とんま天狗は雲の上

サッカー観戦と読書記録と日々感じたこと等を綴っています。

高校サッカー準決勝 高川学園vs.青森山田

 今年のインターハイでは断トツの強さで優勝を飾った青森山田高校サッカーでは前回、前々回と決勝で敗戦。今度こそは3度目の正直。インターハイとの2冠を狙う青森山田。準決勝の相手はセットプレーでのトルメンタで話題を呼ぶ高川学園。でも、青森山田の敵ではないだろうな。それよりは静岡学園を破って勝ち上がった関東第一と大津の対戦でも観ようかと思っていたら、なんと関東第一が選手のコロナ感染で辞退してしまった。12時から始まったテレビ放送を見たら、中止となった第一試合の代わりにこれまでの全ゴール集を放送していた。大量ゴールを挙げるチームが多くあったのが興味深かった。静岡学園と関東第一とのゲームは、静岡学園が圧倒した末のPK戦での敗退。できれば静岡学園に勝ち上がってきてほしかった。

 高川学園の布陣は3-5-2。これまでの4バックから変更して、守備を固めてきた。2トップは中山桂吾と小澤。桑原をアンカーに、左IH北、右IH林晴己。WBは右に武藤、左に山崎。CBは右から岡、加藤、田島が並び、GKは徳若。一方、青森山田の布陣は4-4-2。名須川と渡邊の2トップに、右SH藤森、左SH田澤。ボランチは宇野と松木。DFは右SB中山竜之介、左SB小野。CBは丸山と三輪。GKは沼田。

 ゲームは早々に動いた。開始3分、中盤深い位置でFKを得た青森山田は右SH藤森がゴール前にロングボールを入れると、飛び出したGK徳若の手前にFW名須川が飛び込む。ヘディングシュートがゴールに飛び込んだ。GK徳若が逆光で眩しそうにしていたのはアンラッキーだが、ゴール前に落ちるFKと飛び込んだ名須川をほめるべきだろう。これでゲームの趨勢が決まった。

 高川学園も11分、左IH北がパスカットからロングシュートを放つが、枠は捉えられない。20分には右WB武藤のドリブルからFW小澤がシュートを放つが、DFがブロックする。そして25分、今度は右サイドの深い位置からCH松木がFK。これが直接枠に向かうが、GK徳若がファインセーブ。しかし続く藤森のCKにCB丸山がヘディングシュート。青森山田が追加点を挙げた。

 その後は青森山田が一方的に攻める展開。28分、左SB小野の縦パスに左SH田澤が走り込み、クロスをCH松木が落として右SH藤森がミドルシュート。GK徳若がファインセーブ。続くショートCKからCH松木のクロスにCH宇野がシュートを放つが、これもGK徳若がセーブした。さらに32分には左SB小野の仕掛けからクロスのこぼれを左SH田澤がシュートする。高川学園も37分、カウンターで駆け上がった左CB田島がシュートを放つが、GK沼田がセーブ。逆に38分、FW渡邊のシュート。40分、CH松木のゴール前からのFK。42分、CH松木の落としから右SH藤森のミドルシュート。さらに45+2分には左SB小野のクロスを右SH藤森が落として、CH宇野がミドルシュート青森山田が攻め立てる。前半はこのまま2-0。青森山田がリードして折り返した。

 高川学園は後半、武藤を下げて左SHに梅田。布陣も林をトップ下に置く4-2-3-1に変更する。小澤が右SH。田島が右SBに回り、加藤と岡でCBを組む。これが高川学園の本来の形か。後半序盤は高川学園が攻勢をかけるが、青森山田の堅守にすぐにゲームは青森山田ペースになっていく。そして12分、右サイドでSH藤森がDF3人に囲まれた中で、こぼれ球をCH松木が拾い、突破。CH谷が寄せたが、ヒールを使ったフェイントでかわすとシュート。青森山田が突き放す3点目を挙げた。

 17分、左SB小野のクロスにFW渡邊がヘディングシュート。21分にはその渡邊に代えて小湊を投入。高川学園も22分、小澤に代えて左SH西澤を投入。梅田を右SHに回す。直後の22分、左SH田澤のクロスからFW小湊がヘディングシュート。そして24分、FW名須川のスルーパスに右SH藤森が抜け出し、クロスをFW小湊がシュート。青森山田が4点目。高川学園は29分、このゲーム、ほとんどボールに触れなかったFW中山桂吾に代わり、FW山本を投入。青森山田も30分、左SH田澤に代えて小原。さらに35分には藤森と名須川を下げて、右SH田中、FWに本田を投入する。37分、松木のCKにCB三輪がヘディングシュートするも、枠の外。

 しかし4点差になっても青森山田の寄せは早く、よく走り、最後までボールを追い、そして攻める。40分には松木のCKからCB丸山がこの日2点目のヘディングシュート。そして44分、前線に放り込まれたボールを処理するDFに対してFW小湊が走り込みプレスをかけると、蹴り出したボールを右SH田中がシュート。ダメ押しの6点目を挙げる。6-0。青森山田が圧倒的な力の差を見せつけて勝利。4年連続の決勝進出を決めた。

 身体能力、技術、そして最後まで手を緩めない姿勢。どれを取っても青森山田が圧倒していた。決勝戦も同じようなサッカーで大津を蹴散らすのだろうか。それとも大津が対策を講ずることができるのか。明日の高校サッカー決勝も見逃せない。