とんま天狗は雲の上

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富士フィルムスーパーカップ 川崎フロンターレvs.浦和レッズ

 昨年のJリーグ王者と天皇杯覇者が対戦するスーパーカップ。昨年、富士フィルムゼロックスとの合弁が解消されたことから、名称が富士フィルムスーパーカップに改められた。来週にはいよいよJリーグが開幕するということで、両チームの今季を占うゲームとなる。

 フロンターレは、昨季途中からの田中碧や三苫、旗手らの海外移籍があった一方で、チャナティップや瀬古樹が加入した。布陣は昨年と同様の4-3-3。レアンドロ・ダミアンをトップに、右WG家長、左WGにチャナティップ。中盤はシミッチをアンカーに、右IH脇坂、左IH大島。DFは右SB山根、左SB登里。谷口と車屋のCBにGKはチョンソンリョン。新型コロナ陽性者が出たという報道があったが、昨年後半に活躍した橘田やジェジエウがベンチに入っていないのはその影響か。

 対するレッズは4-4-2。江坂と明本の2トップに、右SH関根、左SHに伊藤敦樹。ボランチは柴戸とヴォルティスから加入した岩尾。右SB酒井宏樹に、左SBにはアルディージャから加入した馬渡。ショルツと岩波のCBにGKは西川。槙野や宇賀神の移籍、阿部の引退があったが、補強はしっかり行っている。中でもヴォルティス時代からロドリゲス監督を支えた岩尾がどんなプレーをするか興味がある。こちらはキャスパー・ユンカーや小泉がベンチに入っていない。

 序盤は互角の展開。攻めるフロンターレに対してレッズもしっかり守っていく。そして7分、右SB酒井のスローインからルーズになったボールを酒井が拾ってドリブルで抜け出すと、クロスにFW江坂が走り込み、シュート。レッズが先制点を挙げた。その後もレッズの前からのプレスが早く、フロンターレはなかなか決定機を作れない。それでも20分、CB車屋の縦パスを右WG家長が落とすと、CFレアンドロ・ダミアンミドルシュートを放つ。

 するとその後はフロンターレの攻勢が続く。25分、右SB山根のクロスにCFレアンドロ・ダミアンがヘディングシュート。26分、CHシミッチの縦パスをCFレアンドロ・ダミアンがDFと競り合いつつもしっかりと収め、スルーパスに右WG家長が抜け出す。だがCBショルツが対応し、クリアボールはあわや自陣ゴールに転がったが、GK西川がセーブする。28分にはCHシミッチが強烈なミドルシュート。だがレッズDFがブロックした。

 フロンターレの攻勢を守り切ると、レッズも34分、左SB馬渡のFKが壁に当たる。続くCH岩尾からのグラウンダーのCKをFW江坂がシュート。さらに続くCKからFW江坂がヘディングで落とすと、左SH伊藤がシュート。わずかにポスト左に外れた。38分にはFW江坂のスルーパスに右SH関根が走り込み、クロスに左SH伊藤がシュート。GKチョンソンリョンがセーブする。フロンターレも44分、右SB山根の横パスから左IH大島がミドルシュートを放つが、GK西川がナイスキャッチ。前半はこのままレッズの1点リードで折り返した。

 後半頭からフロンターレはシミッチを下げて、左WGにマルシーニョを投入。チャナティップを左IHに下げた。これでボールの回りが良くなる。5分には右IH脇坂のFKのこぼれを右SB山根がミドルシュート。その後も攻めるフロンターレに対して、レッズの守備もしっかりしている。前から人数をかけてプレスをかけ、ゴール前も集中している。フロンターレは22分、右IH脇坂から右に流すと、右WG家長のパスを左IHチャナティップミドルシュート。DFがブロックする。すると26分、フロンターレレアンドロ・ダミアンと脇坂を下げて、CF知念、右IH瀬古を投入。さらに32分にはチャナティップに代えて、小林悠を投入する。

 34分、右IH瀬古の横パスから右WG家長が楔のパス。左SB登里が落とし、CH大島がミドルシュート。しかしDFがブロック。そして36分、左SH伊藤の縦パスにFW明本が走り込むと、落としをFW江坂が左に持ち出し、CB谷口をかわしてシュート。レッズが追加点を挙げた。38分には明本と伊藤を下げて、布陣を3-4-3に変更。右CB犬飼、左WG松崎を投入する。酒井と馬渡がWB。一方、フロンターレも大島に代えて塚川を投入。こちらは家長をトップ下に置く3-4-1-2。小林と知念が2トップで並び、左WB登里、右WBにマルシーニョ。瀬古と塚川がボランチで並び、山根が右CBに下がる。

 39分、右WBマルシーニョのパスからFW知念がシュートを放つが、ポストの右。41分にはレッズが関根と江坂を下げて、右WG宮本、左WG平野、松崎がCFに入る。その後もフロンターレが攻めるが、レッズの運動量と集中力は途切れない。最後まで守り切って2-0。今季最初のタイトルはレッズが獲得した。

 ロドリゲス体制となって2年目。今年のレッズは強そうだ。特に前からのプレスと守備の意識がしっかりしている。FW江坂も2年目に入り、いよいよその怖さを増しそうだ。一方、フロンターレは大島の復活が心強い。橘田もいて、移籍があっても、強力な中盤は変わらない。他に、マリノスFC東京アントラーズもいる。グランパスも何とかその一角に入り、今季こそ3位以上を目指したい。