水を浴びせるような日常だった。ACLが終わって、オリンピックが始まる直前の7月17日にサガンと戦い、敗戦を喫したグランパス。中断明けのゲームは最下位の横浜FCが相手だ。ここは軽く勝利し、次節のマリノス戦を迎えたいと考えていた。一方、横浜FCはJ1残留に向けて、中断期間中に外国人を5人補強。考えてみれば、けっして軽んじていいゲームではなかった。

 横浜FCの布陣は4-3-3。渡邉千真をトップに、松浦と松尾がシャドーに入る。中盤は瀬古と高橋秀人ボランチに、右WBマギーニョ、左WBに高木友也。CBは伊野波とハンホガンに新加入のガブリエウ。GKもドイツからU24代表のブローダーゼンを補強した。対するグランパスは4-2-3-1。サガン戦で山崎が靱帯断裂の大怪我を負い、代わりに柿谷がトップに入る。トップ下にはシャビエル。右SHマテウス、左SHには東京五輪メキシコ戦から中2日で相馬が先発した。ボランチは米本と稲垣。DFは右SBに宮原、左SB吉田。中谷と木本のCBにGKはランゲラック。相馬は休ませなくて大丈夫なのか。

 中断期間にしっかり戦術の洗い直しをしたのだろう。横浜FCは前線から積極的にプレスをかけてくる。それでも最初にチャンスを掴んだのはグランパス。6分、右SHマテウスの仕掛けをCH瀬古が倒し、FKを与えると、マテウスミドルシュートはわずかにバーの上を越えた。しかし先制したのは横浜FC。直後の9分、右FW松浦がドリブルで上がると、左WB高木が追い抜いて、クロスにCF渡邉が走り込む。手前で足を伸ばしたCB中谷だったが、コントロールできずに触ったボールはそのままグランパスのゴールに飛び込んだ。オウンゴール。きれいに右サイドを破られた。

 グランパスも11分、OHシャビエルが左WB高木からうまくボールを奪うと、戻しのパスをCH稲垣がミドルシュート。だが枠は捉えられない。その後はグランパスがパスを繋いで攻めるが、横浜FCのプレスの前にうまく連携が取れず、チャンスを作れない。29分、右SHマテウスミドルシュートはGKブローダーセンがキャッチする。そして33分、CF渡邉のポストから右FW松浦のスルーパスに左FW松尾が抜け出して、シュート。横浜FCが追加点を挙げた。その後もグランパスがパスを回して攻めるが、横浜FCの守備を崩せず。前半はこのまま、横浜FCが2点のリードで折り返した。

 すると後半最初からグランパスは相馬と宮原を下げて、右SHに前田。右SBに森下を投入する。マテウスが左SHに回る。5分、左SHマテウスのサイドチェンジから右SH前田がカットインしてミドルシュート。だがGKブローダーセンが横っ飛びファインセーブ。8分には右SB森下のクロスを左SHマテウスが落として、CH稲垣がボレーシュート。だがこれも枠を捉えられない。逆に横浜FCは10分、CH瀬古の縦パスを受けて、左FW松尾がドリブル。右に流して、CF渡邉がシュートするが、何とかCB木本がブロック。11分、CH瀬古のミドルシュートはGKランゲラックがわずかに触ったか、わずかにバーの上を越えた。

 すると12分、グランパスは早くも4人目の交代。米本とシャビエルを下げて、CH長澤とOH齋藤学を投入する。しかしなかなかチャンスを作れない。20分、左サイドで得たFKのチャンスをCH瀬古が横に流し、左WB高木がミドルシュート。わずかにポスト左に外した。グランパスも22分、CF柿谷のスルーパスにOH齋藤が走り込むが、DF3人に囲まれ、シュートも打たせてもらえない。29分には渡邉千真、松浦、ガブリエウを下げて、CFフェリペ・ヴィゼウ、右FW安永、CB袴田を投入。さらに34分には左FW松尾に代えて新外国人サウロ・ミネイロ。さらに36分、右WBマギーニョに代えて武田を投入する。

 40分過ぎには攻撃によく絡んだ左WB高木が足を攣ったため、左FWに上げて、武田が左WB。瀬古が右WBに入り、安永がCHに下がる。サウロ・ミネイロは右FW。グランパスも41分、吉田を下げて、藤井をFWで起用。齋藤が左SHに移り、マテウスが左SBに下がる。しかし逆に43分にはCH安永の縦パスから右FWサウロ・ミネイロがシュート。右サイドネットにかかる。アディショナルタイムは4分。だが結局最後まで横浜FCの守備を破ることはできなかった。2-0。横浜FCが完勝したゲームだった。

 グランパスはこれで5試合勝利なし。しかもこの間、ゴールはオウンゴールの1点のみ。相馬やマテウスらのサイドからの攻撃にしっかり対応され、稲垣のミドルシュートも封じられる。次は9試合負けなし、絶好調のマリノスが相手。グランパスACLで戦っている間に勝ち点差は13も付いてしまった。でも3位サガンとの勝ち点差は4。何とかここで踏ん張っていかないと下がるのはあっという間だ。何か打つ手が欲しい。次節は中2日。もう明後日に迫っている。