とんま天狗は雲の上

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J1リーグ第33節 名古屋グランパスvs.ヴィッセル神戸

 土曜日のゲームで5位レッズが勝利し、試合前の時点で5位に落ちたグランパス。だがそれよりもこのゲーム、3位とのヴィッセル戦。勝ち点差は3。得失点差があるので勝っても順位は変わらないが、ACL圏内を確保するためには絶対勝利がほしい。グランパスの布陣は4-2-3-1。シュヴィルツォクをトップにシャビエルがトップ下に入った。前田が右SH、左SHには相馬。ボランチは木本と稲垣で組む。DFは右SB宮原、左SB吉田。CBとGKはいつもと変わらない。対するヴィッセルは4-4-2。ドウグラスと武藤の2トップに、右SH佐々木、左SH郷家。イニエスタとサンペールでボランチを組む。DFは右SB酒井高徳、左SB初瀬。フェルマーレンと菊池のCBにGKは飯倉。ヴィッセルにとっても絶対に負けられない。

 開始2分、右SH前田のパスからOHシャビエルが左に流し、CH木本がミドルシュート。3分には左SH相馬がドリブルで持ち上がり、スルーパスにCFシュヴィルツォクが走り込んで、クロスにCH稲垣がシュート。だがGK飯倉が正面でセーブする。そして6分、OHシャビエルから左サイドへ大きくサイドチェンジ。左SH相馬が上がって、クロスに右SH前田がゴール前に走り込んでシュート。幸先よくグランパスが先制点を挙げた。

 しかし序盤から速かったヴィッセルのプレスがさらに速く高くなる。グランパスは守備ブロックを敷いてカウンターを狙う。11分、CHイニエスタのクロスに右SH佐々木がヘディングシュートするも、当たりが薄く、GKランゲラックが弾き出す。グランパスは14分、右サイドのFKからSH相馬が右サイドを縦に切り込み、クロスのこぼれをCH稲垣がシュート。しかしこれもGK飯倉がキャッチした。その直後、CB菊池の縦パスをCH稲垣がカットすると、縦パスを受けたCFシュヴィルツォクがドリブルで仕掛け、DFを滑らせると、シュート。これがゴールに転がり込む。グランパスが追加点を挙げた。

 ヴィッセルは22分、左SH郷家を右SB宮原が倒して、PA手前でFKのチャンス。これをCHイニエスタが狙うが、壁に当たった。23分、CBフェルマーレンミドルシュートはGKランゲラックがファインセーブ。グランパスも38分、ヴィッセルミスパスをCH木本がカットすると、縦パスを受けたCFシュヴィルツォクがドリブルから右に流して、OHシャビエルがシュート。しかしGK飯倉がナイスセーブ。前半はこのままタイムアップ。グランパスの2点リードで折り返した。

 するとヴィッセルは後半頭に、右SH佐々木を下げてボージャンを投入する。ボージャンは武藤とポジションチェンジを繰り返し、グランパスのDFラインを下げていく。8分、グランパスは前田とシャビエルを下げて、右SHマテウス、OH柿谷を投入する。9分、CHイニエスタの縦パスに右SHボージャンが抜け出し、シュート。GKランゲラックがファインセーブ。続くCKにCB菊池がヘディングシュートを決めてネットを揺らすが、その前にCB中谷がFW武藤に倒されてファールの判定。ゴールは認められなかった。

 だが後半も高い位置からプレスをかけるヴィッセルに押し込まれるグランパス。11分、左SB初瀬のクロスにFWドウグラスがヘディングシュート。これもGKランゲラックがファインセーブ。しかし14分、初瀬のCKをCBフェルマーレンがヘディングで前に送ると、FW
武藤が抜け出してシュート。ヴィッセルが1点を返した。グランパスは17分、シュヴィルツォクと相馬を下げて、FW金崎と右WB森下を投入。布陣を5-3-2にして守備を固める。FWに金崎と柿谷。中盤は木本をアンカーに、右IHマテウス、左IH稲垣。ただし22分過ぎ位には稲垣とマテウスの位置を入れ替えた。しかしヴィッセルの勢いは止まらない。19分、CHイニエスタのクロスにFW武藤がヘディングシュート。GKランゲラックがスーパーセーブで弾き、バーを叩く。

 グランパスも27分、左IHマテウスのスルーパスに左WB吉田が駆け込み、クロスにFW柿谷がシュート。GK飯倉が身体に当てて弾き返すと、こぼれ球を右IH稲垣がシュート。しかし吹かしてしまった。そして31分、CB菊池からのフィードをFWドウグラスが収め、落としをCHイニエスタが縦パス。受けたFW武藤が仕掛けていくと、付いていった左SB吉田の足が絡んで倒してしまう。主審はVARで確認した上でPKを宣告。36分、イニエスタがPKを決めて、ついにヴィッセルが同点に追い付いた。

 その後、ヴィッセルは38分にイニエスタとサンペールを下げて、CH中坂とCH大崎。43分には右SHボージャンが足を痛めて井上と交代する。最後まで攻めの姿勢を崩さないヴィッセル。7分という長いアディショナルタイムもなかなかグランパスは攻められない。45+4分、右IH稲垣のスルーパスに右WB森下が抜け出し、クロスに左IHマテウスがシュートするも、DFがブロック。そしてタイムアップ。前半2点リードしたグランパスだったが、後半2失点。結局2-2で引き分けた。

 解説の柱谷さんがゲーム中に「スペインとイタリアの対戦みたいだ」と話したが、残念ながらグランパスにはイタリアにいるような決定力のあるFWがいない。ゲーム後、フィッカデンティ監督が「後半最初から5-3-2にすればよかった」といった趣旨のことを言ったそうだが、逆ではないか。もっと攻めてほしかった。木本ではなく長澤を起用してほしかった。Jリーグは残り5試合。最終節レッズ戦の前は10位以下のチームが続く。だがその前に天皇杯準々決勝、そしてルヴァン杯決勝とセレッソとの対戦が続く。ここを勝ち切って、続くリーグ戦に繋げたい。まさに今が正念場だ。がんばれ、グランパス