とんま天狗は雲の上

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皇后杯決勝 三菱重工浦和レッズレディースvs.ジェフ千葉レディース

 先月5日に行われた準決勝は、順当にレッズとジェフが勝ち上がったが、その後、アジア杯があり、決勝はようやく2月も終ろうとする時期に開催された。2回目の決勝進出となるジェフに対してレッズは6回目。だがいずれもこれまで優勝はない。特にレッズにとっては悲願の優勝だろう。

 レッズの布陣は4-2-3-1。菅澤をトップに、猶本がトップ下。右SH水谷、左SH塩越。ボランチは柴田と安藤梢で組む。DFは右SB清家、左SB佐々木。南と高橋はなのCBにGKは池田。アジア杯を戦ってきた選手が何人もいる。一方、ジェフの布陣は3-4-3。鴨川をトップに、南野と曽根がシャドーに入る。中盤は岸川と今井のボランチに、右WB田中、左WB藤代。CBは右から大熊、林、市瀬。GKは清水。準決勝で先発した大澤はベンチに控え、代わりに南野が先発した。

 開始4分、右SB清家のクロスにCF菅澤がヘディングシュート。序盤からレッズが攻めていく。ジェフは10分、CF鴨川がロングシュート。レッズも12分、OH猶本がミドルシュート。お互いなかなかゴール前まで入っていけない。18分、右SB清家が右サイドを突破して、クロスのクリアをCH柴田がミドルシュート。だがGK清水がセーブする。20分にはCH安藤がロングシュート。レッズがパスを回して攻めるのに対して、ジェフの寄せが速い。お互い遠目からのシュートが多い。

 29分、レッズはGK池田が長いフィードをPA手前まで蹴り込むと、DFのクリアを左SH塩越がミドルシュート。わずかにポスト左に外れる。なかなかゴール前まで攻め込めないレッズは30分過ぎから清家をトップに上げて、4-4-2の布陣にする。水谷が右SBに下がり、猶本が右SH。だが猶本がサイドに移ることで却って決定機を作れない。ジェフは42分、CH今井の縦パスのこぼれを左FW曽根がミドルシュート。だがバーの上に外れる。前半はこのままスコアレスで折り返した。

 後半に入ると、レッズは再び清家を右SBに下げて、4-2-4-1の布陣に戻した。4分、塩越のCKのクリアをOH猶本がミドルシュート。7分にはOH猶本のFKがファーに流れて、左SH塩越がシュート。しかしこれも枠を捉えられない。引き続き、攻め続けるレッズ。13分、OH猶本のミドルシュートはポストに左。15分、OH猶本からのクロスがDFの上を越え、CF菅澤がシュート。しかしこれもバーの上に外す。

 運動量が落ちて、攻め込まれる展開が続くジェフは21分、鴨川と曽根を下げて、CF大澤と左FW安齋を投入する。交代選手による前線からのプレスを何とかかわしたレッズは22分、CF菅澤の落としをOH猶本が右に流す。やや弱く相手選手に渡るかと思ったが、CH安藤が駆け上がり、一瞬早く右へ展開。右SB清家のクロスにCF菅澤がボレーシュートを叩きつける。これが決まり、ようやくレッズが先制点を挙げた。24分にはOH猶本の縦パスに左SH塩越が走り込み、クロスに右SB清家が走り込むが、わずかにGK清水がセーブした。

 33分、ジェフは藤代を下げて、トップに長身の大滝を投入。田中が左WBに回り、今井が右WG。安齋がボランチに下がる。攻めるジェフ。だがレッズの守備は堅い。34分、OH猶本のFKにCB南がヘディングシュートするも、枠の外。その後はレッズも無理に攻めず、時間を使っていく。36分には右SH水谷を下げて、遠藤優アディショナルタイムに入って、必死に攻めるジェフは45+2分、右WB今井のCKをCB林がヘディングで前に落とし、左CB市瀬がシュート。だが枠に入らない。レッズは直後、安藤を下げて上野を投入。そしてそのまま守り切った。1-0。レッズが初優勝を飾った。

 まさに念願の皇后杯初優勝。タイムアップの笛とともに選手たちの笑顔が弾けた。これで、天皇杯を制した男子とともに、レッズが天皇皇后杯を制した。おめでとうと言いたい。既にJリーグが始まった男子だが、女子も、しばらくお休みだったWEリーグが来週からまた再開される。3位のレッズと4位のジェフ。WEリーグはレオネッサが独走する展開だが、両チームも追い縋っていくだろう。女子サッカーもいっそう盛り上がっていくことを期待したい。