一昨年の感染拡大以来、翻弄され続けている新型コロナだが、一方で意外にも、身近な人でコロナに感染した人はいなかった。唯一、一昨年夏に宴席で同席した方の訃報を数ヶ月後に聞いたことがあったが、その方とはその宴席が最初で最後の対面。それ以外はマスコミ報道で感染した著名人の名前を聞くのみ。実感レベルでは「ホントに流行っているのか」とついつい疑ってしまうような気にもなっていたが、さすがに感染力が半端ないと言われるオミクロン株は、いよいよ私の身近にも迫ってきたようだ。
先週、訪問リハビリのPTさんが帰られた後の夕方、「事務所内で、感染した職員が出ました。来週のリハビリはどうしましょうか」と電話があった。他の職員は検査の結果、陰性を確認したということなので、「来ていただいてかまいませんよ」と伝えた。その事務所では、先々週、職員の方が3回目のコロナワクチンを接種したと聞いていたので、今週、来宅した際に話を伺ったら、感染した職員はコロナワクチン接種後に発熱し、検査をして、陽性が判明したとのこと。副反応に加え、コロナで発熱というのは「本当にかわいそう」と来宅したOTさんは言われたが、「ワクチンを接種したせいじゃないか」と思わず思ってしまった。
と、夕方になって娘から「職場で、同じグループの人が感染した。一人で帰った方がいい？」とLINEがあった。いつもは駅までクルマで迎えに行くので、「当分送迎は控えたほうがいいだろうか」という問いだが、家に帰ったらどうせ濃厚接触者になるのだから、「かまわないよ。迎えに行く」と返事をした。聞けば、感染した同僚も含め、グループ全員で前日に2時間余り、打合せをしていたそうで、「濃厚接触ではないか」と思ったが、職場の総務担当者が「マスクを着用し、しっかり換気をしていたので、濃厚接触ではない」と判断したとのこと。何が濃厚接触かよくわからない。まあ、グループの他のメンバーも感染したら「濃厚接触だった」ということだろう。
ちなみに感染した同僚は、前日の夜、発熱があり、クリニックで検査をしたが、翌日には熱も下がったとのこと。風邪との違いがよくわからない。今朝の新聞では、感染した記者の経験が記事になっていたが、肺に刺すような痛みがあったなど、もっと症状が酷かったようだ。オミクロン株は、無症状から重症まで、症状に大きく幅がある。一昨年、新型コロナの流行が始まった頃、新型コロナは「角の生えたインフルエンザ」みたいと書いたが、オミクロン株は「剃刀を持った風邪」かもしれない。ただ、どこに剃刀を隠し持っているかわからないので始末に悪い。
毎朝、早朝にウォーキングをしているが、先月下旬くらいからいつものメンバーの顔を見ない。ひょっとして彼女らも感染したのか。それとも感染拡大に備え、屋外での散歩を控えているのか。新聞によれば、所管の保健所もかなり手一杯になっているとのこと。いよいよ新型コロナが身近に迫っている感が強くなってきた。
先ほど妻に付き添って行きつけのクリニックに行ったら、ワクチン接種者で賑わっていた。そろそろわが家も「ワクチンの予約をするか」と思ったら、ワクチンの供給が止まり、予約は一旦休止だそうだ。ワクチンが先か、コロナが先か。でも無症状で感染していたら、ワクチンを接種しても大丈夫だろうか。そもそもオミクロン株に従来型のワクチンは効果があるのか。わからないことが多過ぎる。政府がワクチンを打ちたがっていることだけはわかるのだけれど。
