とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第18節 横浜F.マリノスvs.名古屋グランパス

 前節、最下位の横浜FCに0-2と完敗。これで5戦勝ちなし。しかもこの間の得点はオウンゴールの1点のみ。この日は中2日で2位マリノスと対戦する。マリノスは7連勝から前節はエスパルスと引き分けたが、9戦負けなし。前々節のガンバ戦からマスカット監督が指揮を執るが、依然好調をキープしている。マリノスの布陣は4-2-3-1。レッズから移籍した杉本健勇がトップに入り、トップ下にマルコス・ジュニオール、右SHエウベル、左SHに前田大然。累積で出場停止の扇原に代わって岩田が入り、喜田と歩ランチを組む。DFは右SB松原、左SBティーラトン、CBにチアゴ・マルチンスと畠中。GKは高丘といつもと変わらないメンバーだ。

 対するグランパスは4-3-3の布陣を取ってきた。トップに柿谷が入り、WGには右に前田直輝、左に齋藤学。ただし、柿谷は中盤に下がってプレーすることが多く、実質ゼロトップ。いや、中盤ダイヤモンドの4-3-1-2と言えるかもしれない。中盤は米本をアンカーに、右IH稲垣、左IH長澤。DFは右SBに成瀬が入り、左SBは吉田。CBに中谷と木本、GKランゲラックは変わらないが、CBのポジションを入れ替え、中谷が右、木本が左に入る。

 序盤、積極的に前からプレスをかけるグランパス。7分には左WG齋藤学が仕掛けて、右SB松原をかわしてミドルシュート。だがGK高丘の正面に飛ぶ。しばらく様子見だったマリノスだが、高いプレスはマリノスの方が上手。グランパスのパス回しを高い位置で抑えると、13分、右サイドからのFKからこぼれ球を左SBティーラトンが拾うと、クロスにCF杉本健勇がヘディングシュート。これが決まり、マリノスが先制点を挙げた。

 その後もマリノスの速いプレスにグランパスは攻撃が作れない。14分には左SH前田大然が右SB成瀬をうまくかわしてサイドを走り込むと、クロスに右SHエウベルがヘディングシュート。19分にもCB中谷のパスをCF杉本が触ってOHマルコス・ジュニオールが奪うと、ドリブルから左へパス。これは左SH前田大然がトラップをミスしてシュートまで行けなかったが、マリノスの方に勢いがある。左SH前田大然は23分にも左サイドを駆け上がり、右SHエウベルへクロス。これはGKランゲラックがナイスセーブした。

 そして33分、左SBティーラトンがCH米本のプレスをはがして前を向くと、縦パスを受けてPA内に侵入し仕掛けるOHマルコス・ジュニオールに対して、走り寄ったCB中谷の足がかかり倒してしまう。PK。これをマルコス・ジュニオールが決めて、マリノスが前半のうちに追加点を挙げた。その後もマリノスのプレスの前になかなか前へ進めないグランパスマリノスの守備の切り替えも早く、パスコースを探している間にも戻って守備をする攻撃陣にボールを奪われてしまう。43分、CF柿谷がロングシュート狙うが、GK高丘がセーブ。前半はこのまま、マリノス2点リードで折り返した。

 するとグランパスは後半頭、齋藤、前田と米本を下げて、左SH相馬、右SHマテウス、トップ下にシャビエルを投入。いつもの4-2-3-1に戻した。すると右SHマテウスが躍動する。10分にはいつものようなミドルシュートを放つが、これはポストの右。しかしマリノスのプレスも衰えない。12分、CH喜田の縦パスに右SHエウベルが駆け上がり、クロスにCF杉本が走り込み、シュート。枠は捉えられなかった。14分には右SHエウベルを下げて、水沼宏太を投入する。一方、グランパスは柿谷が体調不良を訴え、20分に新外国人シュヴィルツォクと交代した。柿谷は心配だが、シュヴィルツォクがどんなプレーをするのか、楽しみだ。

 22分、そのシュヴィルツォクがさっそくシュートを放つ。GK高丘の正面に飛んだが、シュートに力もあり、ポストプレーもできるし、DFをかわす動きなどはけっこう俊敏だ。24分、右SHマテウスミドルシュートはGK高丘がキャッチする。マリノスは29分、マルコス・ジュニオール、前田大然、松原を下げて、OH天野、左SH仲川、右SB小池を投入する。プレスの運動量が復活する。33分にはOH天野の落としからCH喜田がロングシュート。わずかにバーの上を越える。

 必死に反撃するグランパス。35分、右SHマテウスのFKはGK高丘がパンチング。36分、右SHマテウスから左に流し、CFシュヴィルツォクが反転からミドルシュートを放つが、これもGK高丘がセーブする。直後にはCF杉本を下げて、レオ・セアラを投入。すると38分、左SBティーラトンの縦パスをOH天野がフリック。CH岩田がドリブルで運び、左に流して、CFセアラがシュート。飛び出したGKランゲラックがファインセーブ。これ以上の追加点は許さない。

 グランパスは41分、長澤を下げて右SB宮原を投入。布陣を4-3-3-にして、成瀬を右IH。相馬が左IHに入り、左WGマテウス、右WGにシャビエルが張る形。しかしマリノスは交代選手が生き生きとプレーする。44分、左SBティーラトンのクロスをOH天野が落とし、CFセアラがシュート。45分にはDFからのフィードをCFセアラがポストになって落とし、右SH水沼宏太がシュートする。わずかにポスト左に外した。グランパスは45+2分、左WGマテウスPA手前で右へドリブルをしたところを左SBティーラトンが手で止めて2枚目のイエローカード。これで得たFKをマテウスが直接狙うが、壁に当たる。一人少なくなったマリノスだが、勢いは最後まで衰えない。そしてタイムアップ。2-0。ゲームはこのままマリノスが勝利した。

 グランパスは新外国人シュヴィルツォクが使える見込みが立ったのが唯一の収穫。金崎、山崎に続いて、柿谷までダウンしては何ともならない。いやシュヴィルツォクの方がシャビエルとの相性はいいかもしれない。グランパスはこの後、また中2日でベルマーレとの対戦。さらに天皇杯ヴィッセル、その後も中2~3日の連戦が続く。なかなか攻撃の再編も難しいが、何とか流れを変えていきたい。シュヴィルツォクが新しい風を吹き込んでくれないだろうか。このままでは10位近くまで順位を落とすのもあっという間だ。